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サクッ!と「がん告知」を受けた日について
「大事なお話がありますので、次回はご家族の方と一緒においで下さい」
私は”ガチ昭和の人間”ですから、自分がもしガン告知を受けるとしたらこのように先ず家族が呼ばれ、その多くの場合は「自分より家族が先に知らされる」に違いないと信じていました(ええ、テレビの影響です)。
すると、ことと次第によっては「ううん、お父さん大丈夫、ただ疲れが溜まっただけみたい。よかったね」と、ガン告知の事実を下手に隠そうとする娘がいる……と言った情景(くどいようですが、これは全てテレビの影響です)を想像していました。
ところが実際は、そんなものとは全く違っていて、冒頭のようにサクッ!と担当医から「あ、癌ですね」と、しかも彼はCTやMRIの画面モニターを見つめたまた私を見るわけでもなく「突然告知されてしまった」というのが実態でした。これは今から8年ほど前に私の身に起きたガン告知にまつわる「実話」です。
昭和のオヤジならここで「が=ん!となりました」と、ひとしきりつまらないオヤジギャグでもかますとこかもしれませんが、実際その時の私は「かなり動転していた」のは事実で、思わず口をついて出た言葉が「先生、それで私の余命はあとどのくらいでしょうか?」というもの。
それはそうでしょう、こうなったら急いで終活を始めなくてはならないかもしれませんし、どうせ短い余生なら「あれも食べたい、ここにも行っておきまたい、あれも、これも、そして『それだけは……』」と頭の中は全速力で回転を始めていました。それからしばらく経って、さらに右目の網膜剥離が起きて出血してしまい、今度も違う大学病院に入院するなど、次から次と病にかかると次第にこう思うのも仕方のないことかもしれません。
私は最近、「75歳になったら、もうこの世の中にはいない」という人生の予定を立てました。(このつづきは本書↓で)
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