第2章「自分を成長させたいくつかの話」 #25そんなことを考えながら、私はハバナの海に向かって絶叫している
日本って豊かだな。だからあの時発狂したんだなぁ
2012年
キューバ・ハバナ
カナダのワーキングホリデーの終わりに、せっかくだからと友人とキューバに旅行に行くことにした。
3泊4日 4万円弱 オールインクルーシブの旅。
オールインクルーシブとは。
航空機代ホテル内での3食・アルコール飲み放題、電気を使わないマリンスポーツグッズの貸し出し無料など
それが全て込み込みのセット。
カナダの旅行会社で予約をし、行ってきました。
降り立った都市バラデロはリゾート地で有名の場所。
エメラルドグリーンのカリブ海、猫がヤシの木を登りながら遊ぶ静かな時間。
3泊4日のんびりするのもアレなので、一日首都ハバナへバス観光することにしました。
首都ハバナ、2012年当時はアメリカとの国交正常化が行われていなかったため、日本の高度経済成長期のような(気持ち)レトロな車やバイクが通り、レンガやコンクリート調のカラフルな建物が並ぶなんだか懐かしい街並みでした。
旅本でも少し紹介していますので、よろしかったら見てみてください:)
ホテルで申し込んだ観光ツアーなので、ルートは最初から決められており、観光名所から指定されたレストラン、お土産屋さんを回りました。
何年も経った今、印象に残っていること。
ひたすらチップをねだられた。
どこかへ行くたびに。
一番度肝を抜かれたのは、
トイレの後に手を洗うと、女の人が微笑んでいる
彼女の手には手を拭くティッシュペーパー
そしてその手元には
「Thank you for your tips!」
オーマイガ。
その時は流石にティッシュももらわなければチップもしなかった。
なんでティッシュ一枚配るだけでチップもらおうとするんだ!!グレタ。
この時、しみじみ思った。
「日本じゃありえない。おこ。」
旅行に来るぐらいだから、みんなリッチなピーポーだ。と思ってるんだろうな。
日本って、奉仕の塊、サービス日本一だな。と思った。
一緒にツアーを楽しむツアー客は、カナディアンなので、そこまでチップに抵抗はない。
しかし、チップ文化のない日本生まれの私には、いく先々のその要求に疲労を覚えた。
トドメは最後のお土産やさん
5車線の大きな通りを横切った先に乗り込むバスがあり、
車の行き来を見ながら待っていると、1人のおじさんが。
言葉が話せない彼は、突然番号の紙を見せて、迫ってきた。
突然現地の人に詰められて、めちゃくちゃ怖かった。
よく見ると、バスの番号だった。
車線の横断を無理やりさせ、そして、手を差し出してきた。
「うーーー、うーー、」と。
=チップくれ、と。
今なら思う。生きるのに必死なんだ。ま、限度はあるけど。
か、あーもうウケるな。こんなにされたらもー笑うしかないねー。と。
その当時の私は違った。
1日中Thank you for your tipsのオンパレード。
もう無理だった。
チップチップうるさいーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
ハバナの海に叫んだった。
21歳まだまだ世界を知らない私には、かなりのカルチャーショックだった。
その印象が強い、ということはあるが、
ハバナの町並みや、バラデロの綺麗な海は、本当にもう一度行きたい景色だった。
後付けではなく、本当に。
バラデロのホテルでは、日本人観光客は珍しいらしく、ホテルのスタッフの人たちが、笑顔で話しかけてくれて、ほっこりした思い出もちゃんとあります。
行かなきゃわからない景色がある。
行かなきゃわからない事実がある。
次行く時は、きっと見える景色も感情も違う。
だから旅はやめられない。
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