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ASDのこだわりについて当事者が考えてみた。
どうも、しま子です。
ASDの人は、こだわりが強い特性があるのは割と有名ですが、一体どんなことにこだわりが強いのかは人それぞれで、意外と抽象的だったりします。
今回は、ASDがどのような部分でこだわりが発動するのかについて考えていこうと思います。
ASDは、なぜこだわりが強いのか?
ASDのこだわりの強さは、一言で言うと脳の機能が他の人とは異なるからです。例えば、ASDの人は同じことで安心が得られる「同一性保持の欲求」が強く、健常者よりも変化への不安が大きいのが特徴です。
また、想像力の弱さによる特性で、変化後の未来が想像できないことへの不安さが人一倍大きいこともこだわりの強さの原因になっています。つまり、ASDのこだわりは変化への恐怖の表れでもあるのです。
それからもうひとつ、ASDのこだわりの原因として考えられるのが「ゼロヒャク思考」です。ASDは、物事をはっきりさせることにこだわり、それによって安心感を得やすい特性があります。
そのため、一度決まった物事が急に変更になったり、覆ったりするとパニックになりやすいのです。
ASDのこだわりの対象
ASDのこだわりの対象は、人によって様々でその度合いも異なります。例えば、仕事に対するこだわりが強くても、服装には無頓着といったように全てのことにこだわるというよりも特定のものにこだわりがあることが多いです。
ASDがこだわりやすい対象としては、以下のようなものがあります。
生活習慣
服
食べ物
仕事のやり方
自分の好きなもの
特に、生活に関わる衣食住に関しては、毎日のことなのでASDのこだわりが発動しやすいでしょう。
また、自分の好きなものには異常な執着を見せるというのも特性です。
どうでもいいことには、驚くほど無頓着な部分もある
先ほども述べたように、ASDのこだわりは全てのものに対してではなく特定のものだけです。そのため、特定のこだわり以外の部分は無頓着で、むしろ人任せにしてしまうこともあります。
例えば、私はスキンケアにこだわりがあって、成分や使い心地など肌に直接触れるものなので人よりも詳しいし、こだわりがあります。
しかし、服装に関しては感覚過敏であるため、綿素材であること以外はあまり興味がありません。
そのため、たまに外に出ようとすると「その格好で外に出るの?!」と家族に注意されるほど、ひどいファッションの時もあります。
こだわりの部分と無頓着の凸凹が激しいのも、ASDの特性なのかもしれません。
ASDのこだわりは「悪いもの」ではない
ASDのこだわりは、しばしば周りに迷惑をかけて融通が効かなくなる「悪いもの」として語られがちです。
しかし、こだわりというものは本来誰しもが持っているものであり、決して悪いものではないはずです。
人それぞれこだわるものがあるからこそ、生まれるものもあるし幸せも感じられます。
人に迷惑をかけるこだわりは、良くないとして迷惑がかからない程度のこだわりであればなんら問題はありません。
周りの人達が、人のこだわりにもっと寛容になればASDにとっても生きやすい世界になるのではないでしょうか?