アスペルガーはなぜ叱責に弱いのか?
どうも、しま子です。
アスペルガー症候群は叱責に弱く、うつ病や精神疾患の二次障害になりやすい発達障害であることをご存知でしょうか?
今回は、アスペルガーが叱責に弱い理由と、その対処法について解説していきます。
アスペルガーが叱責に弱い理由
叱責された記憶がフラッシュバックしやすい
アスペルガーの人は記憶力が優れており、特にエピソードや長期記憶に長けています。そのため、出来事や一度覚えたことなどは忘れづらく、当然叱られた記憶は定型の人よりもかなり鮮明です。
なぜ怒られたかの理由よりも、怒られたという事実だけが記憶に残りやすいので同じミスを繰り返してしまうこともアスペルガーの特徴です。
厄介なことに、嫌な記憶はアスペルガーの脳内でリピートされやすく、トラウマやPTSDになる人も少なくありません。
叱責された記憶がフラッシュバックしやすいアスペルガーの人は、いつ自分が怒られるのかヒヤヒヤしながら生きています。
叱責されている理由がわからない
アスペルガーの人には、独自のこだわりがあり社会的なルールや暗黙の了解が理解しづらいという特性があります。
そのため、アスペルガー当事者からすると怒られている理由がそもそも分からなかったり、自分は何も悪いことをしていないのに一方的に怒られたと感じやすいです。
誰だって理由がわからず怒られたらいい気はしないし、人によっては逆ギレして人間関係が拗れてしまう場合もあるでしょう。
相手の気持ちが汲み取れない
アスペルガーは、相手の気持ちを汲み取ってコミュニケーションすることが苦手です。
自分のためを想っての叱責でも、言葉の裏にある相手の想いを理解できないのでダイレクトに怒られた記憶だけが残ります。
アスペルガーの人からすれば、これまで信頼していた人に怒られることは、まるで人格否定されたと同じくらいのショックです。
視覚優位
アスペルガーの人は、耳から入ってくる理解よりも視覚で理解する能力が優れている人が多いです。
視覚優位とは、相手の顔、目で見る文字や図解などの視覚から得る情報を認知しやすい特性です。
逆に聴覚優位では、口頭で説明を受けたりリズムで言葉を覚えたりといった耳で理解する能力が優れています。
聴覚優位の人は、叱られた内容を理解して理論的に考えられますが、視覚優位の人は相手の怒ってる顔や場の雰囲気のインパクトが強すぎて、怒られた内容はほとんど頭に入っていない場合も多いのです。
視覚優位のアスペルガーを叱責しても、その内容は1ミリも届いていないかもしれません。
聴覚過敏で怒鳴り声に弱い
アスペルガーの人は、聴覚過敏で怒鳴り声にめっぽう弱いです。
先ほど、アスペルガーは聴覚優位ではなく視覚優位だと説明しましたが、優位と過敏症は全く別物なので注意してください。
怒鳴られたら、ますます自分の殻に閉じこもり、相手の怒りの中に隠されている意図なんて汲み取っている場合ではありません。
アスペルガーを叱責してもトラウマを植え付けるだけ
ここまでの、解説でお分かりの通りアスペルガーの人を叱責しても全く意味がありません。
叱責は、彼らの耳に届いていないばかりか、下手したら一生忘れないトラウマになってしまうこともあります。
なので、アスペルガーの人への叱責は無意味なもの、かつ封印しなければならない育成の仕方でしょう。
では、叱責せずにどうすればアスペルガーの人に想いを伝えることができるのでしょうか?
私なりにまとめた周りの人にして欲しいサポートは、以下の通りです。
感情に任せた叱責はしない(怒鳴らない)
叱責ではなく「諭す」をイメージ
叱責している理由をきちんと説明する
一方的ではなく相手の言い分を聞く
叱責した後の優しい声掛け
叱責した後のクール時間を設ける
正直怒っている人からすると、なんとも受け入れ難いサポートですがコミュニケーションの苦手なアスペルガーはこれくらいしてあげないと潰れてしまう生き物です。
さらに詳しく、知りたいよという方は以下の本がおすすめなので、ぜひサポートの参考に役立ててください。