REALBLADE(1st.)第4話「肉を喰らう怪奇花」

※この話は「オリジナル作品」です。登場人物、事件等は架空の内容である。しかし、当然著作権はありますので何卒ご了承下さい。


《前回までのあらすじ》

萩原の下の名前と同じな人がハンター・ナイトに居た。その人は「風間修(かざま・おさむ)」。彼はルナを気にかけており、彼女の仲間である萩原を良く思っておらず勝手にライバル意識を燃やしていたのだった。それを迷惑に思った彼は風間とミッション遂行中に喧嘩をしてしまい、一時はどうなるかと思われたもののミッションのターゲットとなった存在が周りの人々のマイナスエネルギーで空間に現れてしまう事を知り解決の為に必要な事が何なのかを皆で考えた結果、ターゲットをデリートさせる事に成功し、萩原と風間は唯一無二のライバルであり仲間でもあるのだと認識し、萩原はオサムの名前のまま、そして風間の方をシュウと呼ぶ事となったのでしたとさ。


〜ある日のブレイダーズ本部にて〜

咲子:「皆さん、おはようございまーs……って、あれ?まだ本部に誰も来てないや」


ケビン:「おはよう〜。今日も朝早いねサっちゃん」


咲子:「おはようケビン。私たちの様なポストマンの朝はいつも早いんだから当然でしょ」


ケビン:「そうだったね。…はい、今日は僕にご依頼とかは来てますかね〜っと…。」


咲子:「ケビンの依頼は…今日は、無いや☆」


ケビン:「そっか。まあ、パトロールでもして来るかな」


ルナ:「おはよう。2人とも早いのね」


萩原:「(低血圧だから朝キツい…)おはようございます」


ルナ:「ケビン、朝の第一パトロールに行くのなら私も一緒に行くわ」


ケビン:「分かったよ。それじゃあ、待ってるから」


咲子:「ルナに依頼が一通来ているけど〜?」


ルナ:「(その内容はある程度予想が付くけど一応見てみるか)……やっぱり、巷を最近騒がせている例の事件ね」


萩原:「例の事件…?あ、今日の朝も報道されていましたね」


咲子:「ねえ、それって何の事件なのそれ?」


萩原:「人が突然失踪する事件…ニュースで連日報道されてるけど聞いたことないの!?」


咲子:「ああ!それの事ね。人が(走る走る〜)って疾走する事件ね!」


ルナ:「違うわい!!」


咲子:「あれって、ひょっとして拉致なのかな?」


ルナ:「分からない。だから今から私とケビンで行ってみるわね」


萩原:「ルナさん、微力ですが僕も力になれるかもしれませんからお供します」


ルナ:「ありがとうオサム。でも、今日オフの隊員もいるから本部で咲子ちゃんと通信係を頼むわ」


萩原:「…仕方ありませんね。ではお気を付けて」


ケビン:「……ルナ…」


ルナ:「待たせた事は謝るわケビン。では行きましょう」


ケビン:「いや、その事はいいんだよ。」


ルナ:「じゃあどうしたの改まって」


ケビン:「たった今より、パトロールから騎士出動に切り替わった。」


ルナ:「まさか、怪獣が出た!?」


ケビン:「今し方、タツジ隊長より入電だ。街中で不穏な動きが見られたから出動せよとの事でね。行こうか」


ルナ:「犠牲者が出ていない事を祈るばかりよ」


(隊長から指示されたエリアに目的地として設定した自動機能車に乗り、私達は数分後に第一報を受けた場所へと着くのだった)


ルナ:「オサムに定時報告はしておかないとね。ケビン、先に行ってて」


ケビン:「はい。無駄話は無しだからね」


萩原:「……はい、こちらオサム。」


ルナ:「こちらはルナです。定時報告として入れました」


萩原:「事情は先程隊長から聞いています。ルナさん、今あなたがいるエリアでまた一家まるごと消えた事件が発生しています。…ケビンさんにも同時でこの通信が届いているはずです。ですね?」


