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😳:0008 世間にも同僚にも嫌われていた教授は解雇されなかった
ある教授は炎上した。わたしがそのひとのいる大学に入学するまえ、大学の品位を著しく下げたひとだ。教授だけでなく大学へのアンチも急増した。インターネットでコラ画像の素材になっておもちゃにされた。過去の言動まで調べられ、もっと燃えるネタがないかと探されていた。
しかし、教授は解雇されなかった。辞めさせるほどではないと大学の上のほうのひとは判断したらしい。
わたしはその大学に入学した。専門は違ったため、そのひとの講義を受けることはなかった。受けられなかった。Twitterをやっている教授はいくらでもいる。炎上した教授のアカウントはないが、そのひとの同僚のアカウントはあった。プロフィールに書かれた肩書きからすると、あの教授とよく会っていてもおかしくない立場のひとだ。
今はもうないが、「あんなひとが教授をまだやっているなんて、辞めてくれないか」という趣旨のツイートを見た。幻であってほしかった。幻だろうか。有象無象のインターネットのアンチではなくて職場の同僚にアンチされているのか。
それでも炎上した教授は個人としての仕事もこなしながら勤めつづける。同僚に解雇権限はない。愛してくれるひとに愛されればいい。本人としてはそんな感覚だろう。