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ドラの翼で 参

大江戸城
天守閣

展望から
望む
大富士
逆富士

上空には
御用艇
浮遊砲が
停泊
待機する

徳永家康公は
俯瞰を眺め

背後の側近に
指示を出す

近況報告に
側近の
スミスが
待機する

徳永家康
「スミス」
スミス
「は!」
徳永家康
「秀忠‥力丸は
何をしておる?」
「姿も見せぬ」
スミス
「それが‥地下壕の文献を
漁っておいでで」
徳永家康
「文献?禁忌とな」
「地下に籠るとは」
スミス
「燃やすべきでしたな」
「埃まみれで健全では
ありませぬ」
徳永家康
「むう‥」



地下壕

力丸が
家来に
見張を立て
文献を
調べている

埃を払い
目当ての
文献を調べる

力丸
「もう少し照らして」
「そう、その位置で」

家来
「 」

力丸
「ようやく見つけた」
「双龍伝説と記述がある」
家来
「⁈」



文献の
紐を解き
読み上げる

これは

禁忌に
まつわる
記述だ

内包者

第六形態の
逆鱗に
触れては
ならず

さもなくば
禁忌に
触れる

描かれた
内容を見て
それが
大江戸大町と
本城である
事に絶句する

燃えているのは

城下町



逃げ纏う
人々が
描かれている

そもそも
この文献を
押収したのは
側近のスミス

あの男

父上を
利用し
禁忌を誘発
させる
つもりだ

力丸
「父上は星間条約を
頑なに拒み続けている」
「ペリーの黒船来航前に
合わせて就任したのは」

父上を説得
出来るだろうか

文献を
見ず知らずの
父上を説得
出来るなら

それが
もう少し
早ければ




日没

上空に
見えるは

御用艇
浮遊砲の群れ

スミス
「準備完了でございます」
「いつでも」

徳永家康
「長い夜になる」
「泣かせて見せよう」


御用艇

浮遊砲

隊列を組み
城下町へと
ゆっくり
前進した

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