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2021/6/2 リーディング産業論 「プレゼン3要素」
「良いプレゼンをしたい!」
多くのビジネスパーソンが「給料あげて」の次ぐらいに願うものではないだろうか。リーディング産業論の授業内にて、これについて興味深い話があった。
プレゼンに大事な3つの要素。
1.ロゴス
2.パトス
3.エトス
世には、何通りかの「プレゼン3要素」があるが、この3要素は、韻を踏んでリズムがいい♬
「ロゴス」は、ロジカル。本来、一番重要と考える。
「パトス」は、パッション。これが曲者。
「エトス」は、倫理。近年、重視されつつある。
さて、曲者とした「パトス」。
プレゼンからスコープを広げ、「事業」を進めるうえでも重要な要素。
多くの人を魅了し、成果を生み出す源泉。と、思っていた。
事実は少し違うようだ。
授業で関連図書として紹介された、スーザン・ケイン著「内向型人間の時代」(レビューは後日!)。本文にブリガムヤング大学の調査結果があり、大手企業128社において、役員から「パトス溢れるカリスマ」と評されたCEOは、そうでないCEOと比べ、給料は多いが成果を生んでいなかったそうだ(給料は多い。がなんとも興味深い)。同様の調査結果は多くあり、ドラッカーの見解とも共通する。
要は、「パトス」は「能力」と別物であり、同時に「能力があると錯覚させる力」がある。これが曲者たるゆえんである。
ハーバード大学はこれらの事実から、過去にパトス溢れる(素振りができる)人間を過大評価し、外交的パトス人間偏重の育成を反省した。
以前、ある金融系コンサル会社に、「新規事業は千三つ。成否はリーダのパトスで測る」と聞いた。異論はない。しかし、ロゴスであり、エトスでもあることが必須である。
日本では、パトス”だけ”人間(非論理的・成果なし)まで「新規事業のリーダはそれぐらい情熱的でなければ」などと錯覚評価がされてはいないか?
自分を振り返って襟を正したい。
そんなリーダが率いる事業は、企業の、ひいては日本経済の損失である。