REALBLADE(1st.)第3話「オサムとオサム」(つづき)
※この話は「オリジナル作品」です。登場人物、事件等は架空の内容である。しかし、当然著作権はありますので何卒ご了承下さい。
(第3話続き)
咲子:「誰かを信じるって言うのも案外良い結果を生み出すとは言い難いものね。でも、専門家による見解を疑ったら何だか気が悪い…」
ルナ:「苦手なのよねこう言うピリピリした環境…」
〜それから数時間後〜
咲子:「本部、聞こえますか。こちら咲子、ターゲットの未確認物体の動きは依然見られません。引き続き、監視を行います」
タツジ隊長:「こちら本部了解。」
ルナ:「動かないわね…。やっぱり専門家の見解は合ってそうね。」
咲子:「ケビンや萩原君を信じない訳じゃ無い。だけど生命反応がないって事をすぐに信じ込んでは危ない。ひょっとすると夜に活性化する物体なのかもしれないからね」
ケビン:「ありがとう。だが、そう思うと事件が起きてから動いていた旧軍隊は大変だっただろうね。その反面今の僕らは起きなくても自分らで動けるシステムになってるから有事の際にすぐさま対応出来るから良いね」
萩原:「どこが良いのですか?」
ケビン:「萩原、もう頭は冷えたのか」
萩原:「ええ。おかげさまで」
咲子:「…良かったら、私と少し話しません?」
萩原:「ありがとう咲子さん。僕の事を理解したいのだろうけれども、今は自分の事で精一杯なのでまた今度で」
ルナ:「(…何だか萩原、ここに来て急に塞ぎ込み出したわね。でも、こう言う場面で無駄に話しかけるのは軽率)」
ケビン:「(萩原、見てたら胃が痛くなって来た…)」
ジュウゾウ:「発見!発見!」
ケビン:「お、何か発掘したのかジュウゾウ」
ルナ:「何々?何を土壌内から掘り起こしたの?」
メカ:「(・・・・)」
ジュウゾウ:「この機械…私の内臓メモリからこれと同じ機械があるか調べてみます。」
ルナ:「ええ、出来るなら頼むわね(進展すれば良いけれど…)」
〜一方その頃〜
風間:「(ルナさんの前でみっともない醜態を晒してしまったな…。だが、萩原君よりも私が上である事を彼女に見せなければここにいる理由がない。頼むから、萩原じゃ無くて私の方に華を持たせてくれよ"アンノウン"さん・・・)」
風間の同僚A:「オサム…いい加減子供みたいに女に良いところ見せる為に他の誰かを出し抜こうなんてみっともない事は止めた方がいいぜ。同僚の俺達としても迷惑だ」
風間:「迷惑か…。そんな物は私は知らんな。嫌なら降りてくれ。私はルナさんの為にここまで来たんだ」
風間の同僚B:「ならプロポーズでも何でもしろよ。…まあ大体そんな事したら死ぬのがオチだろうけどな」
風間の同僚C:「振られる前に死んだら本末転倒だな(笑)」
風間:「言ってろ。(…落ち着け。仮にも私は戦いの場に居るんだ。だから間違っても高嶺の花であるルナさんにプロポーズなんかしてる場合じゃない。それに私にだってハンターとしてのプライドくらいはあるんだ…」
風間の同僚D:「風間!例のアンノウンが動き出したぞ」
風間:「そうか。やはりな!では一騎打ちと行こうか(ふ…私が正しかった様だね。萩原君、悪いが私が君よりも一枚上手だったと言う事になるな)。」
風間の同僚D:「それだけどな風間」
風間:「おい、私はオサムだぞ。オサムと呼べ。」
風間の同僚D:「はぁ…面倒くさいやつだなお前。それにお前らが言い争っていた説だけどな、どちらでも無かったそうだ。」
風間:「…な、何だと!?じゃあアレは何だと言うのだ!?」
ケビン:「はい、今から説明しますね。」
ルナ:「あのアンノウンの正体ですが、結論から言うとアレは人の思念を吸収している物なの。」
ケビン:「人間が生み出すネガティブな感情が集まる事で出来上がる思念が3次元となった。」
萩原:「…と言う事は細胞なんかが検出されないのも…」
ケビン:「出る訳ないし、そもそも思念が骨となり肉体となって出て来ても心臓までは無いから動かないよ」
ルナ:「よく昔考えなかった?僕の考えた怪獣…つてやつ」
