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2月14日(夜)

やっぱ自室は落ち着く……。

―さて、やる事。

仕事用の鞄を片手に、部屋の扉を開ける。
一歩部屋に入り、肘で電気のスイッチを押す。
一気に部屋が明るくなり、一瞬目がくらむ。
「……」
クローゼットの前に置かれているヒーターの電源を入れる。
地味にでかいので、邪魔ではあるのだが。これがないと、部屋が温まらない。少々特殊な部屋のつくりをしているせいで、私の部屋は温まりずらいのだ。
ま、この部屋の狭さ自体は気に入っているのだが。
父に聞いたら、四畳半ぐらいと言われた。広いのか狭いのかは知らない。私にはこれがちょうどいい。
「……」
端の方に置かれた机の横に、鞄を置き、椅子に座る。

―なにすんだっけ。

とりあえず、PCの電源をいれ、ロック解除。
ついでに、スマホの充電用コンセントを指し、つなげる。
ついでに、時間確認。
「……」
ま、いい時間だろ。
丁度このくらいの時間が色々とのる。
筆も気分も何もかも、深夜テンションではないがな。
「……」
電源の入ったPCを操作し、動画アプリを立ち上げる。
今日は何見るかな……これでいいか。もうほぼ作業用BGMと化している。お気に入りはゲーム実況。楽しそうに叫んでるの楽しい。
「……」
んー。
とりあえず……。
「……」
仕事用の鞄の中からファイルを取り出す。
その中にある、紙を一枚。今日もらった来月のシフトだ。
毎度のことながら、あまり希望休を入れないので、結構入っている。
希望休出すほどやることもないし、予定もないのだ。
……寂しい人生だな。
「……」
20以上並ぶ名前の中から、自分のものを探す。
机の上にある筆立てから、ピンクのマーカーを取り出し、線を引いていく。蛍光の濃ゆいやつじゃなくて、薄いマーカー。パステルカラーというやつだ。可愛いと言うより、下の字が見えやすいので重宝している。
「……」
その後に、もう一度鞄の中を探る。
今度は小さなメモ帳。その一番最後のページを開き、早出の日にマークを付ける。お、来月は2回だけか。今月3回あるんだよなぁ。めんど……。
何が嫌って、鍵当番の人がな、来るの遅いんだよ。はよ来てくれ頼むから。私は自分でも、自分の仕事の遅さを分かってる。だから、さっさと行って、さっさと終わらせたいんだよ。
「……」
続いて、スマホのカレンダーのアプリを開く。
シフト表を見ながら、日付と時間を入れていく。
んん-来月はなんか……偏りすごいなあ。
「……」
というか……。
なんか、来月全部、日曜日出勤になっているんだが……。なんでだ。
私しゃ、最初に言ったよな?月の半分は日曜休みにしてくれって。それ以外は何も言いませんって。言いましたよね?その辺了承したうえで、採用したのではないのですか?んぇ?私が間違っているんですかこれ。
「……」
これで希望休日曜日に入れたら、何か言う癖して……。それも言われたから、私は自重して入れないようにしているんだが。いれていいなら入れるぞ。日曜祝日に容赦なく希望休。そっちのがいいものな。
「……」
文句言ってどうにかなることでもないのだが。
なにせ、ここの上の人間嫌いだし。実は親戚にさっさとやめた方がいいとまで言われていたりする。なんか、知り合いだった。
まぁ、正直、上の人間が好きだったことなんてないのだが。
「……」
前職はじめ、大体、嫌い。
「……」
ま、仕方ないか。
やることはやるしかないし。
文句言う元気も権威もない。
「……」
よし、あとはこれをスケジュール帳にも書いて。
終わりだ。

バレンタイン?そんなの知らない。

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