好ゲームのち関東参入戦
いよいよ今週末、関東サッカーリーグ2部昇格チームを決める第54回「関東社会人サッカー大会」(関社)が幕を開ける。栃木県からは、県1部5連覇を果たしたFC CASA FORTUNA OYAMAと作大FCが参戦。昇格の上位2枠を懸け、これまで積み上げてきた全てを注ぎ込む。ここではCASAについて書く。
県1部最終戦、CASAの対戦相手となったのは、関東2部から降格し1年での復帰を目指すヴェルフェ矢板。実力者同士の一戦は言うまでもなく、ハイレベルだった。後半からの取材でハーフタイム(HT)に会場に着き、行き合った関係者から1-1だと聞いて「(スコアが拮抗しているのは)さすがだな」と思いつつ、ピッチ横で試合の行く末を見守った。
HTの両ベンチから伝わる熱気。ホイッスルが鳴ると、両者は激しくぶつかり合った。空中戦が多く、球際の競り合いも迫力があった。互いにセットプレーで得点を重ねる中、時間が経つにつれ徐々に足が止まり始めたヴェルフェに対し、途中交代で攻撃に勢いを増したCASAが、3-3で迎えたロスタイムに射った矢で仕留めた。
終わってみれば、合わせて7ゴール。後半だけでも5回ネットが揺れた。試合後、話す人は口々に「こんなに入るとは思わなかった」と驚いていた。結果的に打ち合いとなったが、例えここまで得点が入らなかったとしても、一瞬一瞬のプレーに隙を見せない両者のバトルは間違いなく、県のレベルではなかった。
CASAにとって、関社前に最大のライバルとの接戦をものにした経験は大きい。様々なゴールが生まれたこともプラスに働くだろう。選手には、自分達が関東の舞台に立つ姿をイメージしながら目の前の試合に立ち向かって欲しい。もちろん、それを信じる私達も。
今季は未曽有の事態に見舞われ、無観客試合が続いたが、関社は準決勝から有観客で行われる予定。
最後に笑おう。ファン・サポーター、そしてクラブを支える全ての人達と共に。