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THE TOMBOYSと南出

THE TOMBOYSですが、12月にリリースされた新しいアルバム「MY GENERATiON TO」、皆さん、聴きました?めっちゃ良くないですか?南出、実は最近ハイエースに1人で乗る時、ほとんど必ず聞いてます。

さて。なかなか書こうにも書けなかった、、、書きたくなかった?(笑)話題を書こうと思います。

THE TOMBOYSについて。

はい。そうです。別れはいつだって突然、やって来ます。去年8月、マネジメント契約を解消します、と発表した、アレです。

ここは出来るだけ赤裸々に書く、というルールを自分自身に設けているので、ほんとに出来るだけ赤裸々に書こうと思いますが、これはあくまでも「南出からの目線」であって、決して客観的に書けるわけではない、ということをまず、ご了承いただきたいと思います。

彼女たちと出会ったのは確か、彼女たちが大阪勲英女子高等学校の2年生の8月だったと思います。2013年の夏ってことになるかな。その頃はNoNameと名乗っていて、すぐさま「レコーディング、せーへん?」って声をかけたのを覚えています。めちゃくちゃ胡散臭いよなぁ。笑

それでもレコーディングしよう!ってことになり、iPhoneカメラロールを調べてみると、9/28にレコーディングしてますね。めちゃくちゃ若い4人が狭い1つのブースに入ってコーラス録りをしている動画、ありました。出したいけど、出さない!笑

この時、オリジナル曲の他に、彼女たちが持ち歌にしていたカバー曲「SATURDAY NIGHT」も録っちゃおうぜ!というのが、1つの僕の英断だったと今でも思っています。これが後の、Glen Matlockプロデュースに繋がるのですから。。。

カメラロールによりますと(笑)、2013年7月、僕はロンドンに1人旅しており、THE ROLLING STONESのハイドパークコンサートに行ってます。そう。実は29歳の時やっけなぁ。占い師にみてもらったことがあって、「あなたの芸術的才能と経営的才能が重なり合い、爆発するのは、39歳です」と言われたものですから、それを鵜呑みにして僕は30代を過ごしていたんです。その39歳の誕生日直前、僕はどう過ごすか、、、?ばかり考えていました。

そしたらローリングストーンズがあのハイドパークでコンサートをするっていうじゃないですか。39歳の誕生日。ロンドンで過ごすしかないやろ!ってことで、10日間ほどロンドンに滞在したわけです。

でもね、帰国の際、ロンドンを発つ空港でふと思ったんです。これはめちゃくちゃ鮮明に覚えてる。「今度ロンドンに来るときは、絶対に遊びじゃなくって、仕事で来る、そう決めよう。決めてしまおう」と。

で、神戸に帰ったらNoNameに出会うんです。VARIT.で。密かに「これは運命や」と思うのも、仕方なくないですか?笑

だから、NoNameのライブをVARIT.で初めて見た時、カバーのセンスがいいな、と思ったのもあって、「SATURDAY NIGHT」を当時、すでに知り合っていたSEX PISTOLSのGlen Matlockに聴かせたら、どう思うかなぁ?っていう企みはあったんです。そのGlenですが、当時は「オレと一緒にバンドやるか?」と聞かれてたんです。僕が作った曲を何曲か聞いてもらっていて、もし一緒にやるなら英語で歌を書け、と。だからこの8月、9月の時点では、僕は自分自身とのちのTHE TOMBOYSを、まだ天秤にかけてた。

そしてそのデモ音源をGlenに聞いてもらうわけですが、やっぱり思った通り、Glenはとても気に入ってくれた。その返事を聞いた時、ほんとに「痛快」ってこういうことやな!と思ったものです。

ただ、NoNameはこの時、高校2年生。ここから高校3年生になり、大学受験をするために1度、バンドを休むってことになった。1年間のお預けやね。

2015年、無事にそれぞれ大学へ進学し、ライブ活動も再開。大学1回生の終わる春休み、2016年の3月、遂にTHE TOMBOYSと渡英。初のイギリスレコーディングを体験することになります。THE TOMBOYSという名前はNoNameという名前に「変えた方がいい。検索にも引っかからないだろ?」というGlenの意見を踏まえて、彼女たち自身が名付けた名前。おてんば娘。Glenもこの名前にはほくそ笑んでました。ライブパフォーマンスをよくあらわしている、ってね。

