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蒼穹のフリューゲル27

改修版





エノクです

休み時間

後日談が
気になったのか
後ろの席の
マナから


マナ
「で?どうなったの?」


エノク
「相手を知らずに集団でマウント
取ろうとしたから、仕方なく
仕掛けさせてもらったわ」
「ちょっとやり過ぎたかしら?」


マナ
「まあ、処遇受けるレベルじゃね」
エノク
「別に恨みは無いわ。処遇に
ついては転校とか聞いたから」
マナ
「ま、そうなるわね」
「グルの男子も処遇受けた
らしいから、生徒が一気に
減ったそうよ。別クラスの話じゃ」


エノク
「それは初耳です」


マナ
「そりゃバレればそうなるでしょ笑
代償は払うものよ。世間では
因果応報なんて言うけど」
エノク
「あはは‥ん?」

すると

廊下から
誰かが
尋ねて来た



タケ
「エノク!よう」
エノク

「タケ⁈」

マナ
「あら♡この女ったら」
「行ってらっしゃい」
エノク
「あ、あはははは笑」




廊下を歩く
あても無く

エノク
「心配かけたみたいだけど
もう大丈夫よ」


タケ
「そうか、生徒の数が一気に
減ったからな。気になったんだ」


エノク
「えっ?タケのクラス⁈」


タケ
「お?嗚呼、問題児だから
度々トラブルとか起こして
たんだけどな」
「裏では女子にも手出し
してたらしい」


エノク
「類は友を呼ぶ、ね」


タケ
「二度も助かった。ありがとな!」
「なあ、学校の中央部行ったか?」


エノク
「そこで絡まれたの」
「出来れば別の場所かしら?」


タケ
「そうか。屋上は?」


エノク
「いえ?どうなってるの?」
タケ
「行くか」
エノク
「はい」




屋上

一面に
広がる
光景に
圧倒




風が
気持ちいい

ドーナツ
構造の
中心

古代湖の
底無しの
水面が
出迎えた

果て無い
水深を
覗き込む

エノク
「わぁ〜!此処⁈凄いわ‼︎」
タケ
「落ちるなよ笑」
「此処は解放されてるからな。
大丈夫だぜ」


エノク
「はあ〜良かった笑」

会話が
途切れる

何を話そうか

その時
タケの
端末が鳴る

タケ
「んな⁈兄貴からだ!」
エノク
「お兄さん?出てあげて」


タケ
「あ、嗚呼。何だ‥?」ピッ
「兄貴、どうしたんだ?」

タケの兄
ワット

ワット
「よ!」
「‥んん?声がいつもと違うな?」
タケ
「 」

モニター越しで
ワットが
ニヤッと
笑う

タケ
「あ、兄貴?」
ワット
「良し、何も無ければカメラ
回してみろ」


タケ
「 」

タケが
観念して
カメラを回す

ワットが
私を見る



吹き出す様に
笑い転げる

嗚呼
此処は
タケ
そっくり

ワット
「タケ!お前も隅に置けないな!」
「兄のワットだ。こんな弟だが
宜しく頼むな」


エノク
「え、あ、はい!」

タケ
「 」

勢いで
返事を返す

顔真っ赤


ワット
「おっと、オペレーターが
騒ぎ出したか」
オペレーター
「ワットさん!コクピットで
何お喋りしてるんです⁈
極秘任務中ですよ!」
ワット
「やべ。じゃな、タケ
元気でやれよ!」




通信は
切られた

タケ
「な、何だったんだ?」
「極秘任務⁈‥世界の裏側で
何やってんだ兄貴は?」


エノク
「心配して連絡してくれたのかも」
「素敵なお兄さんね」


タケ
「あ‥嗚呼。兄貴は鋭いからな」

チャイムが鳴る

私とタケは
慌てて

教室へと
戻った

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