LoLとスト6(格ゲー)の違いについて ~好敵手にすべてを破壊されるのがLoL~
こんにちは! Vtuberの天羽うずしお丸といいます。
私はLoLとスト6を両方よく遊んでいます。
敵と1対1の戦いを延々と続ける格闘ゲームと、5対5の敵味方入り交じる複雑系のようなLoL(MOBAジャンル)を並行して遊んでいて、こういうところは似ているな、この要素は全然ちがうな、と思うことがいくつかあるのでよしなし事を書いてみようかと思いました。
ちなみに私の対人ゲーム遍歴ですが、先日15周年を迎えた同人弾幕アクションゲーム「東方非想天則」を格ゲーとしてカウントして良いならば、格ゲー歴は10年近くになります。
ただし本格的な「格闘ゲーム」と呼称されるタイトルはあまり触ったことがなく、今回引き合いに出させていただく「ストリートファイターシリーズ」はスト6からが初プレイで、これまではP4U、グラブルバーサス、Skullgirlsなどを少しだけプレイしていました。(合計でプレイ時間が100時間に満たないくらい)
とはいえ格ゲーの理論部分の理解度は問題ないと思います。3Dのバカゲー風格闘ゲームの「Super Drink Bros.」で、格闘ゲームのフレームの考え方を持ち込み、全キャラクターのフレームの詳細な計測を行った結果攻略wikiが整備され、界隈の攻略が進むなどの貢献をすることができたのは、格ゲーの知識があって初めて良かったなあと思った瞬間でした。
スパドリのランクマでは全1を踏むことができ、また異なるジャンルですが、ボンバーマンの対人戦環境も、格ゲーの知識は無駄になっていなかったように思っています。(といった記事も書きたかったりします)
そして肝心のスト6の実力ですが、モダンキャミィでMR1600~1700帯をうろうろする中堅帯くらいの実力です。
そして今回比較を行うLoLですが、プレイ歴は半年程度でまだ浅く、アイアンの森の底をダークファンタジーの卑屈で粗野なゴブリン種の如く這いずり回っている日々を送っています。(まだまだランクでは勝てていない新参者というニュアンスです)
メインロールはTOP。ナーなどのレンジチャンピオンを好んでいます。
以上のように私は格ゲーとLoLとでは理解度に差がありますので、格ゲー勢がLoLに触れてカルチャーショックを受けたこと、というような感じの主観の記事という風にご理解いただけますと嬉しいです。
LoLはちょっとの差で世界が壊れる
LoLにはスノーボールという重要な性質があります。
それは金額の有利、レベルの有利など、細かい差が連鎖的に膨らみ、ゲーム終盤になるに連れて覆すことの難しい巨大な差となる現象です。「チームゴールドの差がスノーボールする」「TOPがスノーボールしてゲームが壊れる」というような言葉の使われ方をします。
LoLというのはRPGに対戦要素を足したものという風に捉えると初めて触れる人にとって非常にわかりやすいです。お互いに道ばたにいる雑魚敵(ミニオンや中立モンスター)を倒し、お金を稼ぎ、武器や防具を買う。相手より装備が強かったり、レベルが高かったりすると、その差はプレイヤーとの戦闘において非常に有利に働きます。
レベルが1でも高ければ特に低レベルの最序盤では絶対的に有利ですし、強力な装備を自分より先に完成させた相手には決して逆らってはいけません。(1コア差といって、LoLでのターニングポイントの1つです)
ドラクエとかRPGの序盤でレベルが1でも上がったり装備を買ったらめちゃくちゃ楽になった経験を思い浮かべてもらえればイメージがつきやすいかもです。
基本的には、対面プレイヤーがミニオンを倒して経験値やゴールドを取るのを邪魔(ハラス)しながらの稼ぎ合いをして戦うのですが、そこで生じたちょっとした経験値差やゴールド差が、やがてレベル差や装備差となり、それは集団戦に影響し、ドラゴンファイトやバロンファイトといった、最も重要なレイドボスの取り合い(倒したチームはバフを獲得し決定的に有利になる)に大きく波及していきます。
これがスノーボールの試合への関わり方で、勝利するチームはスノーボールに成功したチームと言えます。基本的にスノーボールを止めるには何らかの事故や不利を覆すマクロ的なプレイが必要です。
上記のようなスノーボール現象はRPG要素としての「レベル」や「装備」「ドラゴンバフ」などの累積するステータスがあるために起きています。
格ゲーは一回で完結する読み合いの連続
一方で格闘ゲームはそうした累積ステータスの要素は少ないです。
スト6では一部のキャラクター(キンバリー、マノン)のバフや、いわゆる超必殺技に必要なSAゲージはラウンドを持ち越しますが、ダウンを取って起き攻めをするとき、1回目の起き攻め成功が2回目の起き攻めを有利にしているわけではありません。
