【116日目】自分は何故生まれたのか
ご隠居からのメール:【自分は何故生まれたのか】
大切なのは「自分は何故生まれ、何のために生まれてきたのか」ということーーその通りだとオレも思う。與一さんと貴美子さんが結婚しなければ、生まれなかった。日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦の勃発と対華21ヵ条の要求(中国の国恥記念日)、満州事変、日中戦争、ノモンハン戦争がなければ生まれなかった。ついでにいうと、西村伝蔵と山室軍平が家出しなければ生まれなかったかもしれない。
いままでわからなかったことが、少しづつ見えてくる。関東軍と駐蒙軍は別の組織だ。司令官は関東軍が山田乙三、駐蒙軍が根本博、この二人はソ連軍への武装解除命令への対応が違った。その結果、満州の在留邦人は虐殺され、内蒙古の在留邦人は無事帰国することができた。同じ立場に立たされたと仮定して、自分ならどうするか。日ごろからシミュレーションして、考えていないと、とっさの判断を誤る。やはり日ごろから考える習慣を身につけておいたほうがよい。
山田乙三が自決した陸軍大臣の後任となったため、根本博は北支那方面司令官に転出したが、武装解除に応じないという方針を表明したため、辻田新太郎参謀が丸一陣地を死守して、在留邦人が帰国するまでの時間を稼いだ。
小さなことでは、まだわからないことがある。與一さんが最後に所属していたのは関東軍か駐蒙軍か、それとも蒙古自治政府か。
返信:【Re_自分は何故生まれたのか】
日清戦争が悲劇のはじまりだと思っていたけど、イギリスとインドによる阿片戦争、英国が清国の銀を手中に入れることがそもそもの理由だったんだね。
英国が清国に侵略しなければ、攘夷の旗頭もなくなり江戸幕府がもう少し続いたかもしれないし、ロシアによる清国への侵略計画も考えを改めたかもしれない。日英同盟も英国の代わりに日本がロシアと戦ったというのが本質のようだ。
もちろん日本も日露戦争を足掛かりに近代化が進んだのも間違いないけど。そして、「対華二十一箇条」や「満州事変」につながる。五族協和の理念、アジア的理想国家構想の根っこは、欧米列強からアジアの国を守ることだと思う。
そんな視点から見てみると、現代も同じようなことが起きてるのかもしれない。イギリスのEU離脱、中国の覇権主義に対するシックスアイズ(米国、英国、カナダ、豪州、ニュージーランド)への加入は日英同盟復活を示唆しているように見える。良くも悪くも、中国マネーは、世界史の中心にあるということを学んだよ。
駐蒙軍は関東軍から分派したのだろうけど、別組織であるのであれば、初めから最後まで関東軍に属していたと考える方がスマートではないだろうか。
陸軍廃止時には9種類の軍曹が存在していたようで、そのうちに陸軍獣医務軍曹がある。軍曹の俸給は、30円(約15万円)。二等兵から軍曹まで昇進するには、一等兵、上等兵、伍長を経る必要性があるので、なかなか大変だ。ノンキャリアの人間が急に軍曹になることはできないので、長いこと軍に属していたと思ってよいのではないかね。