見出し画像

蒼穹のフリューゲル89

改修版



エノクです


最後の診察

第五形態の
代償が
明らかになる

医師の説明

極度の
脱水症状

聞こえは
他愛無い

けど
いくら
不死身
とは言え

命に関わる
脱水症状



水分摂取を
強く推奨された

エノク
「それだけ⁈」


医師
「侮れません。あの質量、形態」
「ラグラの絶海に晒され、永遠に
留まる規模の脱水症状でした」
エノク
「 」
医師
「あの時解放しなければ絶海以外に居場所は無かった筈です」

一歩
間違えれば
あのまま
政界から
戻れなかった



医師は
説明する

エノク
「‥代償として、何が?」


医師
「おそらく第三形態からの
変異は出来ないと思います」
エノク
「 」
「本当ですね」

膨張出来ない

第三形態
のみ

血管のみが
露出出来る
程度

オーラの
可視化さえ
出来なく
なってしまった

やはり
第四形態には
反応しない

医師も

この巧みな
代償結果に
驚きを
隠せないと
言う

医師
「お二人を導いた何らかの
解析でも無い限りは、この生還は
ありえなかったでしょう」
エノク
「 」

あの子

フリュ
貴女の
おかげ

量子チップの
精神感応
アルゴリズム

そう

私とタケは

フリュの
演算能力に
よって
結末が
全て計算
されていた
事になる



医師
「奇跡の生還です」
「退院おめでとうございます」
エノク
「お、お世話になりました‥」




病院の入り口

タケが
待っていた

エノク
「お待たせタケ」


タケ
「嗚呼‥しかし驚いたな」


エノク
「全部フリュの計算」
タケ
「それもだ」
「犠牲になった魂さえ救われる」

エノク
「ええ。贄も苗床も無いわ」
「あの一歩が、エネルギーの
使い切りだった事も‥あの子は
知っていた事になるのよ」
タケ
「ま、めでたく退院だ」
「この後どうする?」
エノク
「‥まだ帰りたくない///」
タケ
「俺もだ。まだ帰さないぜ」

その後

私とタケは
しばらく
寮には
戻らなかった



再び
学校へと
姿を見せた
頃には

二人で
ある決断を
した後
だった




学校

エノク
「と言う訳で。今後の生活の事も
考えた次第です」
ディール
「みんなには会わないの?」


エノク
「もちろん会いたいです」
「みんなにも心配かけたから」
ディール
「落ち着いたら、と言う事ね」
エノク
「端末はこちら宛てに」
「私のは何処かで‥」
ディール
「アリサが持ってるわ」
エノク
「え?」
ディール
「貴女の事、待ってるのよ」
エノク
「しばらく時間かかります」
「病院にも行かなきゃ」
ディール
「‥何か問題でも?」


少し
目を逸らし

赤面する




生理が
来ない事を
そっと
伝える

そう

退学届を
出した
理由は

タケと
家庭を
築く事

アリサが
成長して

施設を出る
タイミングで

養子に
迎え入れる為

ディール
「タケ⁈」


タケ
「二人で。いや、家族で生きる」
「そう決めました」

そう

帰る場所は
自分達で
作れば良い

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?