フェンシング パリ五輪予選後半スタート。男子フルーレ団体銀メダル! 男子エペ個人で山田が銅メダル獲得!
フェンシング競技のパリ五輪選考レースの
後半がスタート。
男女エペ、男女サーブル、男子フルーレの
ワールドカップが開催された。
アジア選手権、世界選手権、アジア大会と
好成績を残した日本代表勢。
より多くの五輪出場枠獲得に期待がかかる。
※ワールドカップ大会・・・
年5回、個人/団体ともに開催される
※グランプリ大会・・・
年3回、個人のみ開催される。世界ランキングの
ポイントはワールドカップの約1.5倍となる
男子フルーレW杯
(トルコ/イスタンブール)
期間:2023/11/10〜11/12
個人戦においては永野雄大が6位、
馬場俊輔が7位と2名ベスト8に進出した。
永野はベスト16がけにおいて
アメリカの格上MEINHARDT(シード2位)に対し
ゆったりとした足運びで相手を翻弄
最大11-2と圧倒した試合展開に。
最終は15-7で勝利。
準々決勝ではイタリアのLOMBARDIと対戦。
序盤は互角に試合が進むも、
中盤から相手の不規則な動きと
体に剣を引き寄せた超接近戦を捉えきれず。
10-11と1点差まで持ち込むも
最終10-15で敗退となった。
馬場はベスト8がけにおいて
フランスの格上LEFORT(シード4位)に対し
序盤からリードを保つ。後半追い上げられ12-12の同点に。
しかし馬場は攻めの姿勢を崩さずに相手を圧倒し
15-13で勝利した。
準々決勝ではイタリアのベテランAVOLAと対戦。
イタリア特有の細かな足捌きと剣のテクニックに
圧倒される。
後半イメージを掴み、取り返すも7-15で敗退となった。
今回掴んだイメージを次対戦時、どのように序盤から再現するかが課題と感じた。
団体では銀メダルを獲得。
メンバーは松山恭助、飯村一輝、敷根崇裕、永野雄大。
準決勝では世界選手権の決勝で撃破した相手中国と対戦。
序盤は相手にリードされるも
第4試合目で飯村が個人スコア9-3と圧倒し逆転に成功。
また第6試合目で松山が更にリードを広げ日本ペースに。
最終45-36で勝利した。
決勝の相手は強豪イタリア。序盤からイタリアリードの展開に。
日本も逆転のチャンスを何度も作るが、あと一歩追いつけず。
最終41-45で敗退となった。
世界選手権優勝に続いての銀メダル獲得は
同種目がメダル量産の立ち位置にあることを証明した。
イタリアともほぼ互角の戦いを繰り広げており
今後の両対決に期待がかかる。
詳細の結果↓
試合の映像(Youtube)↓
男子エペW杯
(スイス/ベルン)
期間:2023/11/10~11/12
個人戦において山田優が銅メダルを獲得。
また見延和靖が8位とベスト8に進出した。
山田は準々決勝でベルギーのNAYORAと対戦。
ロースコアでお互いが探り合う中相手が右足を負傷。
動きのキレが無くなった相手に対し冷静にディフェンスを重ね
最終8-5で勝利した。
準決勝ではスイスのBAYARDと対戦。
じりじりとリードを広げられるも
試合終了残り3秒で怒涛の追い上げを見せ
同点に追いつき1本勝負へ。
ダッキング(しゃがみながら突く行為)を
同時に両者繰り出すも
突いたのは相手。
10-11で惜しくも敗退となった。
団体戦は最終順位5位とベスト8に進出。
メンバーは加納虹輝、古俣聖、山田優、松本龍。
ベスト16がけではエストニア、
ベスト8がけではデンマークと対戦。
両戦共に1本勝負の末に勝利と
エペにおいて勝ち続ける難しさを感じた展開だった。
準々決勝ではフランスと対戦。
じわじわと離されていく中で奮闘するも
その差を縮めることができず
最終35-45で敗退。
順位決定戦の最終戦(9位〜10位決定)では
エジプトのエースに対し松本が
9点差をひっくり返し逆転勝利するなど
数々の国際大会での経験や先日の全日本選手権優勝から
成長と覚悟が見える姿を見せた。
詳細の結果↓
試合の映像↓(Youtube)
"Berne 2023 World Cup"
【個人】
【団体】
女子エペW杯
(イタリア/レニャーノ)
