【うゆのお遊びコーナー】セブチのユニット曲MVを語る~청춘찬가・Spell・LALALI~
こんにちは、うゆです。
去る19日のヤンマースタジアム長居公演、かけがえのない思い出になりました。セブチの音楽を心から愛せる喜びを、あの大きな会場で何万と言う同士と共に分かち合えた経験は、きっとこれからの生活を支えてくれる柱となるでしょう。
ということで(?)今回は、興奮冷めやらぬこのタイミングで全ユニットのMVが出揃ったので、3作品についてじっくり語っていきたいと思います。よろしければ最後までお付き合いくださいませ。
それでは行きましょう!
SEVENTEEN (세븐틴) 'LALALI' Official MV
①見どころ
このMVを見た瞬間、あまりにも素行が不良すぎるんじゃないかと思いました。でも何か裏付けされた意味があるんじゃないかと探り出すのがオタクの性。少し細分化して説明しますね。
①特効(特殊効果:スモークや火花など)、船や車の演出
→華・富の象徴、目が眩むようなビジュアル・素行、油断が命取り(沼に落とす)という警告、規模の大きさとアーティストの存在の儚さ
②群衆から浮いた姿(異質感)
→周囲に埋もれない存在感、キャラクターとして浮かび上がらせるための演出
③器物破損・周囲に危害を加えている?
→周囲の環境や人のあり方(姿や考え方)にまでも及ぶ影響力の象徴、または「近寄ると痛い目みるぞ」という牽制
都合のよい解釈すぎるかもしれませんが、歌詞から得られる情報とリンクさせるならこう考えざるを得ないのではないでしょうか。ただただ態度や演出規模がデカいだけじゃないんだよ、っていうエッセンスを探すのも楽しいですよね。
②ここがヒポチらしさよ!!なポイント
とにかく尖ったことをする、これがHIP HOP魂(だと私は思います)。ラッパーもそうですが、やはりアーティストに大切なのは自己主張。現地の音声を届けられない分、音源+いつもより3割増しの表情や仕草で言葉を訴えかけてくる感じが非常にグッときます。
中指を立てたり壁を壊したり危険運転したりと破天荒な演出が多いですが、このノリの良い感じを見る限り、演出だけではなく本人たちが自ら楽しんで表現しているようにも見えるんですよね。彼らの笑顔で全てが中和されてしまう、これぞヒポチマジック。
あと個人的に好きなのは、ウォヌの「言っただろ 俺はモンスター」という歌詞が、前作『Monster』の「皆が俺をこう呼ぶんだ Monster」というパートから繋がっているところです。ウォヌの作詞の特徴として、前の歌パートから単語を引用したり、作品をまたいでエッセンスを抜き取ったりすることが度々あるんですよね。それが我々オタクには非常に刺さるんです。
あとはスンチ(エスクプス)の長兄らしい余裕とボノニ(バーノン)の圧倒的孫感、ウォヌの淡々とした制裁とミンギュの破天荒さ、全て解釈一致すぎてオタクが書いた二次創作じゃないよね??って何度も思いました。普段のメンバーの印象とMVのキャラクターとしての印象に差異がほぼ無いのは本当にありがたいし、それによって現実と創作の世界が地続きになってる感じがして更にワクワクします。
SEVENTEEN (세븐틴) 'Spell' Official MV
①見どころ
なんといってもこの幻想的な世界観でしょう。今回3ユニットの中で一番作り込まれていると感じますよね。それに加えて、広大な自然と共鳴するような儀式のようでありつつも扇情的なダンスは、コンテンポラリーな雰囲気すら感じます。
詳しくは別の方の解説を読むことを強くおすすめしますが、わかる限りだとタロット占いがテーマのひとつのようですね。しかし調べた感じ、今回4人が該当するカード(アポロ・ハート・アロー・ウィング)は現実には存在しないようです。歌詞の内容から、愛の儀式に使われる特別なカードとして創作された演出だったのでしょう。一体どこの誰がこんな壮大な世界観を思いついたのか…そしてそれを消化できるパフォチにも拍手を送りたいです。
②ここがパフォチらしさよ!!なポイント
パフォチの強みはダンスだと思われがち(実際そう)ですが、私が何よりも推したいのは表情管理。笑ってなかったら全部無表情なのかと思ったら大間違いです。
今回ほとんど目に光が入っていないことにお気づきでしょうか。あれだけ強い光が焚いてあるにも関わらず漆黒を貫いているのは、確実に意図があるはずです。
