2018欧州+ブラジルバレー観戦旅27~パドヴァからチビタノーバへ
パドヴァでは駅裏の安いホテルに泊まりました。
シングルルーム一泊20ユーロ。
しかも口コミ高評価。
何でこんなに安いんだ!?
超破格!!
ホテル代は安ければ安いほど有難い。
でも、怪しかったらどうしよう…
大丈夫かな…
不安げに訪れるとすぐにその理由が判明。
一歩足を踏み入れるとそこは
イタリアではなく
バングラデッシュの世界が広がっていました。
レセプション、お掃除のスタッフ、
バールの店員、みんなバングラデッシュ人。
こんな日本人にも
親切に対応してくれて、
ボトルのお水のサービスもあったり、
コーヒーを淹れてくれたり
なかなか気が利くホテル。
部屋は20ユーロに対しそれなりの造りで、
決してシャワールームも快適とは言えませんが、
この値段なら全然我慢できる範囲。
まぁ、これならコスパ高い方かも?
と満足して向かえた翌朝…
彼らの魂胆を知ることになりました。
チェックアウトする際に
せっかくだからお茶でもどうぞ~と
半ば強引にレセプション横のカフェへ。
即座にエスプレッソを淹れてくれ
飲まされることになりました。
彼らは好意でやっているっぽいけれど、
もしや、ここで高額な代金を
取られたりするのでは…?
強引過ぎる親切心が
イスタンブールの商人を思い出させ、
逆に怪しく思えて、躊躇してしまいます。
そんな私を安心させようと
笑顔を振りまくバングラデッシュ人。
そして、その笑顔のまま
コーヒーを飲み終わるのを待っているのでした。
飲み終わって、じゃあ、帰ろうという時、
一人の男性がついに行動に出ました。
ほら、きた。
やっぱり何か狙いがあった…
それまでの笑顔はなくなり
必死な顔でスマホを指して、
強く訴えてくるバングラデッシュ人。
それはちょっと恐怖を感じるほど。
え?なになに?
なんて言ってる??
バングラディッシュなまりの英語に
耳を傾けると
ブッキングコムという単語が聞き取れ、
何かを入力しろと訴えていることが判明。
ははーん、そうか!
評価を高く付けろといっているのか!!
彼らは私のスマホをガッツリ覗き込み
私の評価を見届けるまでピクリとも動きません。
よって、ちょっと上乗せして
評価を付けてしまった私…
だって、怖かったんです…。
高評価を送信した途端、笑顔に戻る彼ら。
最後は何事もなく開放してくれました。
ふぅ…そういうことだったか…
通りで口コミの点数が高かったわけだ(笑)。
理由が分かってようやく謎が解明されたホテル。
イタリアで働く他国民の苦労が感じられた、
ある意味貴重なひとコマでした…。
そのまま列車でパドヴァ駅を発ち
ボローニャを通って、アンコーナからチビタノーバまで。
チビタノーバに着くと
お馴染みのホテルへ向かいます。
レセプションに行くと、
お馴染みのおじさんが
私を見て微笑み、イタリア語で
何かを他のスタッフに言っています。
「パラボッロ」と「ルーベ」という
単語が聞き取れたところで、
なんとなく内容が想像できます。
そういえば確か前に、ルーベを見に来たという話をしたり、
試合後にホテルに戻ったとき
このおじさんに勝ったよ!と報告したことがあったかも…
年に一回しか来ないけれど、
でもここ数年毎年来てるから覚えてくれたんだ!
こんなところにも覚えていてくれる人がいて、
なんだかちょっと、
「帰ってきた」気分になりました。
28へつづく…
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