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ワアダキナノ式プリマスタリング内容

初めまして、お久しぶりです
ワアダキナノです!
とゆーことで先日から
音源のマスタリングやらなんやらのお仕事募集しております
すでに公開していただいた曲とかもあって!
これゆうとあれなんですけど
やっぱりみなさんの魂こもった神曲を
1番に聴ける!というのもとても嬉しい経験です
ニッコリ!!!!

とゆーことで
ワアダキナノがどんな感じで(プリ)マスタリングしているか
ちょっと紹介します!
なお別にマスタリングの専門家とかではないので
そういう専門のかたからみたらお遊びみたいな感じなので許してください・・・!



この曲をやりました

GUMIさんが歌い上げる、いろんな展開のある壮大な曲です!


ステップ1 リファレンスを聴きまくる

このプロジェクトに限らずですが
まずはリファレンスを頭に(耳と目に)叩き込みます・・・!
作業する2mixはまだ聴きません!!!!
2mixを作った人以外がマスタリングをする事の利点の一つとして
先入観なしで・思い込みなしでその2mix音源を聴ける
ということがあると思います
作業を進めるごとに先入観が増えていくと思うので
そうなる前の段階でとりあえずリファレンスを聴き込んで
このプロジェクトが目指すところのフラットな耳を作り込みます

あ、さらにもうちょっと突っ込んで話しちゃいます!
結構内緒な話かも・・・
あ、でもこのnoteでは「このプラグインがどーのこーの」とかはあんまり書かないです
でもここから書く内容はマジで大事になるかもです・・・!!!

えっとリファレンス聴きまくる時ですが、
マスタリングに使用するDAWに読み込んで、
それからさらにボリュームを下げてから聴きまくります

とりあえず私は-14LUFSくらいまでさげます
なぜならとりあえずプリマスタリングにて-14LUFSを目指すからです

人間どーしても「音が大きい=音がいい」と感じがちです
また、同じバランスの2mixであっても
音の大きさがちがうと耳へのマスキング効果が変わってきたりします
(つまり、同じバランスの2mixでも、聞こえるバランスは変わりえる(?))

それにずっと-6LUFSな曲とか聴いてると耳にダメージいきますもんw

ということで、可能な限り健康に正常な判断がつきやすいように
とりあえず-14LUFSでリファレンスを聴き込みます

あ、さらにですが、聴きつつ、スペクトルアナライザー、フェイズアナライザーなども使って、視覚的にもリファレンス音源への理解を深めます

これもワアダキナノの素敵なところの一つだと自分で思ってますが
自分は自分の耳をマジで信じてないです
信じていないし、その信じてないことに自信も持っています(?)
また信じてないレベル感もちゃんとしていて
たとえば、うちは、
右耳のほうが高域に対して反応がよくて
左耳は逆に高域が全然聞こえてない
といった耳の特性があると理解しています
視力だって、筋肉だって、左右で違いますよね、全く一緒って人はあんまりないとおもいます
そう考えれば、耳だって同じで
左右がまったく同じ反応の人なんていないんじゃないですかね・・・?しらんけど

と言う感じで、やっぱりDTMerとか音楽やってる人だと
「俺耳いいから!」ってかっこいいと感じますが・・・
うちはもうそういうのは言えないほど・・・クソ耳です・・・
でもそれがわかっちゃってるという部分ですごくえらいとおもう!
(とゆうこともあり、マスタートラックに左右入れ替え系のプラグインは常時入れて適宜チェックしてます)

ということで、耳を信じ切らずに、スペアナで
耳が聞いたサウンドとデジタルデータのサウンドの差異なども確認

そもそもフェイズなどは普通の耳では細かくはキャッチしにくいところなので
こちらもアナライザーで雰囲気をつかみます。

ということでステップ1でした!


