パリオリンピック観戦旅8~パリ観光④
8月3日(土) パリ最終日…
観戦は21:00~なので、それまではまたまた観光に出かけます。
最後は、芸術の都パリでどうしても行っておきたかった美術館。ルノアールの絵画を沢山収めてあるというオルセー美術館へと向かいました。
と、その前に…
土日に開催されているという蚤の市へと向かったのですが、開催時間に会場へ行っても皆無…。事前にいろいろ調べたつもりでしたが、五輪期間はお休みなのか? そのような情報はネット上で見つけられなかったので、てっきり通常通り開催されていると思っていました。同じ時刻に現地に向かっていると思われる日本人と数組すれ違ったので、もしかしたら同じ蚤の市目当てだったのかもしれません。やられたのは私たちだけではなかったと思うと、ちょっと救われました(笑)。
逆に五輪期間だからこそ観られるものも…
ブルボン宮殿にはこのようなオブジェが並んでいました。
セーヌ川のほとりも、五輪観戦用に客席が設置されています。
あぁ、ここを開会式でセルビア選手たちも船に乗って通ったんだなーと、しみじみTV放送を思い返します。
開会式、ここで見られたらよかったけれど、船だと通過するのは一瞬だから、見られたとしても心残りだったかも…。ならば次のロス五輪は開会式鑑賞という夢を実現させるか!? まだまだ先ですがそんなこともぼんやりと考えてみるのでした。
目的のオルセー美術館に到着し、早速お目当ての絵画の多い5階へと向かいます。
全部見ていたらいくら時間があっても足りないので、5階だけを集中して鑑賞。その中で…
「ピアノに寄る少女たち」。これが見たくてここへやってきたのです。
幼いころ、この複製画が自宅に飾ってあり、この画は身近なところにありました。私と一歳違いの妹を、この画のように育てたかった…と母。残念ながらピアノの才能はなく、早々に諦めましたが…。ルノアールの描く人物像は、頬がピンクで鮮やかで、幸せそうに見えるので、幼心に気に入っていました。
幸福の画家と言われるルノアール。見ていると心がほっこりと癒される感じで、自然と笑みがこぼれます。他にもたくさんの有名画家の絵画があり、存分に鑑賞できました。朝一来場者も少ない中、静かにゆっくり自分のペースで鑑賞でき、心の余裕を与えてもらった気分。普段の慌ただしい生活で忘れてしまっていた心の豊かさをここで十分に補い、美術鑑賞の醍醐味をあたらめて実感しました。
実物を直に見て撮影し、絵葉書まで購入。これで私の目的は達成できました。とはいえ、まだまだやり足りないことはいっぱいあったパリの旅。
時間があればディズニーランドやディズニースタジオにも行ってみたかったのですが、それは今回は断念。
残されたわずかな時間を使い最後はルーブル美術館の辺りをぐるっと回って終了…
のはずが!
通り道で目に飛び込んできたこの大きな気球。
おおー。これはもしや聖火では!?開会式で見た気球、こんなところにあるとはつゆ知らず…。そのまま素通りしそうなところ、周囲に写真撮影をしている人が沢山いて、それで「聖火」と気付いたほどでした。
そのこから目と鼻の先にあるルーブル美術館前のピラミッド。ここにも期間限定五輪マークがありました。
館中に入る時間も気力も、余裕はないので外から撮影するにとどめ、来た感だけを得て通り抜け…そして裏手に回って、改装したばかりというサマリテーヌ百貨店にもちょっと寄り道して帰りました。
観光を終え、あとはパリ五輪、予選最後の試合を残すのみになりました。
私にとってもセルビアチームにとってもパリ五輪最後の試合となります。
スロヴェニアにもっと食らいついて、セットを取っておけば…、もしくはフランスをフルセットで下しておけば…そしたら準々決勝へと進めたのかもしれません。ですが、これが今のセルビアの実力。それ以上に他のチームがレベルが高かったと受け入れるしかありません。そう、私はここに来れただけでも、ホントに十分だったのです。
それに、ここでセルビアが最後の試合を迎えるということは、とても意味のあることに…。奇しくもこれが私にとって重要な試合になってしまったのです。
もしかしたら…と思ってはいたものの、ついに宣言された2人の選手の代表引退。ポドラスチャニンとアタナシエビッチが今日のカナダ戦を最後に、代表から引退することが、試合前に告げられました。
私がセルビアを追いかけ始めてからずっとチームにいた2人の選手。いることが当たり前で、チームには必要な選手で、パフォーマンスはもちろんのこと、チームのムードメーカーとしてホントにセルビアチームをいろんな意味で盛り上げてきました。
その2人の選手の影響力はというと、これまで引退した選手の誰よりも私にとっては大きく、大き過ぎていなくなることがとても想像できないものでした。それだけ現実味がないことなのか、それとも初めてのことで全く「最後の姿」を描けないのか…。しかし、当日朝の本人のSNSの投稿を読んで、一気に現実が襲ってきました。これで本当にチームを去ってしまう…。描けなかった最後を想像できるようになると、涙がとめどなく溢れてきました。
9へつづく…
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