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Ragura Floating World53
僕はスクエア
スクで良い
心地良い
スッと目覚めた
横たわったまま
周りを見渡す
スク
「此処は‥?」
「何故‥」
右に向く
横たわった
エノクの姿が
あった
目を見開く
身体は‥
思い通りに動く
違和感も無い
僕はベッドから
起き上がり
エノクが眠る
ベッドに近付いた
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頭部に包帯が
巻かれたまま
自分から汚した
土も綺麗に
拭き取られている
‥何だろう
視界が揺れる
この感覚
ずっと
触れてみたいと
思っていた
触れれば何か
自分の変化を
自分を変えられる
気がする
エノクの
青紫の髪に
そっと
触れてみた
エノク
「ん‥」
スク
「 」
エノクが反応する
まだ起きない
‥‥
何だろう
眼の奥が
熱くなる
振り返った
何を言った?
僕は何をした?
何を思った?
彼女を傷付け
たくないと
言った
彼女を
吹っ飛ばした
恨みっこ
無しだと
思った‥
振り返る自分が
衝動に抑え
られないとしても
現状を把握した
事で気持ちも
一変した
エノクにだけは
見せたく
無かった
第四形態
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それでも
駆け寄ってくれた
僕は‥
胸が痛い
侵食者の
ものでは無い
目が熱い
溢れる‥
嗚呼‥
これが
膝をつく
震えが
止まらない
エノク
君の言う通りだ
僕は‥
僕にしか変えられない
今分かった
気付いた
やっと
眠っていた
この感覚に
自身の目覚めを
感じた
これが
僕の変化だ