ケビン:「こちらケビン。しっかりと2人の声が聞こえてるよ。現在、近隣の住民から聞いてまわっているよ」


ルナ:「ケビン、ここからで悪いが私は別の場所を見てまわりたい。」


萩原:「お二方…くれぐれも気を付けてください。これは自分達から失踪したのでは無く、何者かによって消された可能性があります。」


ルナ/ケビン:「ありがとうオサム。……さて、捜査再開っと」


・・・ーそれから私達はエリアの探索を続けた。しかし、怪獣と思しき存在の発見には至らずその日は張り込みで捜査をする事にしたのだった。


ルナ:「怪獣…なのかは分からないけれども、巷を騒がせている存在は人を栄養分にしているのかしらね」


ケビン:「その線が濃いよ。ただ、突然変異を起こした存在なら人間だけで無く他の生物もそのうち食べ出す恐れがある」


ルナ:「分かっている。一刻も早く人を栄養分にしている存在を突き止めないとね。……でも、レーダーにも怪獣の(か)の字も出ないんだから探しようも無い」


ケビン:「植物…なんだよね?」


ルナ:「そうよ。まあ人々の目撃証言だと、植物みたいに実や花が付いていたって言っていたから植物型には変わり無いと思う」


ケビン:「音や光、水…このエリアの植物にあててみているが結果はいまいちだな。やはり、人しか食べ物にしていないのか…?」


ルナ:「(オサムから連絡が来た)…こちらルナです。一体どうしたのオサム?」


萩原:「お二方、今回の植物型の怪獣は夜行性の疑いがあります。夜になった今なら正体現しますよ」


ケビン:「オサム、今回の植物型の怪獣とやらだけどねアレは通常の植物とはやはり異なっている細胞だったのかな?」


萩原:「今はまだ断定出来ません。その研究をする為に今現場に向かっています。どこかで合流しましょう」


ルナ/ケビン:「分かった。」


街の中心には大きな樹があり、そこを合流地点エリア

として、私達はそれぞれの見解の述べるのだった。


ルナ:「街路樹、草花、あとは種を運ぶ様な動物を一通り見てみました。しかし、動物だけでなくここら辺に生えている植物らには影響が見られておりませんでした」


ケビン:「次は僕ですね。草花の中には音波や外の環境に反応を示す存在も確認されていますから試しに音を流しててみました。しかし、これといって何も怪獣の反応の様なものはありませんでしたよ」


萩原:「では僕の番です。バイオ班の協力のもと、怪獣の血液や細胞が出ないかをみてみましたがこの街から出て来ませんでした。恐らく、怪獣は報告にあった物とは別の存在なのかも知れません。・・・、以上の報告をまとめて隊長にもデータを送ります」


ルナ:「・・・ん?、ケビン」


ケビン:「どうした・・・あ」


萩原:「綺麗なお花ですね。


私達とすれ違いざまに、それはそれは可憐な花が植えられた鉢植えを持った女性と出会うのだった。


???:「あの・・・この花がそんなに気になりますか?」


ルナ:「すみません、ブレイダーズの者です。1分弱程、植物型怪獣調査の為にお付き合い願います」


???:「なに?軍の人!?言っておくけどねこれは、公園で売られていた物なのよ」


ケビン:「どこの公園だ?」


???:「中央公園の入り口で売られていたのよ。なんでも、人のストレスを食べてくれるって説明が書いてあったのよ」


萩原:「………なるほど。これで分かりました。貴女のその植物は怪獣です。処分させて下さい。」


???:「暴れてないのに処分する必要はありますか?」


ケビン:「あります。寝静まった夜にでも人を喰らい暴れ出してからでは遅い。そうは思いません?」


???:「分かりました。お願いします」


ルナ:「大丈夫。安心して貴女が眠れる日を私たちは作りますから」


こうして、ターゲットとされた花は特殊ケースに収納され軍研究所へと運び、私達は中央公園へ急ぐのだった。
(第4話後編へつづく)