Ragura Floating World86
あ、ええ
エノク‥です
のっけから
赤面
スクの対面
突然の告白
私が去年
病院で大好きと
言ったばかりに
エノク
「 /// 」
スク
「‥エノク?」
エノク
「あ」
「ありがと」
スク
「君から言ったんだよ」
エノク
「はい///」
声が裏返る
スクが笑った
嗚呼
もう
そっぽ向いて
黙らないんだ
嬉しい
チャイムが
鳴り出す
エノク
「スク、教室!」
スク
「うん、行こう」
お互い
微笑む
私達は急いだ
ラドだ
グノーシスの
その後か?
連中なら
仲良く
固有結界だ
俗に言う
留置所だな
擬似ポータルは
機能しない
何故なら
エノクが
魔法で一掃した
異能者種族でさえ
脱獄出来ない
それにしても
連中
エノクと
話をさせろと
促進してくる
大ファンだと?
ロリコン共め‥
男
「ねー、また会わせてよ」
ラド
「駄目だ」
男
「会えないと
更生出来ないよ」
下品な笑いが
響く
くそっ政府の
容認はまだか
だが連中も
苛立ってくる頃だ
男
「次は誰に手を
付けるかなぁ」
ラド
「良い加減にしろ!」
男
「じゃあ会わせてよ」
そこから
怒号へと
変わる
まずい‥
内乱でも
起こされたら
厄介だ
ラド
「ええい、待ってろ!」
男
「‼︎」
あ、はい
エノクです
エノク
「チチ、準備
出来たの?」
ラド
「グノーシスの連中‥
お前と話をしたがってる」
エノク
「 」
昼休みの
僅かな時間
でも良い
面会は出来ないかと
チチが言う
エノク
「分かったわ」
ラド
「大丈夫か?」
エノク
「私も言いたい
事があるの」
「ミタマ、来て」
ラド
「頼む」
公安部
固有結界
留置所
面会時間の中で
限られた会話が
始まった
男
「おお!待ってました!
俺、エドだよー」
泡のヨダレを
垂らし
歓喜する
悪漢達
エド
あの注射器を
持った男
エノク
「エノクです」
エド
「可愛い声で叫ぶから
また聞かせてよ」
ゲラゲラ笑う
分かっている
彼らはまだ
正常では無い
エノク
「話があるの」
エド
「何何?」
エノク
「更生して」
エド
「えーどうやって?」
エノク
「グノーシスから
血清を生成する
方法があるの」
「ワクチンで
貴方達を正常に
戻す手伝いを
するから‥」
私の身体を使い
採取した血清で
更生する事を
誓う様、私は
彼らに願う
エノク
「約束して」
「もう誰かを
苦しめたり
傷付けたり
しないで」
エド
「ふーん」
「俺達の為に?」
分かっている
正常でない以上
叶うものでは
ない以上
エド
「好きな子いるの?」
エノク
「え?」
「はい」
エド
「奪っちゃおうかな」
エノク
「彼、強いし
愛があるわよ」
エド
「じゃあさ俺達にも
奪っても
愛してるって言える?」
ラド
「貴様ら‥‼︎」
エノク
「ええ、愛してるわ」
エド
「 」
エノク
「だから約束して
更生した貴方達の姿を
私、信じてる」
「それを願って言ったの」
エド
「ふーん、更生
出来なかったら
どうする?」
エノク
「破壊する‼︎」
ありったけの
ベクトルで
睨み付けた
エノク
「改心したら
また会って」
「それじゃ」
エド
「君さ、俺らが
奪っちゃった
人を返してとか
言わないね?
親の方が良かった?」
エノク
「曽祖ハハは誰も
恨んで無かったわ。
最後の言葉と私の
正直な気持ちは
次に会った時に
教えてあげる」
「チチ」
ラド
「エノク、ご苦労だった」
私は
面会を終え
此処を後にする
その後の事は
また
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