そっか。2016年の3月ってことは、まだ6年前なんやなぁ。そんなに遠くない。でも彼女たちはまだ19歳。

コーディネートしてくれたヒロさんが撮ってくれた1枚。
グレンへのお土産、持ってますね。ドン・キホーテて。笑

これがTHE TOMBOYSと南出の、始まりであり、これが全て。この時のイギリスレコーディングがなければ、僕らはこんな人生は歩んでいなかったはず。

ロンドンレコーディングを2度経験し、HYPER JAPAN FESTIVALでは早々にトリも務め、フランス・イタリア・ドイツ・イギリスを巡るヨーロッパツアーも経験した。現場マネージャーをやってくれてたとくちゃんを連れて行きたかったけれど、、、その当時は会社も状況は厳しく(社長経験が乏しいともいう。笑)、もちろんVARIT.を2人が空けることなどできるわけもなかったんやけど、やっぱりちょっと悔やんでいます。今なら、、、苦しくても「一緒に行こう!」ってなるのにな。。。

そのとくちゃんが会社を去ったのが2019年。それでも立ち止まることはできない、、!ってことで、現場も南出がいくようになったのがその頃でした。

「RUN」をリリースしたあたりで、ワンマンツアーにあちこち行ったり、なんといってもMONSTER baSHに出演できたのは大きかったなぁ、と思う。

そして2020年になり、、、コロナ禍、突入。。。

さて!これからだ!というところだったんです。SXSW2020への出演とアメリカ横断ツアーも決まっていたし、言うならば、そのアメリカで何が起こるか?何を起こせるか?がTHE TOMBOYSと南出が狙い定めた照準でした。

それがコロナですべて中止、キャンセル。。。

バンドの気持ちを思うとやり切れない。。。自分自身もかなり堪えたけれど、そんな姿を見せたくはなかったし、なんとかVARIT.にもTHE TOMBOYSにも、「まだまだやれるぞ!」ってのを伝えたかった。

仲間の助けもあって、ライブ配信もめちゃくちゃ早く取り組めたし、こんなふうにスケジュール立てて頑張ろう!ってミーティングも、かなりやったと思う。いろんなイベントがキャンセルになっても、メゲズに行こう!って。

でも、なかなか新曲がうまくまとまらず、、、な雰囲気だったことは確か。次のレコーディング作品はとびきりなものにしたかったから、知らず知らずのうちに彼女たちに対して相当なプレッシャーを与えていたかも知れない。。。プリプロをしっかりやって、どんな音楽を組み立てるのか、今まで以上に頭を使ったアレンジして。。。

そんな中、6月にドラムののんが脱退。色々と難しくなってたと思う。いろんなことが。。。

ただ、ドラムを募集し、すぐにコンタクトを取ってきてくれたアメチスパークル。彼女のドラムはとてもバンドにしっくり来た。パッとやってすぐにわかる感覚。どうやらTHE TOMBOYSが「RING ME」をリリースした頃に知ってくれていたようで、「こんなバンド、したいなぁ」と思ってくれていたようで、こういうの、ハマるよねぇ。キース・ムーンが好き!ってのもちょうどいいな、って思いました。

そして新しいメンバーでの初レコーディング。南出は別の現場が重なっていたこともあったし、「彼女たちだけで出来るもの」を見てみたかった。聞いてみたかった。

で、「完成しましたー」というミックスを聞いて、、、あれあれあれ?となってしまったんです。新しいドラマーが入って、とても大事なシングル曲。このサウンドでいいのか、、、?

南出が携わるということは、やっぱり南出自身も「いい!」と思えなくてはリリースするのはどうなんだろう?って思ったし、別現場があったとはいえ、立ち会えなかったのがどうしても「間違ってた、、、」と思ってしまって。。。

メンバーそれぞれにすぐに電話して、「ごめん、次は立ち会うから、もう一回、録らへん?」って、ほとんど「お願い」をしました。

そして彼女たちの口から「私たちはいつまで経ってもWAXさんの言う通りにしなければならないんですか?」「そんなに言うなら録ってあげてもいいですけど、結論は変わらない気がします」という言葉が。。。

その時はなんとかしなくては、、、と思ってたんですけど、寝て起きたら、、、

「離れよう」

と。

もちろん一緒にやっていきたいし、一緒にやってきたから、THE TOMBOYSの作品は、南出の作品である、とも考えてきました。でも、よく考えたら、僕はバンドメンバーじゃない。彼女たちのやりたいことをサポートする立場。彼女たちが南出の言う通りはいやだ、と言うなら、もうこれは、仕方ないことじゃないか、、、って。

