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🖼️:30 夏の写真
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ひまわり畑の向こう側
田んぼの中に駅がある
駅員さんはどこにもいない
小川の流れの音を聴く
熱い太陽 見晴らしのいい
単線のレールの中央に立ち
カメラを構えると赤い警告音が鳴った
目的の電車過ぎ去ってく
記録に残そうとした隙に
ごめんね 撮ろうとしたから怒った?
それでもあの山々は動じず
ヒカリは眩しくて
ひまわりはいつも向こう側に咲いている
半分 野晒しのホーム
反対方向の電車止まっては
時刻表を確かめる
カメラさえ構えなければ
これから学校に寄ってく予定だった
お腹はグーグー鳴ってお昼はまだ
コンビニのない駅なんて知らなかった
目的の電車滑り込む
記憶は2時間ずっと畦道
ごめんね 時間に間に合わなくて
見つめて道無き道の中
歩いた足は休み始めた
ひまわりは田んぼに隠れて咲いていた