【195日目】事実と逸話
ご隠居からのメール:【事実と逸話】
9月21日午前、9時50分、広尾駅(地上)で待ち合わせる件、了解した。
携帯を持っていないので、不安もあるが、六本木方面から行き、広尾駅で下車すると、左側に改札出口があるようだね。階段をあがると、大通りがあって、すぐ左側の道を曲がると都立中央図書館がある。
「息子へ紡ぐ物語」は大井町の出来事の描写が面白いね。特に売れない作家と子供たちのLineの会話、それが歴史のロマンにとんでいくという展開だが、事実と逸話に基づくという方針は秀逸だ。
オレも「なるべく客観的に事実に基づいて書き、事実そのものに語らせる」方針を採用することにしていたが、「息子へ紡ぐ物語」にならって「事実と逸話」を重視することにさせてもらうよ。
最新の記事では、「平家物語」の中の長谷部信連関連の逸話(事実?)を紹介したのは、よかった。それによってエッセイの格調が高くなり、深みを増してくる。大倉山の鬼の逸話や長牛之助が上月城の戦で武功をあげ、豊臣秀吉から感状を賜ったというあやしげな逸話への考察もこの歴史のロマンには欠かせないが、自分で考えた仮説や妄想は、理にかなったもの以外はなるべく抑制するようにしよう。
「ほんとうに頑固だな」ーー長谷部家の人々はみんな頑固だ。オレは誰に対しても平気で頭を下げ、どうでもよいことでは人と争わないでいることはできるが、本質的には頑固だ。
「食プロ」講座の件、よくわからないが、高瀬の食材としてユズのようなものは思い浮かばない。キュウリ、茄子、とうもろこし(キビ)は好物だったが、商品として大量出荷するイメージは浮かんでこない。
高瀬がもし発展のチャンスがあるとすれば、鉄鉱石の発見ではないか。バブル崩壊後に長谷部の本家と分家がヒノキの造林をしたのに、信谷清巳さんが、あえて造林をせず、昨年になって、裏山を禿げ山にしたという話は興味深い。清巳さんは若い頃、石灰の会社に勤めていたので、鉄鉱石に関する嗅覚は鋭い。長谷部の山に良質の粘土があるという事実にも着目している。
返信:【Re_事実と逸話】
内田百閒文学賞で最優秀賞を受賞した先生に評価していただけるなんて光栄です。まだまだ、文章の構成や「て・に・を・は」修正、「誤字脱字」などの不備が多々あるけど、とにかく文字を書くことを習慣にしていくよ。
「食の6次産業プロデューサー」は、生産(1次)・加工(2次)・販売(3次)に精通した、第三者が人を繋ぎブランディングやマーケティング手法を提供して、生産者の利益をあげるコンサルティング業務になる。
ファミリーヒストリーは、「言い伝え」や「客観的資料」に基づき、その時代の情勢を加味しながらつくりあげるのだろうけど、本来なら、人間一人ひとりの人生そのものが、その人にしかないオリジナルの物語だ。
世の中になにか功績を残した人や、特異な事件を経験した人なら、誰かが文章に残し語り継がれるけど、一般人だとそうもいかない。あったとしても、結婚式や葬式で写真や映像の記録を残すことくらいかな。
でも、本来であれば、子孫に包み隠さず、ファミリーヒストリーを残すことで、ご先祖さまを敬う機会や、生きるヒントにつなげることができて「自分がなぜ生まれ、何のために生きているのか」という、問いに近づくことになるはずだ。
自分はたまたま、歴史に残るご先祖様がいて、たまたま「長谷部さかな」という、ファミリーヒストリーを研究している作家を父にもったので、このような機会を得ているが、こういったことを、第三者に展開していくことは、人の役にたつことにつながると思う。
ただそれは、ご先祖さまが隠したかったこと、非道なことにも遭遇するかもしれない。「知らぬが仏」の精神には反してしまうけどね。