「入場料300万円です」「はいどうぞ」
このレジャーランドは今日本で話題の複合型観光施設。
しかも
日本の至るところに建設されている。都市部に集中しすぎてはいないのだ。
さっそく中に入ってみよう・・・。
!?。なんだこの金額。馬鹿みたいに高いじゃないか・・・。
だのに周りの奴らはどんどん中に入っていくぞ。どうしてだろう。
モヤモヤとした疑問をよそ眼に、私は「遊ぶ」覚悟を決め、長い長い「遊び」の世界を踏み入れた。
しかしどうだろう。
私はこんなにも遊びを必死にして、楽しんでいるっていうのに
周りを見渡せば、みんな首を前に傾けて、四角い箱に顔をうずめているじゃないか!?
他にも、意味の分からなそうに文字の羅列を延々と覚えては、箱に顔をうずめているやつもいる。
そこで私は一人の男に話しかけた。
「何をしているの?」私はそういった。
お金を作っているんだよ。そう男は答えた。
「でも、お金をつくってどうするの?」
「なにもしないさ。ただお金を作るだけだよ。」
「どうして君は遊ばないの?」そう言うと、男はこう答えた。
「遊び?。どうしてそんなことしなくちゃいけないんだ。もうここにいるだけいいじゃないか・・・!その為に頑張ってきたんだ!」
私は不気味に思って、すぐに話すのをやめ、別れた。
数か月たった。このレジャーランドに入ってから数か月たった。
どうやら、多くの人は遊ばずに、徒党を組んで、お金を作っているだけらしい。
もしくは徒党を組んでは、どうやって遊ばずに済むかを考えているらしい。
そこで一つ分かったことがある。
このレジャーランドは「入る」人をとても歓迎しているということ。
変だな。
レジャーランドなのに、どうして周りの人は遊ばないんだろう。入って、それだけなんて面白くも何もないじゃないか。
アトラクションには、全然人を見かけない。なんだかスタッフの人も少ないきがする。
・・・
ついにこのレジャーランドを出るときがやって来た。
長かったが、とても楽しかったなぁ。
レジャーランドを出るときに、看板の文字に違和感を覚えた。
あれ?こんな文字あったっけ?
複合型観光施設。
(サービス利用し放題。※但し施設側は一切概要の説明いたしません)
・・・。
気づきたくはなかった事実を側目に、新しい「客」たちがこのレジャーランドに入ろうとしているのを見つけた。
「入場料300万円です」「はいどうぞ」
「入場料」か・・・・。
と今日も一大学生は、大学生たちを憂いている。