旅の思い出その12 映画スターの誕生?
目が覚め荷物をまとめる。
チェックアウトの時、お金を取られたらどうしようと思いつつ宿を出る。
すんなりチェックアウトできた。
良かった、良かった。
集合場所に向かう。
そこには、イタリア人、フランス人、ロシア人のバックパッカーがいた。
年齢は同じくらい。
みんなで昨日声をかけられたインド人を待つ。
N君 日本人代表やな。オレら。
僕 良い方の代表ではないと思うけどな。
N君 オレら人気者になるかな?
僕 もしかしたら新聞とかニュースに出るんちゃう?
N君 やばいな!最高やん!!
僕 そんときはもう死んだ後やけどな。
N君 ・・・・・・・・
僕 来たぞ!!!
インド人 おはよう、良く眠れましたか?
全員 はい。
インド人 朝食は?
全員 まだです。
インド人 じゃあ途中で食べましょう。みんな車に乗って。
僕 どこに向かうんですか?
インド人 チャンディガールよ!!
僕 マジかよ!!最高だ!!やったーーー!!
僕はテンション上がりまくっていた。
インドで行きたかったがお金が足りないために行けないと思っていた場所。
大好きな建築家、ル コルビジェが設計した建物がいっぱいある町、チャンディガール!!!
あそこで死ねるならいい、嘘でもなんでもいい、連れてってくれ。
みんな車に乗り込みチャンディガールを目指す!
途中、朝食休憩をはさみ、車は走り続ける。
イタリア人 おい!どこに連れて行く気だ!!降ろせ!!車をとめろ!!!
怒鳴り声で僕は目が覚めた。やばい寝てたみたいだ。
イタリア人が騒いでいる。
何事???
N君 おろせーーー!!!
どうやらN君もお怒りだ。
ロシア人に聞くとどうやらチャンディガールの看板と違う道に入ったらしい。
インド人 あの道は通行止めで他の道から行く事になったの。
イタリア人 信用出来ない。電話で確認させてくれ。
インド人 わかったわ、これが交通局の番号よ
N君 降ろしてくれーー!!
インド人 あなたは何なの??
N君 トイレだ!!
インド人 もう!勝手にして!!怒
ロシア人 爆笑
僕 こんな事だと思ったよ。
車がとまり、N君はトイレに。
インド人が嘘をついていない事がわかり、車に乗り込む。
N君も乗り込む。
全員 爆笑
ワックスで頭をツンツンにしてきた。
僕 なんで???
N君 映画にでるから
インド人 あなた達、日本の美容師??
僕 そうです。
インド人 メイクは出来る??
僕 出来ます。
僕もN君も美容学校でメイクコースに入っていたので多少はできるのだ。
インド人 凄いじゃない、手伝ってね!
僕 はい!
N君 やっぱりビッグになりそうやな。
僕 本間やな!!楽しみ!!
インド人 着いたわよ。
全員 おおおーーーー!!!すげーー!!
僕らの目の前には映画のセットと巨大な寺が!!
フランス人 日本の寺か?
ロシア人 違うだろ?
イタリア人 何だこれは??
N君 インドスゲーーーー!!
僕 きたーーー!!!
インド人 みんな落ち着いて、撮影は明日早朝からだから今日はホテルでゆっくりして。
全員 よっしゃーーーー!!
地獄から天国に連れて行かれた気分だ!!
現地のメイクさんや衣装さんにサイズを計られ、
色んな話をした。
ホテルでは各国の代表達と今までどんな旅をして来たのか話した。
なんでこう旅してる奴らは話しやすく、酒が強いのか笑
一晩中飲み続け、最後には乾杯を日本語でみんなで歌えるようになった。
もちろんリズムはN君の太鼓。
さてと待ちに待った映画デビュー!!!
楽しみだーーー!!!
ドキドキしっぱなしのキーマンと、気持ち良さそうに乾杯を熱唱するN君の旅は続く。
ps N君が寝言で映画スターー!!と連呼していた。いったいどんな幸せな夢を見ている事やら。
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