児童書ジャンルで小説を書いているんだが、オレは場違いなのかもしれない
タイトルがラノベ風なのは気にするな。
作家デビューから5年以上経つのだが、いまだに自分が場違いな場所にいるような気がしながらやっている。
児童書っていうのは、基本的に女の子市場だし、編集さんもほとんどが女性だ。
そんななかで男の子向けをやっているのは、結構、場違い感が強かったりする。
幸いなことに絶望鬼ごっこが売れたため、男の子向けでも門前払いにはならなくなった。
というかデスゲーム系は、今では児童書の鉄板ジャンルになっていると思う。(当時はなかったんだよッ!)
ただこれを立ち上げられたのは、たまたま当時の担当編集が、青年誌出身の男性でデスゲーム好きだったからであって、自分の力だとは思わない。
もちろん作品を書いたのは僕なんだけど……企画を立ち上げられるか否かっていうのは、完成した作品の内容そのものとはあまり関係がない。
企画やプロットレベルで見えるものっていうのは、実態のない雲のようなものでしかないからだ。まずはその雲に対して、いくらかベットしてもらえなければはじまらないんだけど……ものがあやふやなだけに、みんな、不安がってるものなのだ。その不安を越えてベットしてもらってはじめて企画は立ち上がる。
そこには、熱や思いこみの力が必要なのだ。
だから担当編集が腹を括って、自信を持って腕力を振るうには、どこに投げればいいかを僕は考える。(生意気そうに読めたらすまぬ)
児童書分野では、すごく素朴な部分での「そういうのいいよね!」が作家と編集で噛み合ってないと、なかなか小学生につうじる面白さにはなりにくい。
そして女性編集さんの素朴な「それいいよね!」は、あたりまえだけど多く女の子向けの感覚の方につうじているものだったりする。(まあ、小学生男子心を持つ女性とか、社会人としてどうなのって話だよな!)
もちろん相手も合わせてくれるし、僕も合わせるんだけど、お互い遠慮して頭で合わせてしまうと、面白みがぼんやりしてしまうのでむずかしい。
そこをどうしていけるかな、というのがよく考えるところ。
僕のコミュ力がヘボヘボなので、なかなかむずかしいのだ。