今、医薬品株での注目は肥満薬
新薬の開発や新製品の発売は、時に患者の人生を大きく改善させると同時に、製薬会社に巨大な利益をもたらす可能性があり、常に株式市場が注目しています。日本発では、2014年に発売されたガン免疫治療薬のオプジーボが思いだされます。人間の持つ抗体を利用してガンを攻撃する、夢の薬と呼ばれました。少し前であれば、モデルナやファイザーのmRNAワクチンが急速に認知されましたし、昨年から話題になっているのは、エーザイが米国で認可をとったアルツハイマー薬レカネマブも巨大商品になる可能性を秘めています。
今年、夏ごろからにわかに注目されているのが、イーライ・リリーの「マンジャロ」やノボ・ノルディスクの「ウゴービ」が開発中の肥満薬です。
リリーの報告によると、低カロリーの食事と運動を含む12週の投薬で、プラセボ群に比べ21%体重減少の効果が大きかったそうです。
話はここで留まりません。今年の米国株市場は、金利やインフレなどマクロ経済の影響が大きく、個別株の面白味がないこともあり、ジェフリーズなどいくつかの証券会社が、乗客の体重と飛行機の燃費の関係を計算し、肥満薬の効果で航空会社の利益が増えるとのレポートが出ています。
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