その「定年起業」、やめた方がいいですよ
起業したそのほとんどは「失敗する」のが現実です。
これは別に「定年後」であろうと、サラリーパーソンでなかろうがなかろうがを問わず共通した事実です。
もちろん成功した例も少なからずありますし、その可能性はよく世間で言われる「宝くじに当たる確率」なんかより高いかもしれませんが、「私はこうして起業に失敗した」という本を目にしないのは、それよりも「こうしてウハウハになった」本の方が売れるからに過ぎません。
それをもってして「世の中には成功者がたくさんいるんだな、それじゃボクも、私も」と良い方へ思考を展開するのはかなり危険です(他人のことは言えませんが、なぜなら私は失敗してるので……)。
すでにそのことを、これまで十分見聞きして理解している賢いサラリーパーソンのあなたならば、そんな千三つの成功を夢見て虎の子の退職金を注ぎ込むより、そのお金をより長期の老後生活資金創出方へ廻すことこそが、定年後の生活にとってより現実的です。
いわば「虎の子の退職金・貯金をできるだけ減らさないようにする」という、個人レベルでのリスクマネージメントが大切となります。
本書(↓)でご紹介したように、私は「プレ定年」を経験し、その逆境から慌てて会社員に戻っています。ですからいわゆる「定年後はこうしたらいい」や、反対に「これしちゃまずい」を一通り経験済みです。
ですから例えば、「定年したら起業しよう」という提案には実体験を持って言えるのですが、お金(退職金や貯金)が底をつくのは思ったより早く、それに伴い身動きが取れなくなるのは、まさに「真綿で首を締め付けられるが如し」なものですよ。悪い事は言いません、その起業は思いとどまりなさい……とアドバイスしたくなるのです(つづきは本書↓で)