ステップ2 対象音源を聴く

とゆう感じで、耳的にも目的にもリファレンスに馴染んできたら
やっとお送りいただいた大切な2mixを拝聴します。

が、拝聴前に音を出す前に2mixも-14LUFSくらいにします
なぜか
上述もしましたが、音量がちょっと違うだけで印象はガラッとかわりえます
さらに自分はクソ耳なのでぜったいそうです・・・何も信じられない・・・
ということで、何かしら信じれる指標を合わせた上で
大事なファーストリッスンをしたい・・・
一発目の印象って一発目しか感じられないから・・・

※追記※
これも個人的には超重要なテクなんですけど
モニタースピーカーの音量は一定でやってます
「音量が変わる=バランスや印象が変わる」なので
モニターに関しても音量の上げ下げはしたくない
何かしら「不変なもの」があることで
それぞれの音の差異のさんこうにもなるし
自分の体調のちぇっくにもなりますw
たまに「音量ノブが電源スイッチを兼ねてるモニター」とかありますが
これはマジで避けた方がいい。。。
オンオフするたびに基準となる音量がかわるのはほんとに恐怖しかない(  ꒦ິ꒳꒦ີ)
オンにしたらいつもの音量!
これが幸せ
※追記終わり※

さぁやっと2mixを聴きます・・・😃

初めて聴く、新鮮な気持ちで、楽しみます・・・!
この時は細かく分析的には聴きません
リスナーが初めて聴く気持ちで聴きます
音質とかそーゆーのではなく
この曲が何を目指しているのか、何を表現しているのか
何を伝えたいのかを聴きます

それはリファレンスでは聴けないことだから

その上で、耳はリファレンスに馴染んでいますので
もしリファレンスとの差異を感じる部分があったらうっすらと覚えておきます
もちろん、曲が違うわけなのでリファレンスぴったりなことはないですが
でもたとえば「リファレンスにくらべるとちょっとベースが弱いかな?」とか
「リファレンスよりも高域が元気で明るい印象だな」とか
そういう大雑把な印象を拾います
それが作業の一つの指標となります
聴き込んじゃうと耳がなれちゃうので
この最初の印象を大事にします!

ステップ3 エフェクトとかやる

やっと、、、プラグインさわりますよ!
こーゆーのをまってたんでしょ???

で、なんですけど、プラグインをぶち込む前に
方針を立てます
うちの場合、アウトボードも使っていく、というのがミソだと思うので
それを踏まえて考えていきます

まずデジタルプラグインの良い部分、強い部分
アナログアウトボードの良い部分、強い部分
それぞれが活きるように
ファーストインプレッションの時に感じた
差異を切り分けて考えていきます

個人的には
・アウトボードは大雑把な修正・味付け
・アウトボードは倍音などの味付け
・プラグインは細かい設定・修正
・プラグインはアナログではできない特殊な処理

で考えます

たとえば、一瞬だけ、どこかの周波数がピーキーになってる
なんてこともままあると思います。
そーゆーのはアナログよりデジタルEQ
さらに言えばダイナミックEQ的なやつのほうが処理が正確だし
不必要な部分をいぢらないという意味で音が良くなる気がします

たとえば、「全体的にリファレンスより音がこもってるかも?」と言う時は
もちろんデジタルEQでシェルフしてもいいんですけど
そんな大雑把な処理ならアナログEQのほうがパワーもついていいし
場合によってはサチュレーターで倍音足してあげるだけでも
よくなる可能性もあります
なお、サチュレーターにしても歪系にしても
そういう倍音足す・歪ませる系はデジタルはマジでよわよわだと思うので
そこはアナログをつかう
等々

そんな感じで方針を立てたあと
まずはアナログアウトボードに送る前にプラグインで処理をします。

ボカロポリス2ではこんな感じです!
あっ!うちのそーゆープラグインの感じとかって
初公開じゃないですか!?

4つ(と左右入れ替え用のbx_soloの5こだけ)

はい、、、、下準備には4つしかプラグインつかってません
なるべくプラグインは使いたくない派です・・・

軽く説明していくと・・・(そーゆーのすきでしょ?)

