【121日目】『この命、義に捧ぐ』
ご隠居からのメール:【『この命、義に捧ぐ』】
中学生の頃、父親と同部屋という住環境では勉強に集中できないだろうな。論語の素読も中途半端で終わってしまった。娘が結婚してくれたおかげで、やっと自分の部屋が持てるーーこれがふつうの庶民の暮らしだとは思うが。
門田隆将『この命、義に捧ぐ』にも白団の記載はあるが、辻政信の名前はない。辻政信は作戦をたてても失敗を繰り返すだけで、成功した体験がない。口先だけの参謀だったと思う。
根本博は判断力と実行力がすぐれている。張家口と金門島における彼の行動は同じ日本人としての誇りを思い出させてくれる。辻政信のようなタイプばかりだと日本人であることが恥ずかしくなるが、根本博のような存在によって救われる。
中国共産党百年で習近平総書記は台湾統一に意欲を示したが、その言動に大義名分はあるのか。なぜ今さら武力に訴えてでも、台湾を統一しなければならないのか。他国の圧迫許さぬといいながら、自国の少数民族を圧迫し、香港、台湾を圧迫するのか。国民の間には大きな格差が生じ、勝ち組と負け組が分断されているーーそんな共産党という存在に正義があるのだろうか。
というのが、『この命、義に捧ぐ』の読後感だが、今度は、なぜ張家口や金門島のような事実が日本人大多数に広く知られていないのだろう、また、なぜ自分はこの事実を知らなかったのだろうという疑問が湧いてきた。
そもそも自分が知ろうとしなかったからだろうが、日本の社会には肝心な事実を隠そうとする力や曖昧にしておこうという力も働いていたような気もする。
返信:【Re_『この命、義に捧ぐ』】
普通の庶民の暮らしが良いね。勤務先も副業が可能となり、申請をすればできる環境となった。承認を得ることができれば会社をつくって節税対策も視野に入れることができる。なるべく賢く、心豊かに生きたいので、なんか方法を考えようかな。今後は、給与も減っていくだろうしね。
日本人が近代史を知らない理由は、敗戦国として「学ぶ」機会を設けていないからで戦勝国の連合国の政策だとおもうよ。日本人は原爆を落とされ「侵略戦争をした」「悪いのは日本だ」と、洗脳され続けてきた。過去から歴史に変わってきた現代になって、徐々にだがようやく歴史となり判明してきているのだと思う。
「白団」の存在も1987年まで表にでなかったようだよ。金門島の戦い当時は日本もそれどころではなく、世界を見る余裕もなかっただろうけど、根っこには、民主主義と共産主義の戦いが続き、朝鮮戦争・ベトナム戦争で引き分けたのかな。
その後の冷戦では、ソ連が崩壊し敗北したが、共産主義という名の資本主義に舵をとった中国共産党が大躍進をしチカラを得ることができた。ロシアも同じだろう。中国に見習い、表面では柔和な姿勢を見せるが、プーチンは、いったい、いつまで国王で居続けるのだろうか。共産主義についても学ぶ必要があるな。
これは、偏った考えだけれども、張作霖爆殺事件も本当に河本大作の仕業なのかも、わからないよね。満州国を手に入れるために、日本を支持していた当時の軍閥のトップを爆殺するなんて、天皇の勅命もないのに、一軍人が決行するとは思えない。ソ連の工作、ロシア革命の仕返しと考えてもいいのかな。そんなことは、ありえないか。
方谷入門塾はまだ途中だが、輿一さんも山田方谷を研究していたんだね。確か、輿一さんの部屋には煎餅布団が常に敷かれていて、周りにはたくさんの本とタバコの吸い殻があったことを思い出したよ。板倉勝静も先週の「青天を衝け」に登場したね。備中は一橋家の直轄領だったから、山田方谷も渋沢栄一や徳川慶喜と関わりがあっただろうね。
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