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2016欧州+ブラジルバレー観戦の旅96~ペルージャ練習見学

ランチ後の夕刻時、
お友達と約束をして向かったのは、
ペルージャの練習見学。

夕方ということもあって、
授業後の学生さんや、
お仕事帰りの社会人たち、
退職後のおじさまおばさま、
いろんな年代のサポーターが
見学に訪れていました。

さすが皆さん時間をよく御存じで…。
練習にまで興味を持ち
見に訪れるなんて
熱心だなーと思いきや、
集った皆さんは練習そっちのけで
ワイワイと世間話で
盛り上がっておりました。

そんなオープンな雰囲気の
練習見学。
気になるのは
アタナシエビッチの状態でした。

というのも…
一昨日のモデナ戦後、
アッという間に姿を消したと思ったら、
そのまま緊急で
病院へ駈け込んでいたというのです。
胃腸の状態が悪かったそうで、
通りで試合の数字も
悪かったのか!?

確かにちょっとぐったり気味の
アタナシエビッチ。
いつもなら歌を歌ったり、
ふざけて叫んだり、
中心となって騒いでいるのに、
今日は静か…

時折お腹の辺りに
手を当てているのが
気になるところです。

こんな調子で大丈夫なのか…と
2時間ちょっとの練習を見守ることに。

調子が悪くても
一通りのメニューは
みんなと一緒にこなし、
ついっていっていました。

ですが、だんだん表情が
苦しそうになってくるのを
私たちは見逃しません。

友達もアタナシエビッチを見ながら、
病気だね…と切なそうな表情。
私たちは苦しそうな姿に
同情することしかできません。

6対6のゲーム形式になると、
途中抜けたり、
コートサイドで見学していた
アタナシエビッチ。
最後にはプレーできないどころか、
立てなくなり、
コートの端っこに座り込んでいました。

こんなに弱っている姿、
見たこともないし、
想像したこともなかった…

2季連続セリエA1得点王、
スーパープレーヤーの彼だけど、
こんな風にダウンすることもあるのだと
想像もしなかった姿を目の当たりにします。

そうだよね、人間だもんね…。
去年も胃腸が悪くて
試合後点滴したり、
翌日病院に行ったりと、
いろいろ問題を抱えていたっけ…

見かけによらず意外と繊細な彼…

痛みも体に出てきているようで、
メンテナンスも誰よりも念入りに
行っているらしく、
いつも帰りが誰よりも遅いと
お友達は言っていました。

やっぱり、ここに来なければ
分からないことがいっぱい…
こんなに苦しんでいること、
試合の映像だけじゃ分からない。

あぁ、やっぱり現地観戦は
なにより大切だ…
そんな価値を分かっているからこそ
ここで改めて実感したことで、
さらに切なくなるのでした。


練習後はバラバラと
それぞれに散っていく
サポーターの皆さん。

私は体育館内のカフェの
オーナーに声をかけられ、
コーヒーをご馳走になることにしました。

日本人でしょう?
コーヒー好き?
飲んでいきなよーと
そんな軽いお誘い(笑)。

体育館内だからOKだけど、
これが一歩外に出たら
絶対に拒否してたな…(笑)。
体育館内というだけで、
安心してご馳走になれました。

飲み終えると
女子チームの練習が始まっており、
ちょっと見学。

するとそんなところへ
今度はチームの方に声をかけられ、
家まで送っていってあげるよーと
言ってくれます。

しかし、さすがに練習後、
お疲れのところそれは申し訳ないと
一旦、お断りしますが、
日本人が遠慮深いのを知っているのか、
それでも、「遠いでしょ、送るよ」と。

そこまで言われると
怪しい人じゃないし…と、
お言葉に甘えて
送っていただくことにしました。

が…
ペルージャの道案内は、
難易度大!

しかも車でなんて、
交通事情に疎い私には、
不可能に近い。
さらにそれを英語で
伝えるってどれだけの難関か…

あー、やっぱり
やめときゃよかった…
案の定、説明が上手くできず、
ペルージャの道を無駄に走行。

ごめんなさい、説明ができなくて…
そんな言葉にも
大丈夫、大丈夫と
快く応えてくれる運転手。

ペルージャの道は難しいね、
と弱気なことを言うと、
そんなことないよ!
大丈夫!という強気な応答。

前向きな運転手に助けられ、
なんとか数十分のドライブを経て、
家の近くに辿りつきました。

ホントに…
ペルージャのサポーターを始め、
選手もスタッフも
体育館のバール(カフェ)の人も
みんなみんないい人!

こんな人たちに出会え
私は幸せ者です。

ここのみんなと一緒に
もっともっと過ごせたら…

だけどタイムリミットはもうすぐそこ。
そろそろお別れの時が
迫ってきているのです。

97へつづく…


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