  1. F6 (ダイナミックEQ)

  2. H-EQ (EQ)

  3. Soothe2 (ダイナミックサプレッサー)

  4. MaxxVolume(マキシマイザー)

F6はwavesのダイナミックEQなのでたまにーでてくるピークを潰してもらいます
またダイナミックさの演出としてM/Sモードでサイドをちょっと元気にしてますね
やっぱり最近の曲は音像もワイドなので
とはいえM/Sのイメージャーとかで無理やりワイドにするといっぱつで定位感タヒぬのでそういう意味でもダイナミックEQでやるとアタック感だけ触れるので
これもデジタルプラグインならではなのでは?!
あと写真をみるとわかるのですけど
各バンドのかかり具合とかを展開ごととかでオートメーションしています
また後ほど最終的な書き出しの際などにも
結構細かくオートメーションを書いてたりします
オートメーションで時間軸で細かい調整ができるのも
デジタルの強みなので活用します

H-EQはwavesのただのEQです
こちらもM/Sでちょっと触ってますね!
上のF6もですがそこまで大きな変化はつけたくないです!
大きな変化はアナログでやろうぜの精神
んじゃなんでこのプラグインがはいってるかとゆうと
たしか、最初は設定何もなしに刺したとおもいます
アナログにパラ出しする段階で
アウトボードのインプットトランスにどれだけどんな音質の音をぶちこむか
調整する目的です。いわゆるゲインステージング的な。
なので、デジタルEQだけど広くゲインアップがメイン

Soothe2はむっちゃ反応が細かいダイナミックEQみたいな感じです
ただ正直あんまり好きじゃない
ちょっと前にこれのせいでびっくりするような異常事態がおきちゃったので
ちょっと今後はつかいにくいかなぁ
F6でも代用できるし
原因不明でやばい事態になっちゃった経験はマジで怖すぎる
そーゆーブラックボックスなところが昨今の複雑なプラグインは好きじゃないんですよ・・・自分の大事な音に対して実際のところどんなプログラムでどんな処理をしてるのかわからない・・・それって結構怖いことだと思う・・・
アナログなら「はい!オペアンプで音量上げます!はい!コイルで特定周波数だけの影響にします!」とかやってるってわかるけど
プラグインだと、ほんと、そのプログラマーが何をどうプログラミングしたのか
完全にブラックボックスだから信じきれない
特に最近のプラグインは
コピーとか海賊版とかの対策で無駄に容量を増やしてるって話もあるし・・・
そりゃそうですよね
ちょっと音をいじるだけのプログラムに何百MBもかかるわけないんです。だってプログラミングですよ、ただの文字データですよ・・・
UIが綺麗にしたって、数百KBですむでしょ・・・
そういう意味でもプラグインは信用しきれない
私の使ってるのの多くはwavesですが
そういう点ではwavesはまだ信じれる、という気持ちで使ってます
だって、そういう無駄な容量アップとかが行われる前の時代
容量が多いと逆にPCに迷惑がかかるDTM初期の頃からのプログラムとかなわけで
そういう安心感で使ってます(アルゴリズムの質?は最新のものにくらべれば悪いのかもだけど・・・w)
こういう文明のリキはむずいですよね・・・

MaxxVolumeはwavesの、マキシマイザーですかね?
これもほんのちょっとだけピークを叩き
アウトボードのインプットトランスへのぶち込み量を調整しています
また今回の曲の場合、展開がおおく
それぞれダイナミックさも大きく変わるので
最終段階を見越して
ほんのちょっと小さい音を持ち上げたりして
アウトボードに送る前に少しでもS/N比を稼いだり
必要なダイナミックさは残しつつも
しかし他の曲と聴き比べて負けないように
音圧を上げる目的です

とゆう感じで下ごしらえしまして音をアウトボードにパラ出ししてきます


ステップ4 アウトボードで味付け

まず大雑把な作戦をたてるんですけど
ファースト聴きの時にちょっと音像が狭いかなぁとおもったので
アウトボードですがM/S処理にします

あとむっちゃ正直に書くと
Mトラック、Sトラックそれぞれ別で録ります・・・
だってNeve1073とかステレオペアで持ってないからw

なので、プラグインで処理した2mixから
①Midだけパラ出しして、Mid用の処理して録音
②Sideだけパラ出しして、Side用の処理して録音
と2回パラだし録音をしますw

