「リーダーシップに出会う瞬間」【読書会参加記録#04】
第3回の記録を書く前に、第4回が来てしまった!!
とりあえず、記憶が薄れないうちに、第4回の記録を書いていきます。第3回もおいおい。
▼こちらの本の読書会です。
第4回の読書会は、「正しく」あろうとしすぎたリーダーの話
今回の読書会の対象は、第4章の「正しいリーダーになろうとしないーー発達プロセスの『譲れない理念』」。もともと同じ会社で管理職をしていた西園寺さんと、休日に立ち寄ったショッピングセンターの呉服屋さんでバッタリと再開するシーンだ。
「リーダーになるなら、正しいリーダーではなく、理念のあるリーダーになるのよ。自分の中から生まれた概念、自分の言葉で語れるリーダーよ」という西園寺さんのセリフが、この章のキーポイントを凝縮している。
自分軸か他人軸か
読書会のグループワークで出てきた話としては、こんなトピックス。
"正しいリーダー"は、モノ/コトに起点があるが、理念のあるリーダーは、自分の内側に起点がある。
縦型リーダーシップから、横型リーダーシップに時代へ変わろうとしている過渡期。教育で、外側の軸で評価されることを教えられてきているから、社会に出て自分軸で語れと突然言われても難しい現実もある。
そもそも、「正しさ」ってなんだ。何を持って「正しい」としているのか。
自分の内側から溢れ出るリーダーシップがあるかないか、人によって違う。
でも組織で動こうとした時に、自分軸の人ばかりでうまくいくのか?
正しくあろうとするリーダーは、評価軸が自分の外側にあり、理念のあるリーダーは評価軸が自分の内側にあるというところは、共通認識がありつつ、「でも組織を考えたときに本当に自分軸の人ばかりでうまくいくのか?!」という懸念が残っていたように思う。
そこから、全体で著者の有冬典子さんを含めて、グループワークで話したことを全体で語らうパートへ。
まず、先に述べたような、組織としてあろうとした時に、複数人の自分軸がどう交わっていくのか、の話に。
有冬さんは、そもそも、そういった組織としての軸を作るのは、簡単なことではないと断言する。組織論の言葉でいう「共有ビジョン」というそれは、3日3晩かけて、お互いの生い立ちから語り合う中で、自然と立ち上がっていくものだそうだ。
その答えを受けると、良い組織を作るって本当に大変なことなんだなぁと思う。だからこそ、できあがった時のは、素晴らしいものが生まれるのだけれど。
他に、印象に残ったことを上げていくとこんな感じ。
自分軸で他人に何かを語ろうと思った時に、浅いところだけで語るとエゴになる。自分軸で生きるためには、見栄や保身に隠れていた奥底の想いに、徹底的に向き合うプロセスが必要。
「自分軸がない人」も、何かわからないけど許せない、と思うことに向き合っていくと、自分軸が浮き上がってくる
チームがうまくいくためには、自分軸と他人軸の人がそれぞれ必要。全員が自分軸でないといけないというものではない。そもそも他人軸で生きることも人生で大切なプロセスなので、そこをやり切ることも大切。
この段階を「自己著述段階」ともいう。京セラの稲盛会長のように、経営理念を自分の言葉で語れるようになるのは本当に素晴らしいこと。
また途中で、管理職になったばかりの頃のエピソードをシェアしてくださったかたがいた。
管理職になってから、とにかく保身だらけ。「失敗したくない」「できないやつだと思われたくない」。すごく苦しい時期だったが、それを乗り越えて、自分起点で組織に語れるようになったときに景色が変わってみえた。という話。
「自分軸で〜」というと、自分のことだからと、なんだか軽々できるように見えて、実は、ものすごく葛藤を抱えて、悩みに悩んだからこそ、いたれる新境地なんだろうな。
葛藤は成長のサイン。ということだそうだ。
この方のお話を受けて、有冬さんがお話しされていたことも印象的だった。
不快感情も味わい尽くして、含んで越える、ということが必要なのだ。
成人発達理論の「含んで越える」という考え方に、触れられたような気がした。
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