(57)大丈夫きっと
ダンナは昔から病院嫌いで、体調不良になってもなかなか病院に行かない。年に1回の健診で「要精密検査」と診断されてやっと腰を上げる程度だ。なので、ダンナが
「精神科に行きたい」
と言った時は驚いた。20年くらい前にもダンナは1度「鬱」状態になったことがある。私が異変に気づき、病院に行こうと何度も手を引っ張ったが頑なに行かなかった。ダンナは
「病気ではない」
「わかっている、大丈夫」
を繰り返し、半年ほどでそのトンネルから自力で抜け出した。その前例があったので、ダンナはケンやリュウのひきこもり状態にも「甘えている」「それは病気じゃない」と見る1面もあった。
なので今回の精神科の受診に積極的だったのはなぜか、聞いてみた。ダンナはその質問に即答だった。
「心が痛くて痛くて耐えられなかった。これを和らげる薬があるなら欲しかった。この痛みが続くなら、本当に死んだ方がマシだと思った。」
そんなダンナも1ヶ月前を思うと、いろいろ泣かずに話をしてくれるようになってきた。ただそれは家族や会社のスタッフに対してだけで、外部の仕事関係の人や友人とは、まだ胸が詰まって泣けてきそうになるようだ。無理は禁物。
今回の記事では、最近のダンナの様子を描きましたがその現象が「適応障害」と診断された方々と一致するとは限りません。私が描けるのはバニラ家に起きたことだけです。そんな記事でも読んでみたいと思われる方は、ぜひご購読ください。
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