でも、この作戦の面白いところは
アウトボードの設定をする際に
リファレンス音源もMidだけにしたり、Sideだけにしたりと
ステレオで聞くよりもより細かいニュアンスを拾って再現しやすくなるところだとおもいます

Midだけ聞こえるようにしたリファレンスを聴きつつ
2mixのMidの処理をしていきます

もろもろ始める前に、機材の電源を入れておいてあっためておきます
そして、安定したところでいったんノイズやらの確認
基本的には大丈夫ですが
ごく稀に、ケーブルの差し込みが緩んでいたり・接点等で
ノイズが起きることもあったりするので
かならず無音状態をチェックします

問題ないことが確認できたらやっと処理!

今回のボカロポリス2では
・Neve1073
・RupertNeveDesign 542 Tape Emulator
・PurpleAudio TAV 
を使っています
それぞれの設定と目的は・・・

①Neve1073
とりあえず通すだけの目的です
超高域部分で多少デジタルっぽいharshさがあったので
マリンエアーで自然に丸くしてもらいます!
LINE-in設定

②RND 542
これが魔法の箱なのです・・・
でも取り扱いも難しくて・・・
DRIVEってゆう、テープヘッドに送る音量があるんですけど
どーしてもDRIVEが赤になるくらいにしちゃいがちですけど
Midに対してはDRIVEがギリオレンジになるくらいにしてます
それでも十分テープのサチュレートと躍動感が付加される
さらにミックスも大体10%くらいにしましたほんとにわずか!
わずかですが、音がちょっと前にでていい空気感と立体感がでるきがします!
さらにこの箱はテープエミュレーションだけでなく
RNDの代名詞でもあるTEXTUREノブもあって
これはテープ関係なく、なんかトランスの味付けを足す系で
RNDの他製品とかにもついてるんですけど
これをred設定にしてトランスな倍音も付加
こちらは50パーセントくらい付加!けっこうたしちゃう
でもこのredはほんとやればやるほど良くなっちゃうので・・・・やばい・・・

Purple Audio TAV
という感じでちょっと質感を与えたのちにEQでまた全体を整えます
TAVはコイル式のEQなのでとても滑らか自然にしあげてくれます
よく「マスタリングでは0.1デシベル単位で」とか言いますが
それは良くも悪くも一流スタジオが一流音源に対することだと思うので
そういった先入観もなしで耳で聞いてキモティいぶぶんを探します
この曲では最大で+4dbくらいTAVさわってますね!
(※TAVはAPI550Aとかと違って、ノブが可変なので
  正確に何dBあげたとかはわからない。そういう意味でも
 「耳で聞いて・スペアナをみて」良い設定を探す楽しさ・難しさがある)
プラグインの段階でちょっと中域のピークを処理したので
逆にTAVでは中域を上げてますね!
いやなピーク感はなくなりつつも
テープエミュレーションで付加された倍音などをふくんだ
いー感じの中域がちょっとでてきて
2mixに太さと立体感を付加しました
あと、8kHz 16kHzもあげてる!
これも中域と同じで
色々harshな痛い音は処理した後で足されたサチュレートによって
自然に空気感を足す目的と
さらに、Spike90さんの過去作品なども聞いて
「過去作品と一緒にアルバムとして配信とかしたときに
めちゃくちゃサウンドに差異があってもこまるよね」

ということで、リファレンスだけでなく、過去作ともちょっと比較して
もう少しブライトさがあったほうが自然だなということで足してます・・・!
理想はこれまでのSpike90さんサウンドを継承しつつも
オーディオマニアな方が聞いたら「ん?」てなる程度・・・!w

という感じで処理をして
Mトラックを録音!

次におなじよーな工程で、Sトラックも処理していきます
リファレンスもSトラックのみにして
聴き比べ・見比べつつ!

