行き場のない推しへの情熱を、どう生かすか。それが問題だ。
11時間。
これは、私が石川祐希選手(以下、敬称略)にハマった日にスマホを見ていた時間数だ。親切にもMy iPhoneが教えてくれた。知りたくなかったよ。
いい歳した大人がすることではないが、いかんせん私はフリーランスかつ独身という身の上なので、時間はどうにでもなるのである。
しかし、我ながらちょっとイカれてるなあと思う長さだ。
そもそも、私は周りから「そんなに興味ない?」とドン引きされるくらいスポーツに興味がなかった。世界の大谷翔平を知ったのも「アメトーク」の大谷翔平芸人があったから、というレベル。
オリンピックも開会式くらいは見るけれど、何一つ試合を見ないまま終わったこともある。
そんな私が今、毎日毎日、ひたすらバレーボールの動画を観てるのだから人生何が起こるかわからないものだ。
初めまして。真白悠(ましろ・ゆう)と申します。
十数年ぶりに推しができて、生活が一変したアラフォーです。前述の通り独身のフリーランスで自由が効く分、理性が働きません。私の理性はどこに行ってしまったのでしょうか。カバンの中も机の中も探したけれど見つからないの。
元々、そんなに何かにハマったりする方ではなく、ここ数年は心を激しく揺さぶられるものもなかったので、「このまま年老いて死んでいくんかな」くらいにぼんやり思っていました。まあ、年取ると物事への興味関心とか執着とか薄れるしね。
なのに。
そんな私の心を鷲掴みにしたのが、みんな大好き、世界のユーキイシカワです。
ていうか、そんな世界的な選手だってことすらも知らなくて、ここ1ヶ月くらいの間の情報収集で、ジワジワとその凄さを実感している今日この頃。なんで今まで存在も知らんかったんだろうか……。
彼を知ったのは、TikTokだ。ランダムに上がってきたトーク番組で、イケメンが二人、お互いのことを話していた。
「面白い兄ちゃんたちが今はバレーやってるんだな。最近のスポーツ選手はイケメンが多いなあ」がファーストインプレッション(祐希&藍)。
そのままTikTokを見ていると、オリンピックが終わった直後だったので負けて涙を流している彼らと、数々のハイライトシーンが次々と流れてきた。
そして、そのスーパープレーに目を奪われた。
しなやかに反る背中。
そこから叩きつけられる強烈なジャンプサーブ。
今までに見たことのないフェイクセット。
なんでそんなところから的確に打てるの?と目を疑うバックアタック。
跳んで、跳んで、跳んで、打って、拾って、吠えて。
息ができなかった。
こんな人がいるだなんて。
同じ人間とはとても思えない、人外な身体能力。
もっと見たい。
もっと知りたい。
その衝動の赴くままに、SNSとYouTubeとインタビューを見まくった結果が、冒頭の11時間である。
それまで穏やかに生きていたアラフォーが、沼にハマった瞬間だった。
いやあ、それにしても現代の推し活っておそろしい。
見れば見るほど次のレコメンドが出てくる。
しかも、スポーツ選手だから試合中の撮影が自由!
俳優やアーティストと違って、無尽蔵に湧いて出てくる動画&画像の数々。
さらに、まだ若い彼らなので、高校時代の動画まであるよ……。
見ても見ても終わりがないのだ。
まあそんなこんなでいろいろ見ているうちに、結構早い段階で柳田将洋選手の存在も知りまして、石柳というワードまで知り。
「やだ!今の頼り甲斐のある石川くんと全然違うじゃん、弟感あって可愛い!!」とキモさ全開で若かりし頃の石川くんのことも愛でていたのでした。
いや、マジで怖いよ、デジタル社会。
推しの供給が止まらない。I can't stop yuki.
というわけで、なんか取り止めもなく書いてしまいましたが、こんなことをつらつらと書きたくなる衝動も久しぶりで。
いいんです。わかってます。ちょっとハマりすぎてて気持ち悪いって。
私が20代女子とかならかわいいんでしょうけど、アラフォー独身女だと、ちょっと痛いって。
他にすべきことはいろいろあるでしょうよ、と我ながら思う。
だから、なんか、この推しへの情熱をちょっといい方向に生かしたいと考えました。
というか、彼(ら)を見ているうちに、なんかいろいろやる気が出てきました。推しがいるってすごい……!
いや、もちろんね。推しだから、「きゃー!すき!らぶ♡」でいいんですよ。
世間の皆さんはそれでいい。全然キモくない。微笑ましい。
むしろずっと羨ましかった。推しがいる生活が。
でもなんか、自分はキモい。
これはもう自意識の問題なのでどうしようもない気がする。
というわけで、せっかく世界的スポーツ選手という、かつてハマったことがないジャンルに推しができたので、その影響を存分に自分の人生に生かすことで、「あなたを好きでよかった、きっと、わたし」って言いたいと思います。
長々とすみません。
しっかし、こういうの書くのも久しぶりだなあー!!楽しかった!