mystery gem11
すっ飛んで
ブリッジ
まで来た
トマリ
「姉さん‼︎」
「ナイフを!」
ジェシカ
「ナイフ?」
姉さんから
ナイフを
引ったくり
走る
トマリ
「髪が瓦礫に
挟まってる‼︎」
ビリー
「‥火の手が
迫ってるのか?」
ジェシカ
「トマリは絶対
諦めないわ」
ビリー
「待て、何処へ⁈」
「おい⁈小型艇で
脱出だ!間に合わ
なくなるぞ‼︎」
トマリが再び
走って来る
ナイフを掴んで
背中が
ジリジリと
熱い
カナ
「トマリ‥」
トマリ
「熱っ!」
「切るよ」
カナ
「お願いっ‥」
セミロングになって
断髪される
これくらい‥
金属音がした
トマリ
「良し!走れ‼︎」
カナ
「はい‼︎」
船体が
傾き始めた
まずい
私の手を掴み
トマリと
全力で走る
ジェシカ
「トマリ、カナ!」
トマリ
「小型艇がある
それで脱出出来るね」
ジェシカ
「そうね」
「後は私達だけ」
ビリー
「駄目だ!」
「全員は乗れない」
カナ
「‥分かったわ」
「行って」
ビリー
「物分かりの良い女だ」
「じゃあな」
ジェシカ
「な⁈」
起動と共に
浮き上がる
小型艇
先に脱出した
部下が開け
たのだろう
既に開いた
ハッチから
ジェシカさんを
乗せて飛び出した
ジェシカさんが
叫ぶ
見送る
私達‥
カナ
「私達も」
トマリ
「うん、店員
オーバーは?」
クスッと笑う
カナ
「試してみる?」
トマリ
「ははっ」
「下は?」
覗くと
森の陸地である
事が分かる
私は
ワンピースの
裾をギュッと
縛った
カナ
「初めて」
「二人で落ちるなんて」
トマリ
「うん、掴んだ手は‼︎」
カナ
「離さない‼︎」
手を繋ぎ
大型船から
飛び降りる
真っ逆さまに
世界が
ひっくり返る
再び爆発して
大型船の傾斜は
増していく
大型船の
落下予測に
巻き込まれるかも
トマリ
「直下より風の
抵抗を受けるんだ!」
カナ
「はい!」
自由落下
船体も
追いかけて
落ちて来る
迫ってる?
トマリ
「仕方ない
船から距離を取る」
カナ
「どうするの?」
追いついてきた
船体に足をつける
なるほど‥!
トマリ
「行くよ、いち」
カナ
「にの」
さんで
全力で
蹴り合い
船体から
離れた
カナ
「地上が、近いわ」
トマリ
「石は?」
カナ
「まだ」
「もう少しで」
来て
着地は
お願い
トマリ
「⁈」
カナ
「来た!」
トマリ
「木の枝に
引っかからない様
気をつけて!」
カナ
「トマリ、あの隙間!」
トマリ
「良し!」
落下地点の
枝に足を乗せて
私達の質量に
耐えている間に
隙間へと
飛び降りる
トマリ
「先に降りるよ」
手を離すと
ヒラリと
着地した
森の中
少し薄暗い
木漏れ日
私もゆっくりと
降り
着地した
トマリ
「その石」
カナ
「ん?」
トマリ
「時間を操るんだね」
カナ
「 」
「分かるの?」
トマリ
「落下速度が
落ちたからね。すぐ
分かったよ」
「見て、大型船が
落ちるよ」
少し離れた
距離に
大破した
大型船が
垂直に落ちる
爆炎と
火の手が回る
前に
私達は
その場を
離れる事にした
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