
lost kingdom5
夜
来た!
たった今
進展が
あった

トマリ
「FAPUSからエノクを
回収したと連絡
あったぞ!」
カナ
「エノクは⁈」
トマリ
「エノクはルーンが
不足して衰弱している
気を失った」

ベアルーヌ
「下で何があった?」
シーラ
「回収に時間かかるなんて」
「攻撃されたの?」

FAPUSの
機動力でも
回避がやっとの
奇襲を執拗に
受けるなんて
謎は
深まる
シーラ
「嫌な予感」
ベアルーヌ
「遺跡の調査でもしたか」
「触れるべきでは無いな」
カナ
「 」
トマリ
「FAPUSを退ける
勢力がこの下で‥」
新たな
脅威が
下から
迫る事なく
エノクを
無事連れ戻す様
一同
願った

眠っていた
昏睡から
目覚めた
私
エノクです
ん‥
エノク
「此処は」
見覚えの
ある
光景
夢でも
見ていたのか
私の部屋
枯渇した
ルーンの残量を
確認した

生活に
支障が出ない
レベルまで
回復している
あれ程
襲った
魂が
抜ける程の
倦怠感も
無い
生きてる
視界に入る
ママ
パパ
ママ
「気が付いた?」
トマリ
「良かった。具合はどう?」
何気ない
声掛け
それなのに
私に
植え付け
られたのは
圧倒的な
恐怖感
巨大な
多脚戦車が
鮮明に
よぎる

あんなのが
下から
進軍
するなんて
想像も
したくない
すがりつく
様に泣いた
パパ
「落ち着いた時で良い
ゆっくり話して」
ママ
「ここまで怯える光景を
見て来たのね」
パパ
「どう思う?」
カナ
「遺跡の立ち入りは
禁止。崩落の危険が
あるわね」
パパ
「あの空洞、他にも
ありそうだね」
「子供達にも伝えたけど」
幸いにも
アンドロイドに
任せた
国の復興
同じ場所では
奈落の底に
国が
落ちる危機
さえあったかも
しれないのだ
カナ
「人の手では」
トマリ
「嗚呼、復興は
なし得なかった」
エノク
「 」
私くらいの
考察は
パパや
ママでも
充分考えられる
黙って
怯えるしか
なかった
あれは
触れては
いけない
気がする