アルファベットの書き順【ネイティブvs文部科学省!どっちが正しい?】
こんな疑問にお答えします。
カナダと日本で書き順が異なるアルファベット一覧
みなさん、アルファベットの書き順に自信があるっていう方、いらっしゃいますか~?
多分、いないですよね。親世代は中学校で習っていないですから!!!このサイトで正しい書き順とは何か?を確認していきましょう。
なお、文部科学省配布の書き順ワークシートの最後には、
アルファベットの書き順は参考に示したもので、決まりはありません。あなたが書きやすいように書きましょう。
と書いてあります。しかし、「参考に示したもの」があまりにもヒドくて泣けてきます。決まりはないということですが、インターネット上で配るには
誰もこんな書き順で書かないでしょ!
っていうくらい書きにくい書き順です。
さらに問題なのは文部科学省の書き順を参考にして、無料配布で有名な「ちびむすドリル」や、東大合格者多数がウリの「Z会」まで、おかしな書き順を子供達に振りまいていることです。
誰も見てないようなこのサイトでどれだけ犠牲者が出るのを防げるか分かりませんが、ネイティブはアルファベットをどう書いているのか?をお伝えします。
それでは、カナダの小学校で配布しているワークシートと文部科学省が配布しているワークシートを比較して書き順が異なるアルファベットのご紹介です。
V
トップバッターはVです。
普通Vはこう↑書きますよね。
文部科学省は2画です。
W
Wです。普通にカナダは一筆で書きます。
文部科学省はというと・・・
Vが2画ならWは4画ときたもんだ!どうしてこんな書き順を参考に載せるのでしょうか?WとVは小文字も同じ現象が起こります。そんなチマチマ書いてたら日が暮れる!
見出し
M
次、Mです。みなさん自分はどう書くか、頭でちらっと思い浮かべて下さい。
普通こう↑書きますよね。 文部科学省は ・・・
Mは4画で紹介しています。こんな風に書く人、本当にいらっしゃるのでしょうか?何の知識もない主婦ですが同調してくれます?
要するに文部科学省は、「書きやすさ」や「書く速度」を重視していなくて、「キレイに書けるか」を重視しているんじゃないかと思えてきました。
N
Nです。
Hの書き順を考えると、この書き方で悪くもないかな・・・とも思うのですが、やっぱりちが~う!
G
Gです。どこの書き順が違うか、よーく見てくださいね!
アルファベットをポスター上などで美しく書きたい時は文部科学省の書き順もありだと思いますが、日常使う場合には一筆ですね。
そもそもアルファベットに書き順はあるの?
キンダーの先生に聞いたところ、
カナダという国が定めているアルファベットの書き順はないし、書き順なんて気にするな!
ということです。書き順なんて気にするなと先生が言い切りましたから!!!(サンプル数1ですけど。)
ただし、キンダーとグレード1でアルファベットの書き順の入ったワークシートを使ってアルファベットを覚えます。このワークシートがカナダ人共通の書き順の認識を作り上げていると思われます。
9歳の娘いわく「クラスのみんなは全員同じ書き順」と言っているところをみると、ネイティブ共通の書き順はあるようです。
まとめると、「カナダという国が定めているアルファベットの書き順はないので、書き順に正解はない」のですが、「カナダ人共通の暗黙の書き順はある」ということになります。
ホワイトボードなど文字を書きながらネイティブと議論するときは、気をつけた方がいいかもしれません・・・って、そんな機会あったらいいですね。
日本人が書き順を間違いやすいアルファベット一覧
多くの日本人がネイティブと書き順が異なるアルファベットは、E、F、I、H、Tです。
それでは、ネイティブの書き順をご紹介します。
要するに、
縦棒から!!!
というわけです。
日本人はたいてい横棒から書いてますよね。Tの大文字を縦棒から書いている日本人はどれくらいいるのでしょうか?Hにいたっては縦棒2本引いてから真ん中の横棒ですよ!
ネイティブがアルファベットを練習させる時の声かけ例
ネイティブがどのように声をかけながらアルファベットを子供に覚えさせているのか見てみましょう。
息子のホームスクールで指示されたアルファベット手書き課題のサイトを見ると、手の動きに合わせて声かけしてください、とあります。
このようなわけで1画ずつ”lift(持ち上げて~)”の声かけが入るのですが、日本人の感覚には合わないと思うので訳では省いてあります。 なお、訳は大目に見てください。
大文字( Uppercase Letters )を書くときの声かけ例
A – slant left, lift, slant right, lift and cross
スラント レフト、リフト、スラント ライト、リフト アンド クロス
左斜め、右斜め、横線(クロスの意味ここでは”またぐ”または”渡る”イメージです)
B – down, lift, around and around
ダウン、リフト、アラウンド アンド アラウンド
縦線書いたら、ぐるり、ぐるり
C – around and stop
アラウンド アンド ストップ
ぐるりで止める
D – down, lift and all the way around
ダウン、リフト アンド オールザウェイアラウンド
縦線書いたら、上から下へぐるっと
E – down, lift, cross, lift, cross, lift and cross
ダウン、リフト、クロス、リフト、クロス、リフト アンド クロス
縦、横、横、横
F – down, lift, cross, lift and cross
ダウン、リフト、クロス、リフト アンド クロス
縦、横、横
G – around, up and go left
アラウンド、アップ アンド ゴー レフト
ぐるっと書いたら、左へゴー
H – down, lift, down, lift and cross
ダウン、リフト、ダウン、リフト アンド クロス
縦、縦、横~
I – down, lift, cross, lift and cross
ダウン、リフト、クロス、リフト アンド クロス
縦、横、横
J – down, hook, lift and cross
ダウン、フック、リフト アンド クロス
下へ、まげて、横線
K – down, lift, slant in and slant out
ダウン、リフト、スラント イン アンド スラント アウト
縦線、斜め内側、斜め外側
上の写真は、ホームスクールの体育の課題の提出用です。ちゃんとKに見てもらえるかな?