期間:2023/11/10~11/12
個人戦において本戦に出場したのは吉村美穂のみとなった。
初戦ベスト32がけの相手は
ブラジルの格上MOELLHAUSEN(シード1位)。
序盤から相手のミスを誘う作戦が成功。
終始リードを保っていたがさすがはベテラン。
最後の最後で追いつかれ1本勝負へ。
MOELLHAUSENが先に攻撃を仕掛けるも
その剣をうまく捉え返し
13-12で勝利した。
ベスト16がけではアメリカのGUZZI VINCENTIと対戦。
剣をあまり剣を動かさず、力が強いタイプの選手。
これに対し上手く攻略することができず
8-15で敗退となった。
力が強い、スピードがある、トリッキー、などなど
フェンシングは色んなプレースタイルがある。
相手の得意な部分を対処し、いかに自分の土俵に上げるかが
勝負の分かれ目に大きく作用する。
団体戦はベスト8への進出は叶わず最終13位となった。
メンバーは佐藤希望、馬場晴菜、齋藤華南、鈴木穂波。
ベスト16がけの初戦では斎藤が若い力を見せ流れを作り
ベネズエラに40-31で勝利した。
ベスト8がけの相手はイスラエル。
中盤からリードし日本ペースの展開だったが
第8試合目で相手の2番手に大量得点を許してしまう。
最終43-45で非常に惜しくも敗退となった。
ベスト8入りまであと少し!
詳細の結果↓
全試合の映像↓(Youtube)
男女サーブルW杯
(アルジェリア/アルジェ)
期間:2023/11/9〜11/12
男子
個人戦において小久保真旺がベスト16に進出。
ベスト16がけではドイツのSZABO(シード5位)と対戦。
積極的なプレーで相手を圧倒し前半8-3と圧倒。
勢いそのままに15-8で勝利した。
ベスト8がけの相手はトルコのFERJANI。
瞬間のスピードは感じないが独特のリズムを持つ相手に
序盤から噛み合わずリードを許してしまう。
最終5-15で敗退となった。
団体戦は最終順位6位とベスト8入り。
メンバーは吉田健人、ストリーツ海飛、小久保真旺、坪颯登。
ベスト8がけの相手はエジプト。
序盤から日本の流れに。中盤相手の猛追を受け一時逆転を許すも
上手く断ち切り全員で繋いだ試合だった。
最終45-40で勝利。
準々決勝の相手は強豪韓国。
対し日本は互角の戦いを見せ、喰らいつく。
どちらが勝ってもおかしくない展開となったが
最終43-45で惜しくも敗退となった。
団体メダルまで本当にあと少し!
女子
個人戦においては江村美咲が最終9位とベスト16入り。
ベスト16がけの相手は韓国のSEO。
前半は相手にリードされ苦しむも取り返し8-7で主導権を握る。
後半は圧倒的な流れを作り15-8で勝利。
ベスト8がけの相手はアメリカのNAZLYMOV。
競りつつも前半8-7で折り返し、最大12-9とリードするも
相手に逆転を許し13-15で惜しくも敗退となった。
団体戦は最終順位7位とベスト8入り。
メンバーは江村美咲、高嶋理紗、福島史帆実、佐野佑衣。
ベスト8がけの相手はアゼルバイジャン。
序盤から日本リードで試合が進む。
後半相手も必死に追い上げようとするも
きっちりと45-36で勝利。
準々決勝の相手は韓国。
(個人的には同種目日本-韓国の相性は悪くない印象)
互いに取って取られてのシーソーゲームに。
第8試合で40-39と日本リードで迎えるが
最終45-44で惜しくも敗退となった。
男女共に団体戦のベスト4入りは目前。
着実に若手も力をつけており
個人/団体共に今後の試合が楽しみである。
詳細の結果↓
試合の映像(Youtube)↓
COUPE DU MONDE SABRE ALGER 2023
今後のスケジュール
2023/12/7~9
男女サーブル グランプリ(フランス/オルレアン)
2023/12/7~10
男女エペ ワールドカップ(カナダ/バンクーバー)
2023/12/8~10
男子フルーレ ワールドカップ(日本/常滑)
女子フルーレ ワールドカップ(セルビア/ノヴィ・サド)
パリ五輪選考状況
https://note.com/uyama_esrelier/n/n2f34905381cf