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その「定年起業」、やめた方がいいですよ

起業したそのほとんどは「失敗する」のが現実です。
これは別に「定年後」であろうと、サラリーパーソンでなかろうがなかろうがを問わず共通した事実です。

もちろん成功した例も少なからずありますし、その可能性はよく世間で言われる「宝くじに当たる確率」なんかより高いかもしれませんが、「私はこうして起業に失敗した」という本を目にしないのは、それよりも「こうしてウハウハになった」本の方が売れるからに過ぎません。

それをもってして「世の中には成功者がたくさんいるんだな、それじゃボクも、私も」と良い方へ思考を展開するのはかなり危険です(他人のことは言えませんが、なぜなら私は失敗してるので……)。

すでにそのことを、これまで十分見聞きして理解している賢いサラリーパーソンのあなたならば、そんな千三つの成功を夢見て虎の子の退職金を注ぎ込むより、そのお金をより長期の老後生活資金創出方へ廻すことこそが、定年後の生活にとってより現実的です。

いわば「虎の子の退職金・貯金をできるだけ減らさないようにする」という、個人レベルでのリスクマネージメントが大切となります。

本書(↓)でご紹介したように、私は「プレ定年」を経験し、その逆境から慌てて会社員に戻っています。ですからいわゆる「定年後はこうしたらいい」や、反対に「これしちゃまずい」を一通り経験済みです。

ですから例えば、「定年したら起業しよう」という提案には実体験を持って言えるのですが、お金(退職金や貯金)が底をつくのは思ったより早く、それに伴い身動きが取れなくなるのは、まさに「真綿で首を締め付けられるが如し」なものですよ。悪い事は言いません、その起業は思いとどまりなさい……とアドバイスしたくなるのです(つづきは本書↓で)

◎ベストセラー『「クビ!」論。』で 1000人以上をクビにした経験を綴った著者。 その後、自らも幾度もの「クビ!」と転職を経験し、ついに定年に…… そして66歳、たどりついた境地とは!? 理想とはほど遠い年金支給額。人は定年を迎えた日から無価値になるのか!? 冷酷な現実を前に達した結論が、 「いっそ定年なんかしなければいいのだ。この先ずっと価値を提供し、 対価をもらい続ければいい、それも高く。でもどうしたら?」。 30代、40代のサラリーパーソンが 今後否応なく直面する「ジョブ型」雇用において、 考えておきたい「ジョブ型定年」と前後のライフプラン。 それまでに直面するであろう転職や給与、そして「クビ!」まで、 人事のプロである著者が余すところなく解説。 「ジョブ型」キャリアを「○金(まるきん)」で終わらせるための一冊です。ぜひお近くの書店でお手に取ってご覧ください。

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