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蒼穹のフリューゲル62

三度目の
衝撃には
耐えられない

よりによって
岩石太陽が聖槍
だったなんて

騙されたわ‥

私が昏倒し
第五形態が
解かれれば

猛威を
振るう
聖槍を攻略
出来ない

嗚呼
来た

閃光と
同時に

フリュ
「セリャド‼︎」
エノク
「 」
タケ
「か、格納した⁈」


「手ごたえが無い?」
「もう一度だ」

再び閃光
今だ!

エノク
「全解放!」
フリュ
「リベラシオン‼︎」



エノク
「格納‼︎」
フリュ
「セリャド‼︎」


閃光を
取り込むと
同時に
上空に
炸裂した
衝撃が
聖槍を
巻き込んで
爆破と共に
響く
カウンター
アタック

まだだ

次弾の
格納した分の
お返しが
済んでいない

エノク
「お返しするわ」

フリュ
「リベラシオン‼︎」

タケ
「弾けろお‼」


「お前達は何者‥」

炸裂

爆炎


衝撃

聖槍が
消える

タケ
「ただの人間だ!」


エノク
「 」

フッと笑う



意識が
昏倒する

同時に
5000m級の
巨大な体の方も
うつ伏せに
倒れ込み

沈黙した

タケの手から
握る力を
失った


タケが
私を
抱き抱えて
くれた

次々に降り注ぐ
聖槍の瓦礫が
舞い落ちる

フリュ
「死にませんが
しばらく昏倒します」
タケ
「俺も疲れた‥」
「戻って良いか?」
フリュ
「戻る体力も必要です
今度はタケの番」
タケ
「5000m級からの
リサイズか‥」



俺の番か

タケだ

エノクが
気を失った

絡まる
繊維組織を
こちらから
解いていく

解いた分は
エノクの方にも
戻って行く

そうして
元の姿を
取り戻して行く

フリュ
「まだ説明して
ませんが」
タケ
「ん?」
フリュ
「この一連を
ラグラ全域
ネットで
お伝え
していました」
タケ
「‥映画一本
流したのか笑」
フリュ
「内包者になって
どうでしたか?」
「これからも
お姉さんと生きて
くれますか?」
タケ
「当たり前だ」
「最高の気分だぜ」


フリュ
「これからも
愛して下さいね」
タケ
「望むところだ」

巨体が
解体される

人生で一番
疲れる工程
だったと思う

生命を
削るくらいの

こんなのは
初めての
経験だ

フリュ
「あと少しです」
タケ
「まだ半分だ」
「なあ、ゼンキの奴
元に戻れるのか?」
フリュ
「彼次第ですが」
タケ
「自分の体忘れるか
普通?ったく笑」

‥何だ?
何の群れだ?

疲れも
ピークに
達した頃だ

下を見る

人々が群がる

タケ
「アイツら‥」
フリュ
「駆けつけてくれました」
タケ
「くそ‥まだ
あんな小さいのか
人間って‥」
「すげーな‥」
フリュ
「タケも充分凄いです」
タケ
「 」

意識も
朦朧と
してきた頃

ふと思う

親父‥

お袋‥

見てたか?


やったぞ‥

兄貴


フリュ
「お疲れ様でした」


俺の意識も
エノクと
同じ様に


なんつーか

死んだ様に

深く

眠った

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