2024/04/09ブックガイド プレーンソング

プレーンソング
保坂和志

なんてことない日常が小説としてなんてことなく流れていく。言ってしまえば居候と海に遊びに行くだけの話。作中で語られている「小説は何かないと書けない、ただ時間が経っていくって書けない」という記述に反して、その時間の緩やかさが書かれている。野良猫に餌をやったり、友人と競馬をしたり、昔の女友達に電話をしたり。夏が待ち遠しい。

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