17歳の彼女たちと出会って、初のイギリスレコーディングをし、初めてロンドンでライブをした時に居合わせて、僕は「自分自身が音楽をやる」を辞めようと思いました。自分がやる必要を感じなくなった、というのかなぁ。Glen Matlockという人を中心に、右と左に揺れる自分自身とTHE TOMBOYS。僕はTHE TOMBOYSを選んだし、選んで正解だったと、今も思っています。

そして、僕が20歳だったとして「こんな大人がいたらいいな」を目指そうと考えました。僕が裏方を選んだのは、そう考えたからでした。

だから、彼女たちが、今の南出を求めないのならば、それは一緒にいる理由がないに等しい、と。

うん。でもこれは、本当に、誓って言いますが、円満に解消した、と言えると思います。

僕が離れることで、元々計画していたイギリス人エンジニア「Jim Loweにミックスしてもらう」というのを、彼女たちは諦める、、、というんです。いやいや、それは違う!と思い、お金のことは今はなんとかしよう。ともかく、独立するんだったら、いい作品がないと何も始まらないよ、、、って。もちろん、いい作品を作って、お金は返してくれればいい。今、ちょっとしたお金のことで悩んで諦めるなんて、もったいなさすぎる。。。

そうして完成した作品なんです。この「MY GENERATiON TO」は。

だから、どのテイクを選ぶか?や曲順、アートワーク、南出は何も関わってない。でも、最高だ!と思える作品をつくって欲しい、というリクエストに、彼女たちは想像以上に答えてくれた、と感じています。

ここで全曲解説〜!

といきたいところですが、めちゃくちゃ長くなりそうなので、しかもマネジメントしてへんから解説ちゃうし、とも思うし、やめときます。

でも感想を少しだけ。。。

そう、僕が特に推したいのは「Moonlight」。

これ、めちゃくちゃいいと思うんです。原型は知ってるんですが、これをこう料理したかー!って、ほんとに嬉しくなった。イントロの歌の裏、ベースのダブルノート!そして1:00くらいからのサビに入る前の2小節!こんなに焦らしながらも高めてくれる2小節、僕は他に知らないよ!そしてギターソロの素晴らしさよ。。。ワウを踏みながらの前半、そして後半のギターソロのハモリ!イーグルスやんか!そのままサビへ行くかと思いきや、Aメロへ。。。ここでびっくりするフレーズが。。。

「隅っこの心 すくうのがヒーロー」

ここ、涙腺崩壊ポイントでね。笑

ヒナよ、、、よくぞここまでコトバを削ぎ落としてくれた、、、そして、聞く側に委ねてくれた、、、と。

このアルバムには、ほんとに至るところに「聞き所」があると感じていて、何度聞いても飽きない。親心なのかなぁ?いや、マネジメントを離れて、スッキリ聞けてるんやと思うんやけど。。。

発売日だった12/17に、毎年恒例のクリスマスイベントをVARIT.でやってくれたんですが、あんまり新曲をやってくれなかったんです。ライブ後に「新曲、聴きたかったなぁ〜」とは伝えていたんですが、1/9のロックンロールサーカス(大トリの大役を任せた日ですね)、新曲をいっぱいやってくれて、それがまた、すごく良くって!

行ける予定じゃなかったんですが、1/13のOSAKA MUSEでのツアー初日、なんとか予定を変更して、いきましたもん。事前にメンバーには「行く」と言ってなかったんですが、やっぱりライブが良ければ、行きたくなるもんやな、と伝えたかったし、新曲ってやっぱり大事!ってことを伝えたかった。

2/5のVARIT.もめちゃくちゃ楽しみにしてたんやけど、体調不良でキャンセル。。。残念、、、見たかった。。。まだツアーあるし、今度も内緒で行こうかな。。。笑

めちゃくちゃ長くなってしまった。写真もロクにないのに。。。読みにくくてすみません!

ここでは書ききれていないココロの中もまだ残っているんですが、iPhone内のカメラロールの写真や動画とともに、今はまだ公開せずに置いておきます。カメラロール、高く売れるぞ〜!笑

Girls Be AmbitiousのMVも公開されたし、SXSW2022オンラインにJapan NITEにも出演決まったし、どんどん活躍してほしいな。

世界に届けー!

そろそろ拠点を変えるのかな?南出にできることは少なくなったけれど、頑張ってほしいという気持ちは少しも変わっていません。

世界に届いてほしい!と今もずっと思っています。

「神戸のバンド」ってずっと言ってくれていて、嬉しかったですよ。

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