格ゲーは無敵技をパナすかパナさないかというような一回一回で完結する読み合いが細かく連続するイメージで、むしろ体力やSAなどのゲージ状況の差をさらに広げる立ち回りができるとしたら、相当な実力差が開いていると考えて良いと思います。
それをするためには、差し合いのなかの一回一回が完結する読み合いを制し続ける必要があるからです。
スト6のスノーボール要素「ドライブゲージ」
スト6にもスノーボールする要素として、ドライブゲージという要素があります。これは通常よりも強い技を打つために必要なゲージで、「これを奪われる」イコール「行動の選択肢を奪われてとても不利になる」を意味します。
1ラウンドの中でドライブゲージ的に不利になることで、行動が制限されて、更にドライブゲージを奪われる行動をされたり、ドライブゲージを消費する行動を誘発されたりして不利を生むので、スト6においてはドライブゲージをうまく管理する(=スノーボールする)ことが重要だという考え方も、徐々に確立されてきたと思います。
ただこのドライブゲージはコンボを喰らっている最中はある程度回復しますし、0になりバーンアウト状態というゲーム中最も弱い最悪の状態をやり過ごすと、満タンになってカムバックできるシステムになっているので、寧ろ逆転できたり、やはりシステム的には過度なスノーボールはさせないように、どこからでも逆転できる造りになっていると思います。
書いていて思ったのですが、もしかしたらドライブゲージのスノーボールがリセットされるというのは今までにない凄く革新的なことなのかもしれませんね。リセットされる以上は信仰しすぎると裏切られることもあるスノーボールなのかも……。自分からバーンアウトして時間を稼ぎリセットするのは、リスクもあるので能動的にやっている人はあまり見ないですが、「リフレッシュ」みたいなテクニックとして名前がついていてもおかしくなさそうですよね。
スト6のスノーボール要素「位置関係」
実はスト6でもう一つスノーボールする要素があり、それは画面上の位置関係です。要するに「画面端」というやつです。
画面端にいくと、それ以上後ろに下がることができないので、相手側が一方的に間合いの調整がしやすくなり、差し合いをする上で有利になります。
ただしこれは相手の前飛びを対空で落とし続けたり、無敵切り返し技を警戒したり、相手が前に出るのを抑制し続けたりなど、画面端の維持を続けるにも「鳥かご」と言われるような高度なテクニックが必要ですし、結局画面端の有利状況をうまく利用するのは意外と難しいです。(スト6の画面端、実はそんなに強くない説が浮上するくらい)
以上のようなことから、格ゲー(スト6)もスノーボールの影響はありはするのですが、一回一回の細かい読み合い自体の方が大事で、読み合いに集中させてくれるような造りになっているなと思っています。
まとめ ~好敵手と実力伯仲するのが格ゲー / すべてが破壊されるのがLoL~
実力が伯仲するプレイヤーと対戦するとき、LoLは序盤のちょっとした差が、終盤になるとワケがわからないくらいの取り返しのつかない差となることがあります。
スノーボールして最強となったプレイヤーが相手チームにいる場合、こちらがどれだけ知恵を絞って良い形で戦闘を仕掛けても、あたかも上着についた羽虫を指で弾き飛ばすような、歯牙にもかけない尊厳破壊的な敗北を喫することがよくあり、これをLoL用語で「世界が破壊される」といいます。
世界が破壊されるとき、相手は必ずしも対面よりめちゃくちゃ上手いわけではなく、ほんのちょっとだけ上回るように上手ければよかったりするのです。
ランクのTier差が2つでもあれば、例えばシルバーならアイアンの試合を一人で100%破壊できるという話も聞いたり聞かなかったり。
スノーボールという「てこの原理」が働くので、大差を作るにはちょっとの差があればよく、初めから大きな実力差があれば尚更取り返しがつかない。
スト6では不思議なことに、プロシーンの決勝などではフルセットフルカウントをよく見る気がします。私はこの現象はメンタルも大きく影響しているのではないかと思っています。1ラウンドを先に取った場合、実はスノーボール的な差はほとんどついていないので、安心してしまう側が次の1ラウンドを許してしまう。そうしてフルセットフルカウントになりがちなゲームな気がしています。果たしてLoLと格ゲーで、運の要素が大きく介在するのはどちらなのか、気になるところです。
ここまで書いた時点で、初noteにしては文章長すぎじゃないか? という気がしました。
理屈屋すぎて文章が読みづらく申し訳ない。noteも才能ないかもしれない。
削れるところは削りつつ続けていけたらよいなと思います。
ここまでご読了くださりありがとうございました!