なおMトラックとSトラックでは設定は少し変えています
SトラックのほうがMトラックより音量も小さいので
トランスやテープヘッドへのあたり具合などかわってしまう・・・

特に大きく変えたのは、542
この曲の展開感、さらにサイドの音たちの躍動感を生かしたいので
TEXTUREをredからblueに
blueのほうが低域の反応が変わってもちもちした立体感になる印象
さらにMではDRIVEはオレンジになるくらいにしましたが
Sに思い切ってピークが赤くなるくらいにせってい
これでエレキギターのハードロックパート?で
パワーや音圧感はありつつも耳に痛すぎない感じにしました
ここのパートあえて音割れ感上等にしましたがこれ音割れではなく
テープヘッドの飽和感なんですね!
だから割れ感はあるけどデジタルクリップみたいなノイズじゃなくて
心地良すぎるひりつき感になったかなと!

同じようにTAVもギターのサウンドやピアノのサウンドが活きるように
2kHzとか4kHzの中高域をちょいとブーストしてますね!
へたにそのあたりってあげるとピーキーで耳がいたいんですけど
トランスパワーとテープ飽和パワーで
迫力はありつつも耳に痛くないサウンドにしあがってるかなぁと

という感じでSトラックも収録!


ステップ5 マスタートラック調整

MとSを録ったのでこれを普通のステレオトラックとして
最終的な調整をします
その前に大雑把に音量を合わせて
2mixとM/Sトラックをブラインド聴き比べします
というか、各工程や各プラグイン設定するたびに
音量合わせて2mix とA/Bテストはしています
ブラインドで聴き比べて良くなってなかったりしたら
即その処理はNGにします
そんなかんじだからしようプラグインがむっちゃ少ないんでしょうかねw

人間ついつい手をかけると良くなったと思いたいというのがあると思うので
まっさらな気持ちで聴き比べします
どんな処理にも一長一短があるのでその長の数がもとより多くなってれば採用します

特にM/S処理は、ほんとちょっとの手違いで一気に音像タヒぬので
慎重に聴き比べします
どーしても音像広いほうがよく聞こえがちなので
聴き比べのさいはなるべくもとの2mixくらいの広さに揃えて
プラグイン処理、アナログ処理の差異だけわかるようにします

いろんなスピーカーやいろんな状況(あえてぼーっと聞いたり)でテストして
OKならやっとそのM/SテイクはOKとします

その上で最終的な調整でまたデジタルにかできない部分でプラグイン処理していきます。

今回に至ってはこんな感じです↓

MとSそれぞれに。遅延や位相変化とか怖いから、使わないとしても同じものをさす

H-EQとF6しか使ってない・・・
しかもほんとーにかかってるかかかってないか程度の処理です
ここで大きな処理がかかるとするとそれはMSの収録がミスっているということなので、アナログ処理の見直しとなります・・・

この工程の1番の目玉は
なんといってもボリューム等のオートメーションです
ご覧のようにMトラックにもSトラックにもオートメーションを書いています
セクションごとの展開感だったり
あるいは瞬間的なサウンドの強調だったり
曲へ躍動感を与えます
MとSに分かれているので、ただ曲の音量が変えれるだけでなく
左右のワイド感も展開に合わせて調整できるので
この処理があるかないかでは雲泥の差になります
ぶっちゃけアウトボードでの変化以上に
曲に対する印象を左右する部分なので手を抜かずに・・・慎重に・・・



ステップ6 書き出しなど最終工程

最後はマスタートラックでLUFSを確認します

で今回は実はリファレンス音源の一つして
仮マスタリングされた音源もいただいていたので
そちらの音圧感を最終的な目標としました

使用プラグインはWLM Plus Loudness Meter
やはりwaves
WLMのTruePeakLimiterの音がなんかなぁって時は
FLUX::のElixirとかを使うこともあります

