パンドラBOX9

聖帝界

学園界の
上層部

厳重な
監視下の中

展望を
見下ろす

白装束
白衣の
男

男
「今宵は、良く冷える」
「‥ぬ⁈」

羽ばたき

一羽の
鳥が
目に映る

突如
男の動きが
止まった

男
「⁈」

後ろの
気配

侵入者

だが
動けない

行動を
制限
されている

警告を
発する
筈が

言動も
制限されていた

男2
「どうした？」
男
「　」
「いや、問題無い」

違う

大問題だ

強引に
振り向こうとする

死角の
侵入者は

静かに
声を
発する

侵入者
「其方の動きは制限されている」
「魔王捕獲について、聞きたい事がある。上層部で大きな動きがあった筈だ。必要な事だけ話せ」

それ以上
要求は
しないと
言うが

男は
足掻こうとする

だが

男
「以前王宮に面会を求める謎の男が交渉を求めて来た」
「その男の名は、ダイジン」
侵入者
「それで？」
男
「男は交渉の条件に、目的を果たせば自身の身柄を放棄するだけで無く、一年分の強力回復薬、アイテムを贈呈し、話を持ちかけて来た」
侵入者
「‥では、クゥルスが魔王である。男はそう言ったのか？」
男
「それだけではない。男はパンドラBOXを首に下げた者が
魔王だと」

ドクン‥

パンドラBOX

初めて聞く

男2
「おい、誰と話してる⁈」
侵入者
「ありがとう。協力に感謝する」

侵入者は

男の
マントを
翻し

煙幕を
放つ

展望に
向かい
飛び降りた

むせる男が
鳥の姿が
消えた事に
気付く

煙幕から
一輪の花が

残されていた

---

侵入者

鳥の脚に
掴み

着地する

クエストの
森の中

頭巾を脱ぐ
リリオの姿

リリオ
「なるほど‥ダイジン。内通者は外部から来たと言う事ね」

クゥルスに
最も詳しい
人物がいた

ナーシャ
以上に

速報が
気になるが

彼方は
待ってくれない

地中から
次々に
モンスターが
這い出て来る

クエスト
地帯は
問答無用で
敵が
襲って来る

躍り出る

帯刀を
抜刀し

モンスターを
切り刻み

街へと
向かう

深夜

一人

クエスト
地帯で
経験値を
増やす

リリオの姿を
誰も知る者は
居ない