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フィルム上映会準備note7:繋げてみたいお店と人
今回の上映会では、映画を上映することの他にもう一つ計画があります。それは横須賀と三浦にある面白いお店と人を、映像上映という会を足がかりにして繋げてみたいという計画です。
その考えもあり、今回は横須賀の飯島商店というオルタナティブスペースで開催することに決めました。ということで、今日はそのあたりのことと、繋げたいお店の紹介を書いていきます。
当日出店して頂くお店の紹介
上映会当日は、会場の入り口部分に小さな販売スペースを設け、古書店二組に出店して頂きます。
①古本屋 汀線 / TEISEN BOOKS
三浦市の畑にとりかこまれた場所にぽつんとある古書店です。月に一度オープン日を設け、約一週間開店します。店主さんはかつて、仲間と映画を見る会を定期的に開いていたそうで、タル・ベーラ等の長尺な作品も鑑賞されていたと聞きました。
書店のオープン日に何度かお邪魔していますが、純文学から絵本まで取り揃えた店内には、行けば必ず読みたい本が見つかる懐の深さがあります。棚の構成や写真集のラインナップからも映像や写真への造詣の深さが窺い知れる古書店でもあります。ディズプレイにはレトロな映写機が飾られるなど、私としてもまだまだ全貌を把握しきれていない、興味の尽きないお店です。
三浦市の中でも、ここ数年新たな盛り上がりを見せている三崎港周辺ではなく、あえてこの場所に出店されている意思を感じるお店です。
https://twitter.com/teisen_books
② 圏外書房
横須賀中央駅前の坂をのぼり切った左手に見えてくる古書店で、喫茶やお酒を飲めるスペースもあります。営業は金・土・日が基本です。
こちらも一筋縄ではいかないお店です(良い意味で)、店主さんの意思によりSNSなど一切されていませんので、全貌は訪れてみるしかありません。子供や学生が安価に本を購入できる独自の年齢スライド式(?)価格も導入していたり、食べ物が出てきたり、提供する飲み物も他では味わえない独自メニューがあるなど、独特な楽しみの絶えない古書店です。
そして、今回出店をお誘いしている一番の理由でもあるのですが、店主さんは個人映画やドキュメンタリー映画にも非常に深い知見をお持ちです。野田真吉さんの作品名がすらすらと出てくるような方なのです。
こういった面白いひとたちが横須賀や三浦でお店をされている。この類い稀な点を上映会という細い線で繋げてみたいと思い、出店して頂く計画を作りました。(そのため、市営の施設や会議室では営利目的となり、上映会場としては選びにくかった部分があります)
上映会場 飯島商店
映画を上映しながら、入り口では書店が本を販売する。そして会場は米軍の基地がある横須賀中央近辺で。となるとかなり会場候補が少なくなったのは事実です。しかし、横須賀にはオルタナティブ古民家『飯島商店』があるのです。
今回の上映会場であり、書店の出店も快く許可してくださった飯島商店さんは、オーナーが音楽家でもあり、映像制作や、PIE International発行の「ニュー・ジェネレーショングラフィックス 新世代の注目デザイナー100人」に掲載されたデザイナーの姿ももつ、横須賀でも稀有な存在の方。
「横須賀でジョナスメカスの映画をやろうと思います」というと「お、メカスいいですね」と阿吽の呼吸で答えてくれる感覚も助かりました。
会場から通りへ一歩出れば、現役の米兵が行き交うこの場所でThe Brig『営倉』の上映会を開催する意義もあります。
こうした経緯を含め、通常の映画館や劇場でみる映画体験とは少しことなる上映会ではありますが、映画と合わせ、横須賀や三浦の現在を探る機会として楽しんで頂ければ幸いです。
上映会の概要やご予約はこちらから>>
https://kozatohen.com/event/