第2章「自分を成長させたいくつかの話」 #24そして今、そんな事を考えながら、アルゼンチンのバスターミナルで割り込みをする
結局は言葉より伝えたい気持ち。
2016年2月
アルゼンチン・ブエノスアイレス
南米横断の終盤(私が決めた理由#9参照)
急いでいた。
パラグアイに行くには、今日のバスに乗るしかなかった。
しかし、午前中は絶対に世界一危険な動物園「ルハン動物園」に行きたかった。
首都ブエノスアイレスから片道1時間半かかる動物園に行き
市内に帰ってきたらもう出発の1時間前。
出発時間30分前には、バス乗り場で待機しなければいけなかった。
ホステルからバスターミナルまで乗車したタクシーの運転手が、なんと遠回りするぼったくりタクシー。
なんたる不運
刻々と迫る時間
焦る一同
急げ!というとどこに連れて行かれるかわからないので、
じっと我慢していた。
そんな事をしていたら、バスターミナルに着いた頃には出発時間30分前。
しかも、国境を越えるので、荷物検査も必須。
目の前には長蛇の列。
終わったかもしれない。いや、これは終わった。
一同肩を落としかけた。
そんな時。4人の中で、英語は話せないが積極性はずば抜けている仲間がいた。
彼女は突然いなくなり、次の瞬間バス会社の男の人を連れてきていた。
彼女はほぼ日本語と時々英語とほんのちょっとのスペイン語で
「間に合わないからどうにかして」「とりあえずちょっときて」
とカウンターから引っ張ってきたようだ。
普通に考えれば、乗れない伝わらないどうしようもない
そんな状況のはずなのに
彼女のグイグイと懐に入る姿勢でバス会社の男の人が
荷物検査の人と、バスの運転手に掛け合って、荷物検査の列に優先的に入れてくれた上、筆者たちが乗るまでバスを待たせてくれた。
そして、筆者たちは無事に乗車することができた。
バスターミナルの皆様、アルゼンチン。感謝。
この一部始終を経て。
もちろん、英語やスペイン語を話せることに越したことはない。
しかし、一番大切なのは、
自分の思いを伝えたいという気持ち
なのだと、気付かされた。
日本語でガンガン話しかけて、本当に伝えたいことはGoogle翻訳。
23日間彼女の行動を見て、自分のワーキングホリデーでのあり方や、友人への接し方を考えるきっかけになった。
彼女からしたら、きっとそんなおおごとではないのだが。
もっと、前回のカナダのワーキングホリデーの時に、日本語でも、カタカナ英語でも、ネイティブの人にぶつかれば、私の交友関係はもっと広がっていたのかもしれない。
できないから無理、そんな理論は逃げ道で、マイナスからでも当たって砕けて勉強することも大切なのだと感じた出来事だった。
旅って、勉強になるな。
ありがとう。
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