萩原:「…!!」
咲子:「うんうん。怪獣好きだったからよく考えてたよ」
風間:「…つまり私は…勝手な思い過ごしをしていただけだったのか…」
ルナ:「そうなるわね。でも風間さん、あの思念体は私達より数百年前に生まれた旧人類が開発したツールから生まれてしまった存在と言えるかもしれないのよ」
風間:「何だって?」
ルナ:「頭の中で考えたネガティブな感情は、いつしか自分が見ている社会を混乱させる為だけに生まれた一種の生物兵器にもなりかねないの。つまり、思想が良い方に考えられなかった為にモンスターが形となって今回この街に現れた…と言う事。」
咲子:「何だか難しくてよく分からないけども、簡単に言うと人間の持つマイナスエネルギーにより怪獣みたいな物が生まれたという感じ?」
ケビン:「それだ!その通りだ」
一同:「なーんだ。なら、問題ないな」
タツジ隊長:「良い訳ない!」
一同:「た、タツジ隊長!!」
タツジ隊長:「…思念体により生まれたこのアンノウン、どうやって消せるんだ?考えてみたんだが、我々が人間であるうちは消せないのではないだろうかと心配になっているのだ。」
ルナ:「だとしたら考えがあります。この人の思念を実体化させる夢の様なメカを使ってあのアンノウンを消せるかもしれない…」
ケビン:「思念…。消したいって思えば良いの?」
ルナ:「ううん、ちょっと違う。嫌な事水に流したいから」
風間:「そうか!人のネガティヴな感情を水で流し落とせればいいのだな」
メカ:「周辺の人々の感情を確認。……プログラム実行中!プログラム実行…完了!!」
(そしてメカから取り出された物は見事にバケツとブラシだった)
ルナ:「こ、これって…まるっきり」
ケビン:「これはお掃除セットじゃないか…」
萩原:「♪わたしゃ〜街の〜お掃除屋さん〜♪ってな🪣」
風間:「♪朝から晩まで街の隅々片付けます〜♪てな🧹」
タツジ隊長:「(あの2人、あんなに仲良く街の汚れを掃除してるよ。それも歌歌いながら)」
ルナ:「(そして、私達は数時間かけて街の汚れとも言うべきネガティヴな感情が巨大なアンノウンを掃除して、今回の騒動の元となった感情を形に変えるメカを正しく使う様に街の人に話し、この事件は何とか解決させる事に成功するブレイダーズとハンター・ナイトなのであった。)」
ルナ:「(あ、言い忘れていたけど萩原と風間の両者もあれから今日みたいに歪み合う事もたまにあるけれど、互いの見解と知識そして、ネガティヴな感情を交えて人と会話しない事の大切さを学ぶ事が出来て今ではすっかり仲の良い関係を築けているそうです。)」
ルナ:「(名前の事だけどねあれから萩原はオサム。風間は下の名前が修というから(シュウ)って呼ぶ事になりました。ああ、これであの意味の無いネガティヴな戦いが終わる〜♪ヤッター!!と言うわけで…以上、本日の活動内容も無事終わり。)」
《第4話に続く》
「次回予告」
ルナ:「今日はどうなるかとヒヤヒヤしたよオサム」
萩原:「どうもすみませんでした皆さん」
ケビン:「僕らのチームのムードメーカーは君だな」
咲子:「まーたケビンは地雷を踏む様な発言して…」
ルナ:「もう、寝た子を起こすな!!」
萩原:「皆がムードメーカーでいいじゃないですか」
ルナ:「基本大らかなのねオサム」
ケビン:「今日の事で分かったけども、普段怒った所見せない人に限って怒ると凄く怖いって言葉本当だったんだね…」
咲子:「実は私も怒ると怖いぞ〜」
萩原:「でも僕はサッちゃんが怒る所見た事ないな」
咲子:「オサムはまだ新参者だからね…フフフ」
ルナ:「サッちゃんの闇を知る者は僅か…」
咲子:「って、私をかってにそんな扱いにするなー!!」
ケビン:「はいはい。無駄話はおいといて次回は「肉を喰らう怪奇花」です。サッちゃんの怒る所も怖いけど、僕は植物系に弱いんだよ…」
咲子:「えぇ!そうだったの!?」
萩原:「こんな場所で意外な人の意外な弱点を知れた…」
ルナ:「弱点があっても良いさ!さあ、次回もリアルを掴め、ブレードの名の下に!!!」