ファイナンスキャリアを飛躍させる、USCPA×M&A×英語の真の価値
M&Aのキャリアを経験することによる可能性について、論じます。
M&Aをやるのに、当然ながらUSCPAは必須ではありませんが、親和性も一定程度あることから、USCPAのキャリアパスの有効な一手と言えます。
当たり前ですが、USCPA取得がゴールではありません。資格はあくまで入口のステップであり、キャリアを補助・補完するものでしかありません。
USCPAで最初の足固めをした上で、ファイナンス系キャリアをどのように構築して飛躍していくかが大事であり、それを一気に高めるものが、M&Aと言えます。
(まぁ、僕個人の意見ですが…)
M&A業務を通して養われる能力
M&Aのハードスキル
M&Aのディールを通して養われる経験・能力はとても幅広いです。
ファイナンス業種で最も難しく、それも、キツいプレッシャーの中で行われることになります。
M&Aは、企業が行う最も大きな「投資」の一つです。ですから、当然ながら、これらの能力は、企業があらゆる「投資」を行う際に検討が必要となる知識を網羅しています。
当然ですが、
会社を買うということは、会社の買収価格を決めなければなりません。
上場企業であれば、株価と時価総額が算出されているわけですが、非上場であれば、当然にマーケットが存在しないことから、価格を算出する必要があります。
また、上場企業であっても、時価そのままでは既存株主が株を売ってくれないため、時価よりも高い金額での買収を提示する必要が出てきます。
その際に、いくらまでなら出せるかを分析するわけですが、
当然に自分たちにとって、その対象会社の事業・会社がどれだけの価値があるかを分析することになるわけです。その過程において、限られた時間内で、最大限効率的に、事業の分析を行うスキルが詰まっているということになります。
従って、事業を行う上で必要なスキルの能力も一通り俯瞰して養うことができるわけです。
ちなみに、
価格をはじき出すためのバリュエーション方法は色々あり、その手法について説明している資料は山ほどあるのですが、大事なのはその計算方法そのものだけではなく、どういう会社でどういう事業の時に、どういう数字を当てはめて考えるか、ということです。
要は、そのディールの対象会社の状況をどう「公式」に当てはめるかが大事なのです。これは、ディールを通して学ぶ必要があります。
M&Aのソフトスキル
これは別に、M&Aのディールに限った能力ではないので、敢えて触れる必要もないかもしれませんが、ハイプレッシャーの中で激務を経験することで、以下が早く身に付く傾向にあると思います。
難解なプロジェクトをやり通す忍耐力
激務を耐え抜く気合と体力
大勢の関係者と円滑に業務を遂行するコミュニケーション力
先回りして顧客へ必要な情報を提供する洞察力、行動力
ご覧のとおり、ビジネスマンとして有用な物が大変多いです。
M&Aはその後の転職に圧倒的に有利
M&Aでは、総じて高度なファイナンスの知識・経験と、ハードなプロジェクト遂行経験が得られることがお分かり頂けたかと思います。
これらの能力は、その後の転職マーケットにおいても、非常に高評価を得られるスキルです。
M&A関連職種
同業の投資銀行やFASなどの同業のM&Aのアドバイザリー、
プライベート・エクイティ(PE)ファンドやベンチャー・キャピタル(VC)などのファイナンシャルバイヤー、
事業会社のM&A戦略部などの、ストラテジックバイヤー
どれにでも当然に共通に役立つ能力です。
ただし、PEでは、M&Aのアドバイザリー業務だけではなく、買収後に取締役として経営へ入り込む業務であったり、VCであれば並走して資金調達や新たな売り込み先を一緒に探すなど、M&A以外の側面の業務も多く含むため、よりそれぞれの起業の事業ステージにおいた経営を行う必要があります。
事業会社の経営企画部
経営企画で経営管理業務の場合、全社の管理会計や予算の作成・取りまとめなどの業務です。外資系で言えば、CFO傘下のFP&A業務。
この場合は、各種事業のKPIのモニタリングやコストの投下など、様々なコントロールを要求される仕事であるため、M&Aの業務経験がそのまま活かされるわけではありません。
しかしながら、要所要所で必要な知識・経験は実は得ています。
財務DDやビジネスDDの経験から事業を質問して理解する能力
バリュエーションの時の財務モデリングの業務から将来の予測BS・CFを作成する業務
全社のコーポレートファイナンス・資本政策の最適化・財務指標分析
IRRやROIを用いた投資判断
などの業務に役立つ側面は非常に多いです。
事業会社の事業企画
経営企画よりも、事業の現場に近い所で、戦略を練る業務です。
財務モデリングのように、BS/CFへのつながりまでは理解している必要はありませんが、PLの計画作成はダイレクトに活きてきます。
市場分析などを通して戦略を立てる経験(少し違うが、M&A戦略を立てる経験が活きて来ることも)
事業のKPIの分解・分析と将来の予測を立てる能力
モデリング(事業計画作成)
要は、戦略を練ってPLに落とし込む作業に特化していると言えます。
経営に役立つ知識の宝庫。足りないのは…。
このように、M&Aの業務は事業会社でも活きる場面は豊富に用意されているのが実情です。
それもそのはず、全ては「事業の分析」が基本にあるからです。
誰かが「M&Aは知力と体力の総合格闘技」と言っていましたが、あながち嘘ではありません。
なお、これだけ経営に必要な材料を取り揃えているM&Aの業務ですが、一つ足りないものがあります。
それは、実際に自ら会社の「経営」を主体的に行う経験です。
これは、コンサルでもよく言われることですが、提案や実務を行っても、最終的に経営を自分でやっているわけではない、ということです。
会社は生き物であり、経営を行うとはその時々に応じて様々な難所を乗り越えて行かないといけません。
こればかりは、最終的に自ら飛び込んで、得て行くしかないものでしょう。
(MBAで補うということは、一部できるかもしれませんが…)
USCPA × M&Aに「英語」を加えると
現在の日本においては、この掛け算に更に「英語」を掛け合わせることで、更に一段と価値が高まります。
悲しいですが、英語をビジネスで使えるレベルの人がまだまだ少ない日本で、「ファイナンス」を使いこなし、M&Aのプラクティスで活躍できる人はまだほんの一握りです。
ここで言う英語力とは、TOEIC700点くらいで、英語でのメールのやり取りができます、というレベルの話ではありません。
海外の会社の事業についてのインタビューや価格交渉を全て英語で、クライアントの意向を汲みながら行うことです。
もちろん、最初から誰もがそうである必要はないのですが、クロスボーダー案件のVPやマネージャーが務まるようになる頃には、そのくらいになっている必要があります。
クロスボーダーM&Aの大型案件に長いこと携わっていると、大体、「○○社は××さんか△△さん」といった風に、出てくる人は大体決まっています。
その人達がとびきり優秀であることはもちろんなのですが、それだけ他の人材が不足していると言うことでもあります。
もちろん、M&Aが激務であることから、優秀であっても辞めて行く人は後を断ちません。その中で生き残って行けば、必然的に業界の有名人となって行くという構図も少なからずあるでしょう。
これだけの、ハードなディールを英語を駆使しながら遂行することで養われる能力は、ビジネスやファイナンス領域において、大きなアドバンテージになることは間違いないでしょう。
ぜひ、USCPA取得を機に飛躍するために、M&A業務の門をくぐってみるのはいかがでしょうか。
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