L – down and across
ダウン アンド アクロス
下線 そのまま横
M – down, lift, slant in, slant out and straight down
ダウン、リフト、スラント イン、スラント アウト アンド ストレイト ダウン
下線、斜め内側、斜め外側 そしてまっすぐ下へ
N – down, lift, slant down and straight up
ダウン、リフト、スラント ダウン アンド ストレイト アップ
縦線、斜め下、そして真っすぐ持ち上げる
O – around and close
アラウンド アンド クローズ
ぐるっとして閉じる
P – down, lift and around
ダウン、リフト アンド アラウンド
縦線、そしてぐるっと
Q – around, close, lift and slant right
アラウンド、クローズ、リフト アンド スラント ライト
ぐるっとして閉じる、そして右斜め
R – down, lift, around and slant right
ダウン、リフト、アラウンド アンド スラント ライト
縦線、ぐるっと そして右斜め
S – curve, slant and curve
カーブ、スラント アンド カーブ
曲がって斜めに、また曲がる
T – down, lift and cross
ダウン、リフト アンド クロス
縦線、横線
U – down, curve and up
ダウン、カーブ アンド アップ
縦線、曲げてからあがる
V – slant right and slant up
スラント ライト アンド スラント アップ
右斜め、斜め上
W – slant right, slant up, slant right and slant up
スラント ライト、スラント アップ、スラント ライト、スラント アップ
右斜め、斜め上、右斜め、斜め上
X – slant right, lift and slant left
スラント ライト、リフト アンド スラント レフト
右斜め、左斜め
Y – slant right, lift, slant left and down
スラント ライト、スラント レフト アンド ダウン
右斜め、左斜め、そして縦線
(補足)小文字のyを大きくした文字を大文字のy(下の画像参照)として使っているネイティブがいますが、娘の担任の先生はワークシートの書き順通りにYと書いているそうです。
Z – across, slant left and across
アクロス、スラント レフト アンド アクロス
横線、左斜め、横
小文字(Lowercase Letters)を書くときの声かけ例
aとgはフォントによっては一致しない場合があるそうです。
(https://www.sightwordsgame.com/writing/handwriting/ より)
a – around, up and down
b – down, up and around
c – around and stop
d – around, way up and down
e – across and around
f – curve, down, lift and cross
g – around, up, down, and hook
h – down, up and around
i – down, lift and dot
j – down, hook, lift and dot
k – down, lift, slant in and slant out
l – down
m – down, up, hump, up and hump
n – down, up and hump
o – around and close
p – down, down, up and around
q – around, up, down and hook right
r – down, up and over
s – curve, slant and curve
t – down, lift and cross
u – down, curve, up and down
v – slant right and slant up
w – slant right, slant up, slant right and slant up
x – slant right, lift and slant left
y – slant right, lift, slant left and down
z – across, slant left and across
まとめ
なぜ、文部科学省はネイティブの書き順を参考にしないのでしょうか?日本製のスマホ同様、アルファベットの書き順までガラパゴス化していることに衝撃を受けます。
そして、誰も書きづらい書き順を指摘しないことが不思議でなりません。文部科学省が言うことだから間違いないと思っている教育関係者の方、気をつけて下さいね。
アルファベットには正しい書き順はないとしてもMやWを4画で書いてみたら、「え!外人マジでこんな風に書いてるの!?」って思う気がするんですけどね。
それにしてもカナダの先生の「書き順なんて気にするな」発言、スゴイですよね。日本では漢字テストで「ここは何画目でしょう。」という問題があるのにね。
書き順は大事と教わってきたので、”書き順は大事”と何も考えずに思っていましたが、本当に書き順って大事なんでしょうか?
日本では書き順が正しい方がきれいに書ける、ということらしいですが、きれいに書けるかどうかは人それぞれだし、きれいの基準も人それぞれですよね、よーく考えてみれば。
正しい書き順でも字の汚い人はいくらでもいるし・・・。
ちなみに、アルファベットが書けるようになってから、ひらがなを練習している息子、
”た”や”な”の1画めを縦棒から書きます。注意してもなおりません・・・切ない。
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