見出し画像

こころの対話25のルール【読書記録#01】

アドラー心理学で盛り上がった友人からオススメしてもらった本。印象に残ったところをメモしていく。

「あなたは聞いていない」
そんな直球の言葉から始まるこの本。このフレーズは、日常の会話がいかに自分の話をただただ受け止めてもらえる機会がないかと指摘している。
その聞いてもらえないことがきっかけで、他人との溝を感じ、孤立感を深めていき、塞ぎ混みがちになってしまうとのこと。すごくわかる。

そんな聞いてもらえない経験を重ねている私たちに、筆者は「聞きなさい。」と主張する。それは、相手を満たす目的ではなく、自分の周りのコミュニケーション環境を変えていくために必要だからだ。そして、聞くことで相手のビジョンを想像できるようになる。ビジョンをその通りに受け止めてもらえた、想像してもらえた、と感じた相手は、私のビジョンをすんなり受け取ってくれるようになる。そんな好循環が生まれるのだ。

そして、自分が心から安心していないと他人への関心は生まれない。他人のことを思うには、ゆとりが必要だからだ。
私たちは「聞かれていない」というコミュニケーションの未完了を経験すると、その未完了を負の遺産として溜め込んでしまう。未完了は恨みのようなネガティブな感情を引き起こす。これはゆとりがない状態だ。そうならないためには、自分の中の未完了を完了させていく必要がある。その方法は、「相手を許す」ということだそうだ。
この許し方は「ただただ相手が幸せに過ごしているところを想像すれば良い」とのこと。これ、すごくシンプルだけど、とても効果的な方法だと思った。

この本の後半では、自分とのコミュニケーションに話が及んでいく。私たちは、自分の「セルフイメージ」を持っている。それ自体は自然なことだが、問題になるのは、「セルフイメージ」と「わたし」が同化してしまいがちだという点だ。いつの間にか「わたし」が忘れられて、「セルフイメージ」を守ることに必死になっていまう。そんな悲しいことはない。
だからこそ私たちは、自分とのコミュニケーションでいつも「わたし」を感じ、それを相手に演技なく伝え、時にはリスクを取りながら、相手にわたしのことを聞く必要がある。「わたし」として生きるために。たとえ聞くことが自分の(理想の)セルフイメージを壊してしまうものであっても。

このような、「いまここ」のコミュニケーションを他者と交わすことで、私たちは感動を分かち合えるのだ。

また折々に読み直したいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?