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日本の失業率の低さは世界一

日本の失業率の低さは世界一

日本という社会システムは他の諸外国と比べてとてもユニークです。

大体ヨーロッパ型の社会だと、若年者の失業率が高くなりますし、雇用も若年者よりも年長者の方が守られます。

又、基本的に雇用者(雇用する側)の方が労働者(雇用される側)よりも権力が強いです。

所が日本は、新卒一括採用システムのお陰で若年者の雇用はヨーロッパ型に比べて有利ですし、(新卒の時のみですが)

雇用も年長者よりも若年者の方が有利です。

と、日本の方が、若者が重宝されるので、新陳代謝が正常に行われやすい環境ですし。

人間の免疫サイクルに例えると老廃物がいつまでも体にこびりつくのではなくちゃんと新しい細胞が付着し、理想的なサイクルを作り出していますし。

雇用者よりも労働者の方が既得権が強いので失業率も先進国でダントツに低く抑えられます。

日本のシステムは世界一とナショナリズムを煽ったり、日本こそが世界で最も優れた社会である。

とか言いたい訳ではなく、物事やシステム、ルールと言うのは殆ど全て一長一短でできているので日本の場合は労働者が強く不況だろうと何だろうと経営者は不況を理由に雇用を解雇できないって理由のだけです。

要するに、嘘をつかない人間は素敵ですが、そう言う人間は滅多に約束を交わさなくなる。

そんな感じですね。

さて、日本はいろいろな所で、例えば会社が転勤しろって言ったら逆らえないとかありますし、総合職扱いなので個々人の生産性を客観的に判断するのが難しいので、

潤滑油のような役割をするスネ夫的ポジションの人が上に上がりやすい為有能な人材が適切な場所に行かないので全体的にみると生産性のロスが激しいとかですね。

しかし物事は一長一短ですし、人間というのは結構多様です。別に生産性は低いけど潤滑油のような役割をする人間が必ずしも無能という訳ではありませんし

自国のシステムの短所だけを揚げ足をとって幻想の外国を賞賛しても仕方の無い事です。

例えば、海外にだって

ピーターの法則

というのがありまして、

・能力主義の階層社会において、人間は能力の限界まで出世すると無能な管理職になる。

・無能な人材はそのままの地位に落ち着き、有能な人材は出世して無能な管理職の地位に落ち着く。その結果、どの階層においても無能な人材で埋め尽くされる。

・組織の仕事は、出世する余地のある無能に達していない人材によって行われる。

とまぁ、一番上のピーターの法則なんていうのは 日本のことわざで 有能な選手が必ずしも有能な監督になる訳ではない。

と似たような意味です。と、人事や人間に対する価値観とか考え方、人間が持っている不具合ってのは人種とか国を問わず大体同じような値に落ち着くって事です。

さて、世界がサブプライムローンの焦げ付きによってリーマンショックの波が押し寄せた2008年、

そして、雇用は基本的に1年毎に行われます。なので、例えば2008年にリーマンショックが起こって不況の波が襲ってくると、2009年卒業の新卒に大きな影響が及ぶわけですね。

そして、日本の2009年の失業率は 5.4% Death。

これは日本の失業率の推移からすると過去最高です。前代未聞の激しい失業率です。

なのでこの辺りて年越し保険村の問題だったり、漫画喫茶に住むような半ホームレスの非正規労働者の問題が起こったり、日本でも非正規の波が押し寄せたりと

日本の社会は大きく不安定になりました。

又、この未曾有の大不況に見舞われた時に卒業した世代は、今でも非正規で低賃金の生活に苦しんでいます。

日本は新卒一括採用を取り入れているので、基本的に日本に1,8万人しか椅子がない終身雇用が約束されている(約束するとは言っていない)

大企業に入るチャンスは新卒のたった一年しかありません。

なので、日本は運よく良い企業に就職できるかどうかは去年の景気に非常に左右されるのです。そして、2009年あたりに卒業した人々は今でも不遇な地位に苦しんでいます。

なので、日本ではニュースなどでこの頃、連日日本の不況の問題だったりで不況で不安でした。

しかしその時のアメリカの失業率は9.4%です。他の先進諸外国なんかは軒並み8%超えで、日本よりももっと悲惨だったのです。

勿論、別に海外と比較した所でどうという話では有りません。5%だろうが8%だろうが人々は不況に喘いでいます。

所が日本の場合はリーマンショッククラスの大不況の波が訪れていても、5%代の失業率で抑えられていたのです。

これはみんながみんな自身の賃金を削る事で、海外に比べて3%もの失業者が路頭に迷わずに済んだという事です。

日本は不況下で確かに賃金が下がりました。その結果確かに年越し派遣村問題や、ネットカフェ難民が増えましたし、今でもそうった問題が内在しております。

しかし、路頭に迷うよりはマシだと思うのです。海外に住んでいてもしあなたがヨーロッパ人だったり、アメリカ人だとしたら、不況の時に路頭に迷う可能性が日本よりあります。

それらの人々や状況に比べたらネットカフェに住んでいられるだけマシな選択だと思うのです。

人々はふいんき(何故か変換出来ない)に流されます。ニュースを発信しているメディアだって雰囲気に流される人々の平均なので、別にニュースを作っているからといって彼らの作るニュースが必ずしも正しいとは限りません。

人間とは感情があり、意図があり勘違いをする生物なのですから。

なので、自分の心情で平気で情報を捻じ曲げたり、自分の都合のいい希望的解釈をしたり押し付けたりします。

だから、なるべく客観的なデータで比較するべきですし何事も調べたり考えたりすることを心がけたような方が良いとは思いますが、疑うとか考えるというのはコストですからね。

できることならコストを払いたくないのが人間の心情なので難しい所です。


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