Ragura Floating World14
カズが戻って来た‥
小動物を肩に乗せて
涙腺が‥
堪えて‥
カズ
「名前付けちゃった」
マヤ
「へ?」
カズ
「ヌーべ」
ぬ?
女子が睨む
女子
「何うちの子肩に乗せて‥返して!」
カズ
「ヌーべはどうかな?」
女子
「‥何よ、私から奪って」
カズ
「奪ってはいないよ」
当たり散らし
走り去って行く女子。
ふう‥
よっ
マヤだよ。
マヤ
「名前まで付けちゃって」
カズ
「言葉も分かるんだ。
凄いよね」
マヤ
「ね、しばらく警戒してね」
「アイツ、まだ何、仕掛けて
来るか分からない」
カズ
「そう‥だね」
あの子‥一体
何者なんだろう‥
仕事中の着信で
また起きただと⁈
タケ
「またか⁈」
エイマ
「はい‥大事には
ならなかったのですが」
タケ
「カズが小動物の
話をしていたが」
エイマ
「こちらも然るべき
対応を取るべき
かもしれません」
タケ
「穏便に済ませた方が
刺激にならない場合もある」
「しかし二度目とはな‥」
エイマ
「これまで問題を
起こす筈がなかった生徒
なんですが何故今になって‥」
タケ
「情報が少なすぎる。
生徒の間で発端となる
トラブルが起きない
事を願うぜ‥」
「ねぇ」
カズ
「え?」
「あ、ヌーべ。
そろそろ戻ってあげなよ」
ヌーべは女の子の
元に戻る。
そっと抱き上げた。
女の子
「ありがと」
「ヌーべ‥貴方
センスあるわね」
カズ
「センス‥いや、僕が
勝手に付けちゃった。
ごめん」
女の子
「カオよ私。この子
チャッピーなんだけど、
ヌーべの方が
しっくり来るわね」
カズ
「 」
落ち着いた雰囲気で
クスッと笑う。
奇妙な雰囲気を秘めた
感じは失せた様に。
カオ
「マヤとは
上手く行った?」
カズ
「え⁈」
「ど、どういう事?」
カオ
「あの子いちいち
身構えて言いたい放題。
面倒臭いったら‥」
「見てられないから
2人きりにさせたのよ」
カズ
「良く分からないけど‥
僕を飛ばしたのって」
カオ
「私が悪い子みたいに
勘繰るから‥
飛ばしてやったけど」
「大丈夫、もうしないわ」
そう言うとまた
クスッと笑う。
カオ
「ね、どうだった?」
カズ
「あ‥そ、その///」
カオ
「ふうん、じゃあね」
ふわっと靡く
髪を揺らし去って行く
マヤが見ていた。
マヤ
「カズ!」
「何話したの?」
カズ
「‥嵌められた」
マヤ
「は?」
カズ
「マヤ、もう友達の
フリは必要無いみたいだ」
マヤ
「どう言う事?」
カズ
「元々くっ付ける
手筈だったんだ僕ら」
「バレてる‥」
マヤ
「 」
やられた‥
マヤと顔真っ赤に
なっていたその姿を
カオは横目で
クスッと笑っていた‥