私が思うに、彼らはおそらくゾーンに入っている設定です。ゾーンの指すところとして、周囲の煌めきが入り込まないくらい、相手と自分の関係性、そして儀式に夢中になっていることを示していると考えられます。そんな目を貫きつつ、時折ニヤリとしてみたりこちらを惑わすようなピュアな唇を披露したりと、一瞬たりともこちらが視線を逸らす余地を与えません。この引力こそが、お互いを強く惹き付ける大きなポイントとなっていることでしょう。
SEVENTEEN (세븐틴) '청춘찬가' Official MV
①見どころ
メンバー一人ひとりが不安や悩みを抱えて生きている'人間'として描かれているところでしょう。ハニ(ジョンハン)は視力の低下に悩む患者に、シュア(ジョシュア)はストレスを抱える会社員に、ウジさんは気を病んで引きこもっている青年に、ソク(ドギョム)は試験勉強に追われる学生に、スングァナは着信に怯える少年にそれぞれ扮して出会い、悩みを分かち合うことで再び生きる気力を取り戻していく…そんな美しいシナリオが何よりも見どころではないでしょうか(言うなれば映像パート全体ですね)。
あと個人的には、序盤に出てくる全員の泣き顔シーンが綺麗すぎて心臓がぎゅっとなりました…目薬グッジョブ。あとはシュアがアライグマになったのかなり謎。そりゃあ似てるけど。あとラストの虎はホシくん?みたいな説出てるけど、真相やいかに。
②ここがボカチらしさよ!!なポイント
歌詞と場面を忠実にリンクさせているのはボカチならでは。言葉に重きを置いている分、見解の相違が起きないように視覚情報も統一しているので安心して見ることが出来ます。あとはダンスがないので、いかにストーリーテリングするかが鍵になると思うんですよね。
あと、一番身近にありそうな場面をテーマとした歌詞なのがボカチなので、その親近感を忘れないというのも彼ららしさと言えるのではないでしょうか。わずかな語気の変化で心情の変化を鮮明に読み取れたり、泣きたくなるくらい優しくて美しく、それでいてどこか懐かしいような情景描写に自分を重ねずにはいられなくなります。これが、ボカチを心の拠り所にしたくなる理由だと私は思います。
あとがき
以上、「セブチのユニット曲MVを語る~청춘찬가・Spell・LALALI~」でした。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
常にストイックに作品を発表し続けてくれる彼らには感謝の気持ちしか浮かびません。セブチをアイドルというより表現者として見ている私には、ポテンシャルの終わりが見えないほど年々進化し続ける彼らの表現と、それに伴う演出の進化にも驚かされるばかりです。
その一方で自分は…と、身の上の不満足さに嘆いてしまうこともあるでしょう。私もそのようなことが度々あります。自分が嫌になります。
しかしそのような時にこそ、スングァナが以前言っていたこの言葉を思い出すんです。
何か明確な解決法が提示されているわけではないけれども、そういうネガティブな思考を言葉として出さないという心掛けひとつで、自分の感情がいくらか楽になることがあるということに気づかされる名言だと思います。
例えば私はウジさんをすごくリスペクトしていて、彼のように大衆から愛される作品を作り続けられるアーティスト(広義)になりたいと心から願って制作をしています。でも、未だにうまくいったことは何もありません。それでも、うまくいかなかったことで自分をけなすことは絶対にしません。なぜなら、デビュー当初周りから「絶対にうまくいくはずがない」と言われ続けた経験をずっとバネにここまで年月をかけて這い上がってきたSEVENTEENの姿を私は知っているので。きっと私は、彼らに比べたらまだまだスタートラインにすら立っていないのかもしれません。
人生も推し活も山あり谷あり、時には谷が深すぎて光が見えないときもきっとあることでしょう。以下のシュアのように叫びたくなるかもしれません。
でもその答えはきっと、SEVENTEENが教えてくれると思います。少なくとも私にとっては、SEVENTEENの音楽をリアルタイムで享受できる現世に産まれ落ちることができたことが何よりも幸せであると感じています。あなたの幸せもきっと、小さくてとってもささやかで大切な、当たり前のところに転がっていると思いますよ。
今日(5/25)からの日産スタジアム公演に参戦される皆さま、どうか体調と怪我には気をつけて思いっきり楽しんできてくださいね!!楽しいレポでnoteがにぎわうことを楽しみにしています(*^^)
それではまた次回!
うゆ。
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