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犬と(その2)
ワクチンに続いて、2匹目の犬はどんな犬がいいか。ダンナと連日話し合いました。
結果、中型で短毛。子どもとの相性が比較的良いこと。なるべく穏やかな性格の犬、という事になり、犬種辞典をパラパラめくっていると、ダンナもわたしも「この子!」と一致するというミラクルが起こりました。
それは、「バセットハウンド」でした。
有名な靴のブランドのキャラクターになっているのは知ってはいましたが、実物は見た事ないし、飼っている人にも会った事ない。けれど、この子にしよう!ということでお世話になっているペットショップへ問い合わせてみました。すると、当時、九州ではブリーダーさんがおらず三重県まで問い合わせてくださり、数ヶ月後、わたしたちのもとへ、バセットハウンドの子犬がやって来たのです。
耳が床まで垂れていて、いつも眠そうな顔をしている割にすごく頑固で。よちよち歩くと自分の耳を踏んじゃっては転び。それはそれはかわいかったです。
何より子どもが好きで、しかもワクチンとの相性もバッチリでした。
ワクチンが立ち上がって水を飲みに行くとテクテクとワクチンの足元にまとわりついて行き、ワクチンが寝床に包まるとぴったり体をくっつけて一緒に眠る。夜はというと、それまでわたし、ワクチン、ダンナ、と川の字になって寝ていたところにもう一本増えたのでした。
教える事なく、ちゃんと一緒にお布団で眠ってくれて嬉しかったのを覚えています。しかもなかなかのねぼすけで、起きるのはいつも最後でした。
そしてこの子に名前をつけなきゃね、という事になり、ワクチンがカタカナだから、平仮名か漢字にしよう、とか、私も娘も「子」という字がついてないから、「〇〇子ちゃん」がいい!とか。何となく和風な名前がいいね、とか。あれこれと買い物へ行く道中の車の中でいろんな名前を考えましたが、どれもしっくりきませんでした。諦めかけた頃ふと思ったのです、「子」って「こ」って読まなくてもいいかな?と。そこで、「ねぇ、団子ってどう?一応、”子”ってついてるし、しかもすごく和風!」と言ってみたところ、おぉ!いいねぇ!と盛り上がり、バセットハウンドの子犬の名前は「団子(だんご)」となりました。
団子はとにかくご飯をよく食べる子で、すくすく大きくなり、成犬になった頃には、ワクチンの2.5倍の体重になっていました。背はワクチンの方がうんと高かったです。大きくなってもなお、夜はお布団で寝るのでわたしたちは寝返りも打てない日々でした。
(その3に続く)