店舗のマニュアル=「仕組み」に血を通わせるポイント
こんにちは!飲食店経営アドバイザーの水谷 たいじろうです。
前回は飲食店のステップアップのポイントとして、
❶ 利益の仕組み
❷ お客様満足の基準を決めてスタッフに伝播させること
❸ 成功ノウハウを見える化
することに関して記事を投稿させて頂きました。
今回は、成功のノウハウの見える化「マニュアル」を作る際のポイントです
飲食店の既存フォーマットが決まっている業態の新店舗OPENでも大変なのに、新業態や初めて飲食店を一からOPENさせることは、もっと大変で毎日の「改善の蓄積」から成り立っております🔥
本当に毎日刺激的で、資金が燃え尽きないために改善のサイクルをとにかく回し続ける必要があります。
改善の蓄積とは「お店の仕組み」をつくること、しかし、作って終わりでは意味がありません。マニュアル作成~浸透ポイントをイメージが湧くように事例を交えて記載させて頂きたいと思います。
☝お店の売りの部分を絶対しくじらないようにする
まず、お客様に一番満足してほしい事から仕組みを作りましょう。
私が、食べ放題の焼肉屋の新規立ち上げしたときの失敗事例です⤵
新業態ということもあり、社員も含めオペレーションを詳細まで組み上げて、マニュアルを作成しました。
他社を絡んでおり、時間が迫っていたためとりあえずマニュアルというふわっとした形で作りましたが、スタッフがマニュアル通り作業しなくちゃっていう状態になってしまい、まったくお客様を見ていないことになってしまいました。
次に成功事例として、日本一美味しい生ビールを提供するお店というコンセプトのビアバーの新業態開発の事例です⤴
このお店の存在意義は、「どこよりも美味しい生ビールを提供して最高の満足を提供しビールは人を幸せにすることを伝え続ける。」この1点のみでした。
細かいサービスのマニュアルは作らず、生ビールの樽の管理と注ぎ方、商品提供の仕方のみ徹底的に細かくマニュアルを作成して、教育をしました。
コンセプトが明確なのでお客様もまずは生ビールさえ美味しく提供されれば、満足して頂けお店の立ち上げとしては良い形になりました。
まずは、絶対に失敗してはいけないポイントからマニュアルを作成して、1点集中で教育をすることでスタッフの育成が早まり、店舗責任者の不可を減らすことが出来ました。
☝固いイメージを柔らかくする
是非、動画を活用してみましょう
マニュアルのイメージというと分厚いファイルのマニュアルだと思います。(実際大手外食企業のマニュアルの厚みは10cm)ありました。
私もマニュアルを時代に合わせるため、改変作業をたくさんしてきましたが、
紙のマニュアルはほぼ誰も見ないです。世の中勉強好きな人は圧倒的に少ないです。
その中で、以前担当していた居酒屋の店長で社員1名のみと苦しい環境の中、その店長がうまくいった事例として、ミスすると休みの日に電話がかかってくる案件(一番あるのがレジの閉め作業と機器の清掃作業)のみ動画にして、お店のタブレットに「整理して」保存して誰でも見れるようにして環境にしていました。
次第にスタッフも自分のスマホで取った動画を入れ始めて、会社全体で使えるようなレベルにまでなってました。
動画の良い所は、言葉が通じにくい海外の方にも伝わりやすい点と撮り方さえ決めれば誰でも作れることでした。
☝見てもらえる時間をルール化する
マニュアルを見る時間をシフトに組み込む
以前、マニュアルのDXを進める企業と取引をしていた際に、動画マニュアルを作り、管理することは以外とハードルは低いと仰ってました。一番のハードルは「見てもらう」ことと「見てもらったことを確認する」ことで頭を悩ませてました。
ハード面での改善は少しお金をかければ解決しますが、人を介する飲食店はどうやって情報をうまく伝えるかが常に店長が悩むポイント。
その中で良く見られるのが、新しいスタッフや新しいことを始める際に、適当にマニュアルを見といてという店長が凄い多いです。
やらない店長はどうやってもやらないです。ここを変えるのは無理です。
なので、
① 会社・お店のルールとして業務の一部に組み込むこと☝
② 必ずルールを実施したか確認できる様にすること☝
例えば、
・新規スタッフが入ったら、必ずお店の紹介と主要オペレーションを1時間かけて教える。終わったら、軽い試験を行い入社書類と一緒に提出させる
・新しいメニュー開始の際は、商品開発を交えて試食と販売のシミュレーションを開店前に必ず行う
・月1回お店のミーティングをする日を設定し、オペレーションのシミュレーションを復習する
☝マニュアルに血を通わせる
スタッフを交えをマニュアルの改善を図ろう
マニュアルは作って終わりではなく、「改善の蓄積」です。常に見直す機会を作る必要があります。
ただ、経営者や店長が一方的に作るのではなく、スタッフを交えて定期的なミーティングを開いて改善をしていきましょう。
お店を増やすということは経営者が直接オペレーションを実施することが減ります。
実際にお店に立って、お客様に接するのはスタッフなので、スタッフを中心に改善を図ることで、自分が作ったという意識で「マニュアル」に血が通っていきます。
昔、店舗史上最高売上を更新し続けた居酒屋の店長が実施していたのは、毎日営業後の「5分間」の振り返りMTGでした。
最初は社員だけでしたが、徐々に有志が集まり、最後には毎回全スタッフが集まるようになってました。
今日の営業でうまく回らなかったことを、次の日には改善することを、スタッフから意見を毎日1つ吸い出し、即店舗ノートにて共有→次の日の朝礼で注意喚起という改善サイクルをずっと行ってました。
自身が変えていったという意識づけと、結果が出始めるとものすごい活気と勢いのあるお店になりました。
1点注意点があって、スタッフ中心に考えると作業寄りの考えにねじ曲がり、お客様にどうやって満足して頂こうという視点が欠けることがあります。
ここが経営者と店長の大きな仕事で、お客様満足と従業員満足のバランスを取ることが必要です。スタッフの意見を100%通すのではなく、お店として考える思考を教育する必要があります。
まとめ
長くなってしまいましたが、マニュアルって言葉が固いイメージで人の上から操作するものっていうイメージですが、目的は一緒に働く仲間が働きやすいようにするのが一番の目的だと思ってます。
作業は膨大で永遠に続く作業ですが、お店の未来に向けて少しづつでも作り続けることで、経営者の方のアウトプットも大きく変わるものですので、少しでも参考になれば幸いです。
次回は、お店の管理に関して投稿をしようと思ってます。
少しでも共感して頂き、自社・自店のもやもやしていることがございましたら、
是非、是非無料相談を受付しておりますので、お気軽にお問合せ下さい。