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【129日目】日本の家族制度
ご隠居からのメール:【 日本の家族制度】
両家によるオリンピックの家族観戦というエンディングは、素晴らしいアイデアだったが、無観客開催となればやむをえない。親孝行の気持はありがたく受けとめておくことにするよ。これをきっかけにして、家族というものをあらためて考えてみたい。
家族制度というものをあらためて考えてみると、人間の歴史のある段階までには、家族という存在はなかったらしい。人間の血のつながり(DNAのつながり)を通して存在する親族団体としては、家族のほかに氏族というのがあるが、家族というのは氏族に包含されていて、それじたいの社会的存在というものは、完全に陰に隠れていた。そして人間の社会が一定の発展段階にきて、氏族が消滅するとともに、家族が社会の中心になったという(青山道夫『日本の家族制度』による)
氏族というのは親族関係の一方だけ(ふつうは父方だけ)が、自分との間に密接な関係があるという集団だ。日本では、明治になってから、ファミリーという言葉が「家族」に翻訳されてきたので、それ以前は「家」という言葉が使われていた。江戸時代には、「家」は祖孫一体の観念的な存在だった。家は個人の自由とか幸福といったものよりも、家の存続のためには、個人の自由、幸福のみならず、生命さえも家に奉仕させなければならない。
ファミリーヒストリーを考える場合、家族と氏族との違い、あるいは家との違いをまず押さえておく必要があると思う。
返信: 【Re_日本の家族制度】
ニューノーマル時代の到来ということで、マルクスの資本論が注目されているのだが、ちゃんと勉強しないと、あわや共産主義の考えになってしまう。
島根県の県知事が天皇陛下が開会式に出席することに対し「国論を二分している五輪で天皇陛下にお願いできる状況なのか、その立場も含めて組織委員会と政府東京は再度検討するべき」と発言した。
このニュースをみて、やはり日本は、心を大切にする民族のため、共産主義の考える、神や先祖を否定する考え方や、資本の凶弾、人間の幸福は労働にあるという考え方。みんなで協力して生産し分け合うという考えは、日本人には合わないと思った。
とはいえ、日本の昭和初期は社会主義体制だったと学んだ。戦時中は国家総動員法により、国民、みんなで協力して米英と闘った。この頃の資本家は誰だったのだろうと考えると、一部の財閥と軍人、政治家だね。
氏族の考えも天皇から始まったものだと思うが、天皇の存在と三権分立は、日本国を守る、すぐれた仕組みだと思う。