マスタートラックに至ってはWLMしか入ってない・・・

気づきましたか・・・・
ここまでの工程にデジタル・アナログ含め
コンプレッサーが使われていないことに・・・wwwwww
コンプレッサーは使ってなくても
上の写真を見るとわかるようにshort termで-8LUFS稼げてますし
(別の盛り上がるところなどではshort-7〜-6LUFSくらい)
True Peak limiterは-3dBくらい潰す程度です
ラウドな印象の欲しいハードロックセクションでも
最大瞬間で-5dB程度のリミット
つまりほとんど元のダイナミクスを犠牲にせずに
それなりにラウドに仕上げられている
ということです⭐️

もともとのSpike90さんのミックスが丁寧だったのもありますし
各所で必要なオートメーションやらしてますし
アナログ機器の入力トランスにウマく当ててるので
それでオリジナルのダイナミクス感は生かしつつ
めちゃくちゃなピーク叩きせずにすんでる感じです

仮マスターと同等の-10LUFS目指して調整しておしまい!

あ、true peakはとりあえず-0.5にしてます
情報によっては
「配信先や動画投稿サイトでの変換を考えて-2.0くらいはヘッドルーム欲しい」とかもありますが・・・・
どーなんですかね?正直そこまで実験とかしてないので・・・・
わかんない・・・・
でもラウドネスノーマライゼーションがあるにしてもないにしても
24bitのダイナミックレンジ144dBのうち2dB分を失うのはちょっとなぁって思ったりしてるので-0.5にしてます
わかんない!このへんは成長と共に変わっていく部分かもですね・・・・

あとは書き出し!

あ、イン点アウト点、気をつけましょう
たまにイン点が最初の発音に近すぎて、最初の音が出てない音源とか
アウト点が最後の音のリリースの途中にあって、最後の音がブチギレてる音源とか
たまーにありますが
リスナーに気持ちよく聞いてもらえるイン点・アウト点を設定するのも
マスタリングの大事な仕事だと思います。
マスタリングって音圧上げるだけじゃないですよ!

このnoteでも結局音圧上げのことはほとんど触れてないですしね・・・・w

触れてはないですけど、こうやって一つ一つの工程を丁寧にやってれば
最終段にマキシマイザー入れなくても音圧はそれなりにあるように仕上がってる
音圧を上げる際にもめちゃくちゃ印象が変わるような音にはなってないので
すごい困ることはないかなぁと・・・

書き出してから最後にもう一度
新しいプロジェクトをつくって
そこに元の2mix、仮マスタリング音源、リファレンス音源、
マスタリングした音源を読み込んで
これまたブラインドで確認して
問題なさそうなら終了です

それから、完成した音源とアウトボードの設定をメモ※って
依頼主様にお届けして完了!

※どういった作業をしているのかお知らせの意味もありますし
万が一リテイクなの発生した場合
アナログ機器はsaveやrecallなんてありませんので
メモっておく必要があるためです


まとめ

いかがだったでしょうか!
自分の曲も、他の曲もこういった感じで(プリ)マスタリングしています!
いろいろそれっぽいこと書きましたが多分参考にはならないかもですね!
でも大事にしていただきたいのは

ブラインドテストしまくれ
  どんなプラグインだろうが、アウトボードだろうが
  刺すだけで”絶対”良くなるものなんてない
  意味も意図もなくつかえば逆に悪くなる
  意図を持った設定をしてさらに
  一工程ごととに、音量を揃えた2mixと聴き比べ
  耳が信じられないならスペアナもみまくれ
  必要ない・意図や意味がない工程なら無いほうがいいこと多い!
  そういう意味でも全自動なO3とかはほんとやめたほうがいいと思う・・・
  楽に音圧も稼げて、音質もかっこよくなるけど
  本当に中で何をしているか、ブラックボックスです
  そこにあなたの意思や意図や想いや熱は、入りません

イン点アウト点気をつけて・・・
切れたようにはじまる/終わる音源はやっぱり勿体無いです!


以上です!
こんな感じでくっそ丁寧にやってますぜ!
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ワアダキナノでした!
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